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「ブラックアウト」には複数の意味があるので、新人君の勘違いも責められないかも。「ブラックアウト」と聞いて、真っ先に思い浮かぶことは人によって振れ幅がありそうです。
今回は「ブラックアウト」の代表的な意味や用法をくわしく解説します。
「ブラックアウト」の意味は?
「ブラックアウト」は英語の「blackout」が語源です。主に以下のような意味があります。
②意識を失うこと。一時的な記憶喪失。
③一時的に機能が停止すること
④テレビ放送が電波受信不能になること。または特定地域だけにスポーツ中継を行うこと。
⑤舞台の暗転
⑥規制やルール(「ブラックアウト・ルール」と呼ばれることもあります。)
⑥に関しては言論統制や金融政策に関する発言ルール、戦時中の灯火管制、航空券の使用ルール、モータースポーツのルールなど、実にさまざま。シンプルですが、幅広い使い方ができる用語といえますね。
「ブラックアウト」を使った例文
さまざまな意味を持つ「ブラックアウト」。具体的な例文で、違いを確認してみましょう。
・好きなドラマを見ていたのに突然テレビがブラックアウトした。
・事故現場に居合わせた女性は衝撃のあまりブラックアウトした。
・独裁国家ではしばしばメディアや民衆に対してブラックアウトが行われる。
「ブラックアウト」の類語や言い換え表現は?
「ブラックアウト」は、文脈に適した日本語訳をあてれば、それが類語や言い換え表現として成立します。伝わりやすさを優先するなら、日本語表現の方がスムーズかもしれません。先に挙げた例文を日本語訳に置き換えてみましょう。
・好きなドラマを見ていたのに突然テレビが放送中断した。
・事故現場に居合わせた女性は衝撃のあまり失神した。
・独裁国家ではしばしばメディアや民衆に対して言論統制が行われる。
英語圏で「ブラックアウト」はどう使われる?
「ブラックアウト」は「black」と「out」2つの単語から構成されていますが、英語圏ではスペースなしの「blackout」と表記され、名詞として使われるケースが多いです。具体的な用法を例文で見てみましょう。
(昨夜停電になったよ。)
・She has a blackout for a while after the accident.
(彼女は事故の後、しばらく記憶喪失だった。)
動詞化して使いたい場合は、スペースを入れて「black out」と表記します。
(ショックのあまり気を失ってしまった。)
日本語では稀な用法ですが、英語圏では「黒く塗りつぶす」という意味で使われることがあります。
(委員会は報告書のデータをすべて黒塗りした。)
おまけ:創作の世界となじみが深い「ブラックアウト」
「ブラックアウト」は、音楽や小説、漫画などのタイトルとして使われることもしばしば。いくつか事例をご紹介しましょう。
- 朝基まさしとキサラギリュウによる漫画
- 黒井嵐輔による小説
- ブリトニースピアーズのアルバム
- 東京事変のアルバム収録曲
「ブラックアウト」はクリエイターやアーティストの創作意欲を掻き立てる用語なのかもしれませんね。
意外な使い方も多い「ブラックアウト」
「ブラックアウト」は多様な文脈で使われる表現です。知っているつもりで聞き流していると、誤解が生じることも。とくに専門用語や業界ルールで使われるときは、特殊なケースが多いので注意しましょう。