「蔑ろ」とは「軽んじる」という意味
忙しくて食生活を蔑ろにしていた
食事はすべての活動の基盤となる一番大切にしなければいけないものです。とはいえ、仕事が忙しかったり、悩み事があったりするといい加減にしてしまいがち。3食カップ麺やコンビニ弁当だったり、食べなかったり…。
「蔑ろ(ないがしろ)」とは「軽んじる」という意味。「大事にしない」とも言い換えられます。食生活を軽んじていると、将来ツケが回ってくるかもしれません。気をつけましょう。
「蔑ろ」の読み方
「蔑ろ」は一文字で「ないがし・ろ」と送り仮名を合わせると5文字もあります。「寧ろ(むしろ)」と読み間違えられることがあるので注意。とはいえ、文章中にある場合は文脈から判断できるので読み間違える可能性は低いでしょう。
「蔑ろ」の語源
「蔑ろ」は古い表現の「無きが代(なきがしろ)」が変化した言葉と考えられています。「無きが代」は「無いに等しい」という意味。
「蔑ろ」の対象
「蔑ろ」は本来大切にしなければいけないものを「軽んじる」ことを指します。
家族、友人、仕事、自分、お金、時間、健康など挙げればきりがありません。価値観が多様化している世の中なので、何が大切かどうかは人それぞれですよね。そう考えると「蔑ろ」は幅広く使える表現なのかも。
いずれにせよ、大事なものは「蔑ろ」にしないように。
「蔑ろ」の使い方・例文
「蔑ろ」の使い方を例文で確認していきましょう。
・生活を蔑ろにしたせいで家族が逃げていった ・小さな不正も蔑ろにせず徹底追及する所存です ・育ててくれた親を蔑ろにしてはいけません ・あのとき自分の気持ちを蔑ろにしていたら、今の私はありません ・人間関係を蔑ろにする人に大事な仕事は任せられないよ ・部下が優秀なので、部長は蔑ろにされがちだけど、いざとなったら頼りになるよ
「蔑ろ」は気づかず、注意不足で軽んじてしまったというよりも、大事なのはわかってたけど優先順位を下げてしまったというニュアンス。意図して軽んじた際に「蔑ろ」は使われることが多いです。
「蔑ろ」の類義語・対義語
・疎か(おろそか) ・軽んじる ・軽視する
「蔑ろ」はこれらの表現に置き換えることが可能。
「疎か」は他の表現と同様、わかっていて軽視したときにも使いますが、知らず知らずのうちに軽んじてしまったときにも使うことができます。
・風景に見とれて足元が疎かになり転んでしまった
「蔑ろ」の対義語は以下です。
・尊重 ・大切
「蔑ろ」を英語で
She is not taking our relationship seriously ⇒彼女は私たちの関係を蔑ろにしている(真剣に考えない)
「take seriously(真剣に考える)」を否定形にすることで「蔑ろ」を表しています。
他にも、「disregard(軽視する)」「don’t pay attention(注意を払わない)」で「蔑ろ」が表現可能。自分が思うニュアンスに近いものを選んで使いましょう。
「蔑ろ」にしてはいけません
健康はもちろん、人間関係など失って初めてその大切さに気づくものがたくさんあります。お金や仕事を優先しすぎて、当たり前にあるものの大切さを忘れてはいけません。
とはいえ、逆にお金や仕事を蔑ろにして失ってしまったら、健康や人間関係にも悪影響があることは必須。バランスが大切です。