確かなプログラミングを学ぶなら>

『どんぶり勘定』の意味とは?『ドンブリ勘定』は別の意味?語源・正しい使い方・類語も紹介

『どんぶり勘定』とは『大雑把にお金を出し入れする』という意味

新人

先輩、昨日の食事代払ってなかったんですけど、いくらでした?金額ちゃんと覚えてないんですが…1万2千…いくら?4人だから…
あぁ、もう面倒だから2千円でいいわ。

先輩

新人

先輩、どんぶり勘定すぎません?!

『どんぶり勘定』は、日常でも比較的よく登場する言葉ですよね?

どんぶり勘定とは『大雑把にお金を出し入れする』こと。ビジネスシーンにおいて、会社の経理がどんぶり勘定では問題がありますが、上の会話のようなシチュエーションはよくあります。

今回は、この耳馴染みのある『どんぶり勘定』という言葉を日頃正しく使えているのかをチェックしながら、意味・類語・対義語・英語についても学んでいきましょう。

『どんぶり勘定』の由来

昔の職人さんは、腹掛けと呼ばれる前掛けのようなものを身につけており、そこに『どんぶり』という小物入れがついていることがよくありました

そして、その中に無造作にお金を入れ、ざっくりした勘定で金銭のやり取りをしていたところから『どんぶり勘定』が生まれたとされています。

どんぶりというのは、丼ものを食べるときの器を連想してしまいがちですが、実は前掛けの名称だったのですね。

腹掛けに『どんぶり』がついていない場合は、別で腰袋のような形で『どんぶり』を身につけていたみたいだね。

現代の日本においての『どんぶり勘定』の意味

大きな定義としての『どんぶり勘定』は、『大雑把にお金を出し入れする』ですが、現代の日本においては人によって若干の感覚の違いがあります

端数の扱いが大雑把

たとえば、4530円を4人で割ると、一人あたり1132円です。こういった場合、細かな計算が面倒なので「一人1000円で残りは私が払うよ」という人がいるとします。この大雑把な勘定の仕方が『どんぶり勘定』です。

ただ、人によって、一円の位を切り捨てるだけで『どんぶり勘定』と思う場合もあれば、1000円単位での切り捨てを『どんぶり勘定』と思う場合もあります

扱う事柄の規模によっても、どこからがどんぶり勘定といえるのか、変わってくるかもしれません。

また、精算の仕方が『どんぶり勘定』でも、月々の収支はきっちりつけている場合も多いので、金銭処理のすべてが『どんぶり』であるという先入観はもたないようにしましょう。

収支が大雑把

1円単位まで細かく収支をつける人もいれば、「1230円使ったけど、1500円ってつけておけばいいか」という感覚の人もいますよね?このように、大雑把な収支を記録する場合も、『どんぶり勘定』になります。

使う相手に注意!

『お金の勘定の仕方が細かくない』のが『どんぶり勘定』ですが、『大雑把=いい加減』と解釈することもできます。『いい加減』と聞くと悪いイメージで捉えられる場合もあるので、目上の人には『太っ腹ですね』や『使い方が寛容ですね』といった言葉を選びましょう。

『どんぶり勘定』の使い方・例文

仕事上の勘定が『どんぶり』でいい場面は少ないです。しかし、職場でもよく耳にする言葉ではあるので、使い方をここでチェックしておきましょう。

例文

■自分のお小遣いはどんぶり勘定でもいいけど、この会計処理は1円単位まで相違なくやってね。

■あの先輩、仕事は丁寧で細かいけど、私生活でのお金の使い方ってけっこうどんぶり勘定でビックリしました。

■この飲み会どんぶり勘定の先輩と、お金の計算に細かい先輩が二人で仕切ってるけど、精算の時にもめないのだろうか。

どんぶり勘定で家計管理をしていたせいで、給料日まであと1週間もあるのに500円しか残ってない。

『どんぶり勘定』は『ドンブリ勘定』『丼勘定』といった書き方もするよ。表現は違うけど、同じ意味だよ。

『どんぶり勘定』の類語・対義語

『どんぶり勘定』の対義語となる慣用句はありませんが、類語はいくつか存在するので、ここで紹介しておきます。

『どんぶり勘定』の類語(言い換え表現)

・目算(もくさん)
・概算
・平均値 

なお、会社経営にあたってどんぶり勘定になってしまう場合は、『放漫財政』や『放漫経営』という言葉を使います。放漫経営とは、会社の経営者に運営・管理する能力がなく、経営そのものを混乱に陥らせるような経営の仕方です。

『どんぶり勘定』の英語表現

『どんぶり勘定』は日本の慣用句であるため、そのまま英訳しても同じ意味では伝わりません。そのため、英語では『だいたいの金額』『おおまかな見積もり』といった表現するので、いくつか紹介しておきます。

■approximate estimation(概算見積もり)
■rough estimate(大雑把な見積もり)
■sloppy accouting(いい加減な会計)
■sloppy bookkeeping(いい加減な簿記) など

そのほか、「この広い球場の中にボールがあります」といったざっくりしたイメージをもって、『おおよその数』『概算』を『ballpark(=野球場)』と『figure(=数字)』で表現することもあります

■ballpark figure(おおよその数字、概算)

『どんぶり勘定』は状況に応じて使い分けよう

1の位を削るのが、10の位を削るのかなど、『どんぶり勘定』の度合いは人それぞれで感覚が違います。みんなが嫌な気分にならないよう、状況に応じた『どんぶり勘定』をするようにしましょう。