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フリーランスでも保育園に入園できる?入園基準と提出書類を知ることがカギ

小さな子供がいる女性に人気の働き方として注目されているのが、時間や場所にとらわれない「フリーランス」という働き方です。仕事の仕方は自分次第なので、子供の病気や行事などで急に休むことになっても、仕事先に迷惑をかけずに働けるというメリットがあります。

フリーランスで働いていて「子どもを保育園に預けたい」と考えるのはどんなパターンでしょうか?考えられるパターンは以下の2つです。

フルタイムフリーランスとして働く場合
フリーランスの場合は働く時間もさまざま。1~4時間/日の人やフルタイムの人、週に3日だけ働くなど。その中でもフルタイムで働く場合は自分だけでの保育は難しいでしょう。

 

すでにフリーランスで働いていて子供が生まれた場合
独身時代からフリーランスで働いていて、結婚・出産をしたので保育園に入園させたい場合。

どちらの場合も、待機児童があふれている昨今の保育園に「フリーランス」という働き方で入園させることができるのか?と不安だという方も多いと思います。

この記事では、フリーランスでも保育園に入園できるということ、入園審査のために知っておきたい書類の作り方などをまとめています。知らずに保育園入園をあきらめるのではなく、準備をしっかりとしたうえで保育園入園の審査を受けてくださいね!

フリーランスだと認可保育園には入園できない?

フリーランス 保育園 
フリーランスで働いていると、認可保育園に入園しにくいそうです。なぜ保育園に入園しにくいのかというと、

待機児童数は年々増加している状況(平成29年度10月1日時点で待機児童数は5万5千人以上)
・フリーランスの認知度が低いため信用が得られないから

という理由が挙げられます。

保育園入園や待機児童に関してはもちろんですが、フリーランスの「認知度」の問題も大きいのが現状です。保育園の関係者には「フリーランス」の呼び名そのものを知らない方ももちろんいます。そこを一から説明することが難しいのです。また「フリーランス」という働き方自体が入園の基準で減点されることもあります。

しかし、フリーランスだからこそ有利なことやマイナス面をカバーできるコツがあるのでこれからしっかりとチェックしていきましょう!

入園には基準表での加点が重要!

フリーランス 保育園の入園 加点

フリーランスでも入園の審査基準となる基準表の「加点ができるように準備」すれば保育園に入園できる可能性も高まります。そのために、この記事で最もお伝えしたい「加点の方法」を説明していきます!ここが、この記事で1番お伝えしたいことです!

一般的に、会社員の人でも保育園に簡単に入園しづらい状況でフリーランスなら、なおさら入園は厳しいのでは?と考えがちですが、そうではありません。

実は、保育園の入園判断に使われている「基準表」について知ることで、会社員と同じような条件で入園を判断してもらえるようになる可能性があるのです。

では、入園の判断基準の1つである基準表の内容を具体的に見ていきましょう。

基準表とは

自治体によって様式が異なりますが、基本的な考え方はどの自治体も似ています。大阪市の例で見ていきましょう。点数がそれぞれあり、その合計の加点が多いほうが保育園に入園できるという見方です。画像が見えづらいので、気になる方はリンク先でご覧ください。

 
保育利用調整基準

参照:大阪市 保育利用調整基準(令和 4 年度用) 一部抜粋

開業届は必ず出そう

基準表の「就労状況」の部分を見てみると、家庭内で就労している又は家庭内で就労予定の場合という項目があるのがわかります。これは在宅でフリーランスをしている場合に当てはまるため、減点になってしまいます。大阪市の例では-5点ですが、減点の配点が高い自治体もあります。

しかし、この減点を回避する方法があります。それは開業届を出すことです。税務署に開業届を1枚提出するだけで居宅内労働から居宅外(自営)になることで減点を免れたり、加点になったりすることもあります。
点数の多い少ないにより入園できるかできないかが決まるシビヤな判断基準なので 、数点でも多く加点できるよう準備することが重要です。

開業届とは・・・税務署に開業後1ヵ月以内に提出します。フリーランスの場合は開業がいつになるかは難しいので、仕事を始めてなるべく早めがおすすめ。確定申告しますよという届けです。開業届様式はコチラ

託児実績を作っておこう

お金はかかってしまいますが、一時預かりやベビーシッターの利用で家での育児がむずかしいことをアピールできます。

これも大阪市の基準表を見てみると「利用申込時点で、申込事由を理由として、児童が保育施設・保育事業に該当しない保育サービス(親族委託、一時 預かりを除く)を週3日以上、有償で利用している場合。」という項目があります。基準表で加点になったり、加点にならない場合でもアピールにはなるので、託児実績を作っておくことは大事なんです。

提出物もしっかり準備でアピール

フリーランス 保育園 アピール 書類
基準表の加点が大事だということを説明してきましたが、ここからは合わせて準備しておきたい2つの提出物について説明をしていきます。

この提出書類はフリーランスの仕事の実績や育児との両立が難しいことの説明をするための書類になります。記入の仕方を例を挙げながらご紹介します。

提出物①労働状況申告書

会社員の場合は「勤務証明書」というものを務めている企業に書いてもらうことになりますが、フリーランスの方の場合は自分で申告書を作成することになります。

実際の様式例

シンプルに労働時間や、収入を答える様式が多くなっています。

例1)日野市 労働状況申告書(自営業)(一部抜粋)



例2)目黒区 就労証明書(一部抜粋)

目黒区 就労証明書

 

提出物②就労実績表

提出が必須でないこともありますが提出することにより、勤務実態を説明することで労働の証明になります。さらに勤務実態を可視化することで担当者さんにフリーランスの働き方が伝わりやすくなります。その結果、子育てと仕事の両立が難しいことをアピールすることができます。

ちなみに、杉並区の場合は提出の要件は以下のようになっています。保育課から求められた場合も、提出が必要です。

自営業の方で、就労形態・時間が不規則な場合、就労状況申告書に添付して提出。

引用:杉並区 就労実績表

実際の例

せっかく書いて提出するなら、細かく勤務実態を書き込むことが重要です。

例えば直近3か月の仕事の受注やあなたの1日の仕事の時間仕事の内容などのスケジュールを添付することもあります。どんな仕事をしていて、どのくらい忙しいのかがわかるようにまとめるのがいいでしょう。

様式は自治体によって異なりますが、杉並区の様式を紹介しておきますので気になる方はチェックしてみてください。

杉並区就労実績表
杉並区就労実績 月間

確定申告書の写し

フリーランスとして働く場合、1年に1度確定申告をします。その際の「確定申告書の写し」を提出します。

開業して1年目で、まだ確定申告をしていない場合は、「開業届の写し」を提出することもあります。また仕事をしている月の月収から、見込みの年収を算出し報告することもあります。

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クライアントからの発注書

フリーランスの仕事の理解を深めてもらうために、仕事の実績としてクライアントからの発注書を添付する場合もあります。その場合はクライアントに自治体に提出することの了解を得てからにしましょう。

仕事内容のわかるHPや成果物、クライアントとのやり取りがわかるもの

ライター・デザイナーなら掲載媒体のコピーなどの成果がわかるものを添付したり、クライアントとのやり取りがわかるメールを印刷して提出する場合もあります。

どれもフリーランスとしての実績を説明するためのものです。

提出先の市役所の担当者さんにフリーランスの仕事の状況を伝えるために「これでもか」というくらい準備しておくと、提出後に質問されたり追加で書類を求められずに済むので、初めの準備の段階で頑張っておくのがおすすめです!

保育園に通りそうにない場合の選択肢も

フリーランス 保育園 入園が難しい場合

両親ともにフリーランスで働いている場合や、住んでる自治体の基準が厳しい・または待機児童数が多い場合などでどうしても保育園に入園できそうにない場合もあるでしょう。その場合、どのような行動をとったらいいのでしょうか?加点を増やす方法や、幼稚園を利用する方法を紹介します。

在宅から常駐型フリーランスになる

「常駐型フリーランス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?都市部(主に東京)が多く、委託とも違うフリーランスの良さを残せる働き方です。

フリーランスなので、上司がいるわけではなく、仕事も案件ごとに受注するのですが、企業に出向いて仕事をします。毎日決まった時間に出勤というよりは、1日のうちどこかで数時間働くという場合が多いのが特徴です。エンジニア、デザイナーやクリエーターに多くなっています。

会社に出向くという点で、在宅の身の仕事よりも自治体に理解してもらいやすいというメリットがあります。

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幼稚園の延長保育を活用する

ここ数年でどんどん緩和してきている幼稚園の延長保育。通常午後2時くらいまでの保育時間を申請することにより延長できる幼稚園が増えてきています。

住んでいる自治体や幼稚園によって異なるので確認が必要ですが、17時や18時まで延長してくれたり、長期休暇中も週3で預かってくれる場合もあるので、活用することで保育園にもし入園できなかった場合でも、フリーランスの仕事を多少減らすことになるかもしれませんが、働き続けることができます。

次年度、仕事が安定するなど実績をアピールしやすくなってから再度入園を試みることもできます。

0歳児クラスから入園をしておく

住んでいる地域が入園の厳しい地域だとわかっている場合は、比較的競争率の低い0歳児クラスから入園しておくというのもおすすめです。

保育園の問題点:2人目の産後復帰が早くなる

フリーランス 保育園 2人目

フリーランスで仕事をしていて、保育園に入園した後の問題も少し触れておきましょう。

産後2か月で復帰が6割

フリーランスで働いていると、企業勤めの場合では受けられる「産休・育休」の制度がありません。そのため産後2か月で仕事復帰をしているフリーランスママは6割もいるということがわかっています。

理由としては、2か月以上実績がないと保育園を退園しなければならない場合があることや、クライアントとのつながりが長期間なくなってしまうことへの不安が挙げられます。フリーランスは自由な働き方がメリットである分、デメリットもあることを知っておきましょう。