ダイアローグとは『相互理解を深めながら行動や意識を変化させる方法』
先輩
上司
近年ではメールでのやりとりが普及し、作業の指示や報告をメールのみで済ませてしまう場合が増えています。
メールは結論を伝えることとしては便利なツールです。しかし、送った側と受け取った側が共通の理解をしていないこともあります。
ダイアローグを重視した組織作りをして、これらの問題の解決に役立てましょう。この記事では、ダイアローグの目的や実際のやり方、言葉の使い方まで紹介します。
ダイアローグの意味をチェック
ダイアローグ自体の単語の意味は「対話」や「会話」ですが、組織においては『話す側、聞く側の相互の理解を深めながら行動や意識を変化させるコミュニケーション』のことを意味しています。
決して、どちらの意見が良い悪いと優劣をつけることではありません。重要なのは、相手の伝えたい内容を理解すること、自分の伝えたいことを理解してもらうことです。
ダイアローグの目的とは
ダイアローグを実施することで、相手の考えを知り、そして考え方の違いに気づき、相手だけでなく自分とも深く向き合うきっかけになります。自分の固定観念を発見し、新たな価値観やビジョンを発見することが目的です。
今までにないアイディアが生まれる可能性が出てくることも目的のひとつと言えるでしょう。参加者全員が平等な立場で意見交換することで、目的意識が生まれやすく、組織全体の結束力を高めることもできます。
ダイアローグのやり方
ダイアローグを行う方法としては最初に、リラックスして話しやすい雰囲気を作ります。世間話や共通の話題で構いませんので、誰もが発言しやすい場を作ることが重要です。
次に、実際のテーマについてひとりずつ意見を述べていきます。この時点では相互理解を意識せず、いつもどおりの質問や賛成意見や反対意見の発言を行いましょう。
全員が意見を述べた後に、理解を深めるために問いかけを増やして相手の意見に耳を傾けるようにします。好奇心を持って深く理解しようとする気持ちが重要です。
問いかけをしていくことで相互の理解が深まり、今までになかった価値観や発想が沸いてくるでしょう。
ダイアローグを行う上でのポイント
ダイアローグを行うためには参加する全員が発言し、全員が聞き役になることが重要です。発言が苦手な人でも、全員が耳を傾けて理解しようとすることで組織への貢献意識が強くなります。
また、自分が発言するときは断定的な口調は避けましょう。断定的な口調は、相手を委縮させる恐れがあるため、平等な意見交換が難しくなるからです。
ダイアローグの英語は『dialogue』
ダイアローグの英語表記は『dialogue』で、セリフ、協議、意見交換、対話、話し合いなどの意味があります。例文を確認しましょう。
私は話し合いで問題を解決しようとした。
部長は部下に4人でひとつのグループになってダイアローグの練習をするように言った。
ダイアローグとディスカッションとの違い
ダイアローグが「対話」なのに対して、ディスカッションは「議論」や「討論」を意味する言葉です。
つまり、ディスカションは結論を出すことを目的として相手と意見の主張をし合います。それに対して、ダイアローグの目的は、次につなげるためにお互いの意見を交換し理解しあうことであり、結論を出すことではありません。ここが大きな違いです。
ダイアローグの使い方・例文
ここではダイアローグという言葉がビジネスシーンにおいてどのように使われているのか確認してみましょう。
上司
先輩
先輩
上司
ダイアローグを重視し組織力を高めていこう
メールの伝達も重要ですが、これを機にダイアローグによるコミュニケーションの大切さを改めて考えてみましょう。ダイアローグの基本である相手の考えを理解することや自分の考えを伝えることは、交渉相手や日常会話でも大切なことです。
いろんな場面で有効となるのでぜひダイアローグを実践しましょう。