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ピボットとは?元々の意味とビジネス用語としての違いや例文などを紹介

ピボットとは『方向転換』

新人

クライアントに「御社は『ピボット』に成功しましたね!」といわれて思わず「は、はい、そうです」っていったものの、意味がわかりませんでした……。
きみねぇ、日頃の勉強不足がたたっているね。『ピボット』はね、『ビジネスの方向転換』ってことよ。覚えときなさい!

先輩

ピボットとは、本来は回転軸を意味する言葉から転じて、昨今では『企業の経営においての方向転換』を意味する言葉としてよく使われます。

とはいえ、ちょっとピンとこないかもわかりませんね。ここではピボットの意味と企業にとってピボットを行う理由などをできるだけわかりやすく解説するので、しっかり理解していってください。

ピボットの意味をチェック

ピボットとは、『方向転換や路線変更』を意味するので、ビジネス上では戦略に行き詰まったときにこれを行えば、経営を変えられると考えられます。その反対の意味は何でしょうか?

ピボットの元々の意味

ピボットの元の意味は、先端が円錐状になっている回転軸のことです。それを構造の中に組み込んでいる機器に、時計や計測器類があります。

スタートアップがピボットする理由

スタートアップにおけるピボットとは、それまでにない革新的な製品やサービスを作り出すための手法です。それを行う理由は企業によってさまざまです。

例えば既存の顧客層の奥行きがないことが判明した場合であるとか、順調にいっても利益が上がりにくいことが判明した場合などです。

新人

要するに、方向転換しなければ行き詰まることがはっきりしているときに行うんですね。

ピボットの英語は『pivot』

ピボットは英語で『pivot』と表記され、使い方自体は日本語と変わりません。

以下のように使います。

例文1
That company managed to pivot through a long slump.
あの会社は長いスランプを抜けてピボットに成功した。
例文2
Instead of sticking to traditional success experiences, you should pivot to revitalize your company.
従来の成功体験に固執しないで、ピボットを行って企業を活性化すべきだ。
例文3
Pivoting anything doesn’t work. pivot can be utilized only by solid management.
なんでもかんでもピボットすればうまくいくわけではない。盤石な経営があってこそピボットが活かされるんだ。
例文4
Long-lived companies used to repeatedly pivot in some tough times.
長寿企業はかつて何度かの苦しい局面で、ピボットを積み重ねてきたのです。

ピボットとリルートの違い

ビジョンや目標などを設定するときに、カーナビに例える場合がしばしばあります。例えば「行き先を的確にセットすれば、道に迷ってもカーナビが教えてくれる」と。そして「そこにたどり着くルートは1つではない。無限にある」と。

カーナビは道に迷った場合「リルート」します。別の行き方を模索することです。ここからビジネスでもリルートに例える場合もまれにあります。

ピボットは『目的地自体を変更する方向転換』ですが、リルートは目的地は変わらず、行き方を帰るということなので、似ていてもまったく別のものです。

ピボットの使い方・例文

ビジネスシーンでしばしば登場するピボットですが、具体的にどんな使い方があるのでしょうか。例文で見てみましょう

例文1

上司

D社はピボットに焦って、かえって悪い方向にいってしまったね。
例文2
この企画はターゲットの設定が間違っていたから、早急にピボットしなきゃだめね。

先輩

[おまけ]スポーツ・ダンス・音楽用語にもあるピボット

バスケットボール用語でのピボットを聞いたことがある人もいるでしょう。社交ダンスなどでもピボットはあります。いずれの場合も軸足を中心に方向を変えることです。

バイオリンやギターなどの弦楽器の奏法においてもピボットは使われます。軸足ではないですが軸となる指のポジションを固定したまま、他の指を移動させるテクニックもピボットと呼ばれます。

元来の意味と企業での意味を理解して使おう

ピボットは元々の軸という意味があり、それが転じて様々な分野で使われる汎用性の高い用語です。企業のビジネスにおける意味をしっかり理解して使いこなしましょう。