『目論見』とは『何かを実行するための計画』という意味
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目論見は、一般的には『計画』『考えている案』といった意味で使われることが多いです。また、『企て(くわだて)』の意味もあるため、一般的な計画ではなく、人をだますといった『悪い計画』も『目論見』で表現することができます。
ここでは、良い意味でも悪い意味でも使える『目論見』について、類語や英語表現もあわせて解説していきます。これを機にしっかり覚えていってください。
目論見(もくろみ)の語源
目論見(もくろみ)自体は名詞ですが、実は『目論む(もくろむ)』という動詞が語源となっています。
『もくろむ』とは、囲碁の対局中に、目を読む行為を意味する言葉です。囲碁とは、白と黒の石を碁盤の上に交互に並べていき、相手の石を囲ってとったりしながら自身の陣地を広げていくゲームです。
そのため、勝利するためには、『もくろむ(=目を読む)』行為は必要不可欠になるわけです。
『目論見』の『目』は碁盤の目を指しますが、『論』『見』の由来については残念ながらはっきりしていません。
『目論見』の使い方・例文
『目論見』は、『~を立てる』『~が外れる』『~が当たる』『~どおりに進む』といった使い方をするのが一般的です。
ここでは『目論見』の正しい使い方を、例文を使ってチェックしておきましょう。
■目論見が外れて今月の売上は、達成率80%になってしまった。
■どんな目論見があるのか言ってもらえないか?人の考えは読みきれないから。
■目論見が当たって用意していた福袋は完売した。
ここまで紹介してきた例文は、ビジネスシーンでよくある、どちらかというと『良い意味』で使われている『目論見』です。しかし、この言葉は悪い意味で使われる場合もあります。
■自分勝手な目論見で新しいサービスを始めるのはやめてほしい。
『目論見』の類語
『目論見』はこんな言葉への言い換えが可能です。
・プラン
・企て
・設計
・腹積もり
・構想
・策略 など
目論見をこれらの類語に置き換えた場合どんな文章になるのかも少し紹介しておきますね。
・目論見を立てる
・計画を立てる
・目論見がある
・企てがある
・この案は、次の会議で発表する目論見だ。
・この案は、次の会議で発表する腹積もりだ。
『目論見』の英語表現
『目論見』とそのまま訳せる英語はなく、日本語での言い換え表現を英語で表現する形となります。
■計画 → plan
■設計 → design
■構想 → idea/concept
また、何か悪いことを企んでいる場合の『目論見』は次の英語を使います。
■(ずるい)たくらみ →trick
■策略/陰謀 →plot
これらの単語を使った英文もいくつか紹介しておきます。
■I build the plan of the long-term campaign.
長期的なキャンペーンの目論見(計画)を立てる。
■The plot came to light.
策略(目論見)がバレた。
証券用語の『目論見書』とは?
『目論見書』とは、有価証券を発行する際、投資者に情報を提供するための開示文書を指します。この目論見書には、有価証券の発行者や、証券の内容が記されており、発行者がこの当該有価証券を販売する際は、必ず投資家に交付するルールとなっています。
なお、英語では次のように表現します。
■目論見書(prospectus)
■目論見書の交付(delivery of prospectus)
『目論見』は使う場面に注意しよう
『目論見』は、悪い意味での『たくらみ』や『策略』の意味でも使われます。ネガティブ思考の持ち主の人は、悪い意味でしか解釈しない場合もあります。そのため、正しい意味で使っても印象が悪くなる可能性があるため、使う場面には注意しましょう。