ユビキタスとは『いつでもあたりまえにある』こと
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『ユビキタス』は、いろんなものがネットワークで接続されている社会となった今、あたりまえのように使われるようになりました。つまり、ネット社会に関係する言葉で、『いつでもあたりまえのようにコンピューターやネットワークを使える状態』をいいます。
基本的にはIT用語です。しかし、企業がサービスなどを提供する際に取り入れるシステムにもなることから、マーケティング用語として紹介される場合もあります。
ここでは、一言では表しにくい『ユビキタス』の詳しい意味をわかりやすく解説するとともに、言い換え表現・関連語・英語などについても紹介していきます。
ユビキタスの意味は?
ユビキタスは、いったいどんな言葉が語源で、どんな経緯でカタカナ用語として使われるようになったのでしょうか。まずは、英語の意味と、ビジネス用語としての意味を解説します。
ユビキタスの英語の意味
ユビキタスは、『あらゆるところにある』『偏在*する』の意味をもつラテン語が語源となっています。(偏在*:ある場所だけに偏ってたくさんあること。)
そして、現在の英語では『ubiquitous』と表記し、次のような意味で使われています。
■偏在する
■いたるところに存在する
■(人が)あちこちに現れる
熟語もいくつか紹介しておきますね。
■ubiquitous technology(ユビキタス技術)
■become ubiquitous(当たり前になる)
■ubiquitous herbicide(ありふれた除草剤)
■ubiquitous presence(偏在的存在) など
ビジネスにおけるユビキタスの意味
ビジネスシーンにおいては、『コンピュータの存在を意識することなく、いつでもどこでもシステムが存在していること』を指す言葉として使われています。
現代では当たり前に携帯している、スマホやタブレット端末もその一つといえます。友達との通信が可能な携帯型ゲーム機もそうですね。ほかにもたくさん『ユビキタス』に該当するものはたくさんありますが、具体例については後述するので、ぜひこのまま読み進めてください。
ユビキタスの言い換え表現
『ユビキタス』は、『どこにでもある』『どこでも使える』と、厳密には二通りの意味合いがあります。しかし、状況によっては『ユビキタス』というカタカナ用語では通じないこともあるでしょう。ここでは、そんな場合に使える言い換え表現を紹介しておきます。
・あちこちに
・随所に
・各地に
・広く など
・そこらじゅうで
・あちこちで など
ユビキタスの関連語
ユビキタスは、単体よりも『ユビキタス〇〇』といった使い方をするほうが多いです。ここでは、ユビキタスを使った関連語の中から、比較的よく使われる言葉を3つ紹介します。
ユビキタスコンピューティング
生活環境のさまざまな場所でネットワーク環境が取り入れられ、利用者がコンピューターだと意識せずに使える技術を『ユビキタスコンピューティング』といいます。
ユビキタス社会
前項の『ユビキタスコンピューティング』が取り入れられた社会を『ユビキタス社会』といい、英語で表現すると、『ubiquitous society』になります。
どこにいても知りたい情報を検索できたり、スマホで家電が操作できたりする現代は、まさに『ユビキタス社会』といえます。
また、ユビキタス社会は、『ユビキタスネットワーク社会』という言い方をする場合もあるので、あわせて覚えておきましょう。
ユビキタスソリューション
ソリューション(=solution)には『解決』の意味があり、そのまま二つの言葉をあわせると、『ユビキタスを解決』となります。そして、ユビキタスソリューションとは、ユビキタスコンピューティングを導入できるよう解決に導くこと。
つまり、『いつでもどこでもネットワークを利用できるシステムを構築すること』を指す言葉となるわけです。
ユビキタスコンピューティングの具体例
ユビキタスコンピューティングとは、意識せずに情報通信網を利用できるシステムですが、現代社会にはどんなものが存在しているのでしょうか。わかりやすい具体例をあげてみるので、どんな感じで利用しているのかを想像しながらチェックしてみましょう。
■ICタグを利用した商品管理システム
■カーナビなどのGPSシステム
■スマホと連携できる家電
■ICカードが利用できる自動販売機
■書店の商品検索端末
■ショッピングモールの店舗情報端末
■モバイルバンキング
■モバイルショッピング など
[ビジネス版]ユビキタスの使い方・例文
ユビキタスは、会話の中でも『ユビキタス〇〇』と使う場面が多いです。そのため、使い方に迷うことはないかもしれませんが、参考までに例文を3つ用意してみました。
ネット利用が当たり前でもユビキタスの意味を理解しておこう
当たり前に、簡単にインターネットを利用できるようになった今では『ユビキタスなんて死語だ』という人もいるようです。そのため、商品開発の際も『ユビキタス』という言葉がでてこない現場もあるでしょう。
しかし、ネットワーク社会において、システムは進化しており、『ユビキタス』を使う場面もまだあります。言葉の意味や詳しい内容がわかったので、今後は「これもユビキタスになるのかな?」と考えながらさまざまな機器を使ってみてください。