『森羅万象』とは『宇宙に存在するすべてのもの』いう意味
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『森羅万象』は『しんらばんしょう』と読みます。『しんらまんぞう』という読み方が掲載されていることもありますが、正しくは『しんらばんしょう』です。
四字熟語の中には、文字から意味が容易に想像できるものもあります。しかし、今回紹介する『森羅万象』は、読み方も意味も想像しにくいものといえるでしょう。
ここでは、森羅万象の由来、使い方、英語表現も含め、わかりやすく解説していきます。使いこなせると知的な印象を与えられるので、ぜひ覚えておいてください。
『森羅万象』の由来・意味
『森羅万象』は、『森羅』と『万象』という二つの言葉で作られている四字熟語です。まずは、それぞれの意味をチェックしておきましょう。
『森』は木が生い茂り並んでいるさま、『羅』はつらなっていることを意味する言葉。『森羅』とは樹木が勢いよく生い茂っている様子のこと。そこから派生し、集まっているもの、無数に並び連なっている様子も表す言葉に。
さまざまな形や、形あるものすべてを表す言葉です。
そして、この二つの言葉をあわせた『森羅万象』は、『宇宙に存在するすべてのもの、事象』を意味する四字熟語となりました。
『森羅万象』の使い方・例文
会話の中で、実際に『宇宙にあるものすべて』を指す場面は少ないでしょう。そのため、『森羅万象』を会話に取り入れるのは少し難しいはず。ここでは、会話での使い方を例文を使っていくつか紹介しておきます。
■うちの社長は、いつも森羅万象を知っているかの発言をしている。
■森羅万象が私に力を与えてくれているように感じる。
■こんなこと、森羅万象で考えたらとても小さなことなんだね。
『森羅万象』の類語
『森羅万象』の類語としては、熟語では『万有』『万物』、四字熟語としては『有象無象』『一切合切』があげられます。それぞれの詳しい意味も紹介します。
【万有(ばんゆう)】
宇宙間のすべてのもの。
【万物】
宇宙にある、ありとあらゆるもの。
【一切合切(いっさいがっさい)】
何もかもすべて。
【天地万物(てんちばんぶつ)】
世の中に存在しているすべてのものや事柄。
『雑多なつまらない人たちや、くだらないもの』を意味する『有象無象(うぞうむぞう)』も類語ではあります。しかし、存在するすべてのものを表すものの、『くだらない』に限定されているので、使う際には注意が必要です。
『森羅万象』の英語表現
『森羅万象』を英語で表現する場合は、このような単語や熟語を使います。
【nature】
自然界、物質界
【all things in the universe】
宇宙のことすべて。天地万物。
『森羅万象』はものの例えでも使える
厳密には『宇宙に存在するすべてのもの、事象』に関わることはないかもしれません。しかし、『自然界にあるものすべて』『今いる会社のことすべて』『生活に関わることすべて』などを、広い意味で例えて『森羅万象』と表現することも多いです。
正しい意味をきちんと理解したうえで、機会があれば会話の中で使ってみてください。