アジリティとは『機敏さ』
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「アジリティ」とは機敏さ、敏捷性(びんしょうせい)という意味です。スポーツの世界ではアジリティテストという敏捷性を見極めるテストがあります。昨今ではビジネスの場面でも、アジリティという言葉がしばしば使われるようになりました。
しかしながら、アジリティはまだまだ聞き慣れない言葉です。ピンとこなくても無理はありません。ここではアジリティの意味や求められる理由、クイックネスとの違いなどをわかりやすく解説していきます。
アジリティの意味をチェック
ビジネスの現場で使われるアジリティという言葉には、経営における敏捷性という意味があります。情報化社会が進み、ビジネス環境はめまぐるしく変化しています。
変化に即座に対応できるアジリティは、これからの企業に欠かせない能力といえます。
企業のアジリティとしては、意思決定の速さ、フレキシブルな働き方などが具体例として挙げられます。日々の業務の中で発生する課題に対し、社員が自らの裁量でジャッジできる組織も、アジリティが高いといえます。
上司
アジリティが求められる理由
現代は、VUCAの時代といわれ、「激動」「不確実性」「複雑性」「不透明性」にあふれています。予測がつかないほど不安定な時代を指す言葉として、90年代後半のアメリカで軍事の分野で使われていましたが、やがてビジネスでも使われるようになりました。
どのようなことがいつ起こるかまったく予測もつかないこうした時代には、経営の舵取りは非常に難しく、かといって答えを先送りにしていては状況が悪化して手遅れになるということもあります。
先の見えにくい状況で、手にした情報を速やかに判断し、対抗策を打ち出していけるアジリティが、今ほど強く経営者に求められている時代はありません。経営者だけではなく、現在では現場の最前線で働くスタッフにまでもアジリティが求められているのです。
アジリティを高める方法
めまぐるしく変わりゆくビジネス環境に対応するには、企業組織のアジリティの向上が必要不可欠です。そのための基本的な項目は以下の通りです。
・現場の責任者、担当者の裁量を広げる
・経営ビジョンを社員に浸透させる
・情報が共有しやすいツールを導入する
アジリティの英語は『agility』
アジリティは英語で『agility』と表記します。使い方は日本語の場合と変わりません。
以下のように使われます。
企業の命運は、経営幹部のアジリティによって左右されます。
あの会社は社員全員のアジリティの高さで経営危機を乗り切った。
アジリティとクイックネスの違い
アジリティと似た言葉にクイックネスがあります。こちらは俊敏性という意味です。俊敏性とはもともと方向性が決まっていることでの、速やかさを指します。
一方敏捷性は、選択肢が複数想定される中でどれを選ぶかも含めて速やかに進む力なので、より高い能力が求められます。
アジリティの使い方・例文
日常会話にはあまり登場しないアジリティですが、ビジネス会話ではいったいどのように使うのでしょうか。例文で見てみましょう。
上司
先輩
[おまけ]サッカーには欠かせないアジリティ
アジリティはスポーツや企業、場合によっては音楽などの芸術も含めて、あらゆるものごとで必要とされる場面があります。
とりわけサッカーでは、多くの敵味方が瞬間瞬間に場所を移動し、それぞれがそれぞれの戦略でゴールを目指します。各人がいくつもの選択肢から最善と思えるものを判断して動いているのです。まさしくアジリティがゲームを左右するスポーツといえるでしょう。
幅広い使い道を理解して使いこなそう
ここで見てきたように、ビジネスをはじめさまざまな分野に関係する言葉がアジリティです。よって、幅広い使い方、使い道をよく理解したうえで「アジリティ」という言葉を使うことが大事でしょう。