「共々」とは、あることを揃って一緒にするってこと!
課長
部下
課長
「共々」とは、ある事柄を揃って一緒にする様子をあらわす言葉です。
2人以上指す言葉である「共々」。日常生活やビジネスシーンとともにフォーマルな場での使用機会も多い言葉です。今回は、「共々」の正しい意味や使い方、類語についてご説明します。
・「共に」
・「連れ立って」
など
「共々」の意味と使い方
「共々」は「ともども」と読み、”誰かとなにかを一緒にする様子”を表す言葉。さらに詳しく意味の解説、「共々」の使い方をこの項から説明します。
「共々」の意味
先述したように、「共々」は”ある人とある人、または複数人が同じことをする様子”を指す言葉。主な表現に「夫婦共々」「親子共々」「社員共々」などの使い方があります。
「共々」は2人からでも大人数のチームや大所帯でも、同じ状態や目的をもっている者同士に使えます。
「共々」の使い方
「共々」は、日常生活とともに会社や披露宴での紹介など、ビジネスやフォーマルでのシチュエーションでの使用機会も多くなります。目上の人に対して使っても失礼のない言葉です。
注意点は、「共々」を使う際、目上の人を含めて使用しないことです。社長が「社員共々」という場合はいいのですが、社員が上司や社長を含める意味合いで「共々」を使うことは失礼にあたります。注意点を踏まえながら、例文を見ていきましょう。
客
管理者
管理人
入居人
上司
部下
部下が目上の人を含めて「共々」を使うことは失礼にあたりますが、身内や仲間、同僚など、同じ組織やグループに属している者など、例えば接客業であれば、その組織内で従事している者、家族であれば伴侶や家庭内の身内を指す言葉として使用できます。
「共々」の敬語表現
「共々」は単語なので言葉自体を変えることはありません。その代わり、「共々」に続く言葉を敬語表現に変える必要があります。そもそも、「共々」が目上の人に対して使うのが一般的なので、あとに続く言葉を敬語にするのが基本です。
・社員共々お願い申し上げます。
・スタッフ共々精進して参ります。
・家族共々よろしくお願いします。
・夫婦共々頑張ります。
それぞれ「丁寧語」や「謙譲語」を「共々」のあとに差し込むのがベターです。
「共々」の類語表現(言い換え)
「共々」は基本的に目上の相手に使うケースが多い言葉です。ほかの日常会話で使われている類語表現を紹介します。「共々」の類語は、ビジネスシーンでも頻繁に使われる言葉です。実際の使用例も併せて解説します。
一緒に
ひとまとめにする様子を意味します。「同じ」や区別がないものの意味を含み、「一緒に~する」で共に同じことをしているさまをあらわします。
先輩
新人
部下
課長
目上に対しては接頭語として「ご」をつけて「ご一緒」とし、敬語表現に変えることができます。
「共に」
同時に行く・動くことを意味し、「一緒」である様子をあらわす言葉です。
上司
新人
先輩
新人
「連れ立って」
誰かと二人で行く、または複数人で行く様子を表す言葉です。人を伴ってとの意味でも使用できます。
新人
先輩
先輩
上司
「共々」の英語表現
「共々」はビジネスシーンはもちろん、フォーマルな場でも用いられる言葉です。「共々」の英語表現を確認しましょう。
together
と表現できます。
「共々」の英語表現を使用した例文はこちらです。
⇒社長には家族共々感謝しています。
・We, all the staff together, are looking forward to seeing you again.
⇒従業員共々またのご来店を心待ちにしております。
・We, all the staff together, are going to work harder.
⇒スタッフ共々よりいっそう精進して参ります。
・Together we will continue to do their best.
⇒夫婦共々これからも頑張ります。
「共々」を使う際は含める相手に注意しよう
「共々」はあることを揃って一緒にするとの意味で、自分を含む複数人を対象として使用します。「夫婦共々」「親子共々」「社員共々」など使用する機会もあるので、正しい使い方を身につけておきましょう。
目上の人に対して使える言葉ですが、目上の人を含む意味として部下が「社員共々」と使うのは失礼にあたるので、使用する際は誰を含めて「共々」というのかを考えながら使いましょう。