『閑話休題』とは『話を元に戻す』という意味
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『閑話休題』は、『余談をやめて、話を戻す』という意味の四字熟語です。カタカナ用語が増えている現代では四字熟語を使う人は減ったかもしれません。しかし、日本人なら、やはり日本ならではの表現は覚えておきたいものです。
ここでは、『閑話休題』の意味や使い方のほか、類語、対義語、英語表現についてもわかりやすく解説します。
『閑話休題』の読み方・意味・由来
『閑話休題』は『かんわきゅうだい』と読みます。この四字熟語は、『閑話』と『休題』の二語から成り立っており、それぞれの意味は次のとおりです。
【閑話】
・無駄話
・静かに談話すること
【休題】
・それまでしていた話を一時的にやめること
なんらかの題目に添って話をしていても、途中で脱線してしまうことは多々あります。そんな場合に、「今までしていた無駄話はこれでやめにして、話を本筋に戻しましょう」といった意味で、「それはさておき」といった接続詞的に『閑話休題』を使います。
『閑話休題』の由来
『閑話休題』は、中国の有名な小説『水滸伝(すいこでん)』の一説から取られたとされています。この小説の中に、『無駄話をやめて、本筋の話を語ろう』という意味の文章があります。ここに『閑話』と『休題』が使われています。ここから四字熟語の『閑話休題』が生まれたとされています。
『閑話休題』の使い方・例文
『閑話休題』は、なんらかの話をしている最中に本来の話題とは違う内容の話に脱線し、そこから本筋に戻す際に使います。
■さて、閑話休題です。今回の一番の問題点は、結局は〇〇ということになるんですか?
■閑話休題、そろそろ次の議題に移ります。
上司
『閑話休題』は、『無駄話→本題』に戻るときのみで、『本題→無駄話』になるときには使いません。
『閑話休題』の類語
『閑話休題』の類語は、『本題に戻します』といった意味合いの言葉があてはまります。
・それはさておき
・それはともかく
・さて
・その話は置いておいて
・それはいいとして など
『閑話休題』の対義語
『閑話休題』のような四字熟語の対義語はありませんが、次の言葉が対義語として使えます。
■余談ですが
■ちなみに
■ついでに など
『閑話休題』の英語表現
『閑話休題』の一番簡単な英語表現は『now』です。
『now』は、日本では『今』といった使い方をすることが多いです。しかし、次のような意味ももっている英単語なんです。
・ただちに
・これから
・さて
・ところで など
英語の例文も紹介しておきますね。
■Now, I’ll move to the next topic for disucussion.
(閑話休題、次の議題に移りましょう。)
■And now, for something completely different
(閑話休題、話は変わりますが)
話を戻すときには『閑話休題』を使ってみよう
カタカナ用語や和製英語が飛び交っている現代ですが、年配の人達の中には「横文字よりも日本語を」と考える人もいます。カタカナや英語をスムーズに使えるのもカッコいいですが、日本独特の表現を正しく使いこなせるのも『デキる人』の特徴です。
日常会話でも会議中でも、『脱線した話を元に戻す』といった場面はよくあるもの。ここで、『閑話休題』の意味や使い方をしっかりマスターし、スマートに会話に登場させてみてください。