『誇張』とは『おおげさに表す』という意味
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『誇張する』って日常でもよく使いますよね?多くの人が『オーバーな表現をする』といったニュアンスで使っていると思います。しかし、本当にその使い方はあっているのでしょうか。
今回は、『誇張』の意味や使い方のほか、類語や対義語も一緒に覚え、正しく会話で使いこなせるようにしていきましょう。
『誇張』の語源・意味
『誇張』は『誇』と『張』という2つの漢字で成り立っています。読み方は『こちょう』です。ではまず、それぞれの漢字がもつ意味を見てみましょう。
・大げさに言う
・ほこる
・自慢する など
・広げる
・大きくする
・ひっぱる
・言いはる など
これらの『大げさに言う』と『広げる/大げさに言う』という意味をあわせ『誇張』となっています。
そして、『誇張』の本来の意味は次のとおりです。
■おおげさに表すこと。
■実際よりも大きく見せること。
『誇張』の使い方・例文
『誇張』は耳馴染みのある言葉なので、使い方を迷うことは少ないかもしれません。しかし、間違った使い方は恥ずかしいものです。ここで、例文を紹介しておくので正しい使い方をチェックしておきましょう。
■Aさんの話は誇張されていることが多いから、自分でしっかり調査したほうが賢明だ。
■先日新聞に掲載された当社の記事は誇張されているため、取引先への説明がとても大変だ。
『誇張』の類語
『誇張』の類語としては、次のような言葉があります。
【過言】
大げさな言い方
【壮語】
えらそうなことを言うこと
【言い過ぎ】
度をこして言うこと
『誇張』と『強調』の違い
『強調』とは、特定の箇所を目立たせたり、強く主張したりすることを言います。
たとえば、白い布地にワンポイントの柄が入っているとします。この布地が白いということを大げさに言うのが『誇張』、「ここに柄が入っていますよ~」と、その部分を目立たせるのが『強調』です。
『誇張』も『強調』も、事実ではないことを事実のように表現する『嘘(うそ)』ではないので、勘違いしないようにしましょう。
『誇張』の対義語
『誇張』の反対の意味をもつ言葉としては『矮小化(わいしょうか)』があげられます。
・実際よりも小さく見せること。
・体系を小さくすること。
そのほか、『誇張』は『大げさ』という意味なので、その反対の言葉である『控えめ』も対義語として使えます。
『誇張』の英語表現
『誇張』の英語は、『大げさに言う/大きく見せる』の意味をもつ『exaggerate』や『大げさ/誇張』の意味をもつ『hyperbole』があります。
■exaggerate a story(話を誇張する)
■exaggerate everything(なんでも大げさに言う)
■speak in hyperbole (誇張して話す)
『誇張表現』の例
世の中には、言葉だけでなく、行動を大げさにした『誇張表現』もあります。ここでは、普段はあまり意識しない『誇張表現』の例をあげてみました。
猫の額
『小さい』『狭い』を誇張した表現としてよく使われます。『猫の額ほどの部屋だよ』と言いますが、実際には猫の額の広さの部屋はありません。
ほっぺたが落ちる
『とても美味しい』を表現するときに使われる言葉です。美味しいとほっぺたが落ちるわけではありませんが、「ほっぺたが落ちそうなほどおいしい」と聞くと、「とても美味しい」では言い表せないほど美味しいという印象を受けますよね。
日本中が泣いた
「この映画はとても感動的で涙が出るほどです」といった表現をする際に、よく『日本中が泣いた!』が使われます。しかし実際は、日本の全国民が観て泣いたわけではないので、これも『誇張表現』といえます。
『誇張』な表現は状況に応じてするようにしよう
『誇張』な表現は、やりすぎると相手に誤解を招くこともありますが、宣伝効果を発揮する場合も多々あります。状況をしっかり考えたうえで『誇張』するようにしましょう。