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クライアントとは?ビジネスや医療における意味って?英語、対義語、使い方も解説

クライアントとは『依頼主』や『顧客』のこと

先輩

あれ?その見積書、昨日クライアントに提出してなかった?
昨日はA社で、これはC社の見積書ですよ。

新人

先輩

あらそ。クライアント名がA社になってるけど?同じフォーマット使うのはいいけど、作り始めたときに修正しないと忘れるよ。

クライアントってよく耳にする言葉ですよね?ほとんどの人が『顧客』と認識して使っているかもしれませんが、どんな職業でも同じ意味で使っていいのでしょうか?

ここでは、クライアントの正しい意味や使い方、一緒に覚えておくと便利な言葉についてもわかりやすく解説します。

クライアントの意味をチェック

クライアントは、どんな分野でも『依頼人』や『顧客』といった立場の相手に使うことは同じです。しかし、対象となる相手が異なってきます。ここでは各分野においての『クライアント』についてチェックしておきましょう。

ビジネスにおけるクライアントは「取引相手」

ビジネスシーンでのクライアントは、取引をしている相手を意味します。その取引相手は、担当者個人を指す場合もありますが、企業を指す場合もあります。

しかし、一般的にはコンサルティングや広告業界で依頼人を指すことが多いです。

メーカーや商社でもお客様をクライアントと呼ぶこともありますが、普通に「お客さん」「顧客」という人も多いので、状況に応じて使い分けましょう。

医療におけるクライアントは「患者」

医療分野では、病院と患者の関係なら患者がクライアントになります。

日本では「モンスターペイシェント」という言葉も浸透しているように、患者をペイシェントと呼ぶことも増えています。身体的な病気ではなく精神的な疾患が対象となる心療内科ではクライアントを使う傾向にあります。

なお、病院に商品を納入している製薬会社などの業者の関係であれば、業者が取引相手としてのクライアントになります。

弁護士業界のクライアントは「依頼人」

弁護士業界では、依頼人をクライアントと呼んでいます。

そのほか、税理士、会計士などの依頼者もクライアントになります。

IT分野のクライアントは「ソフトウェア」や『コンピューター』

IT分野では、主に情報やサービスを受ける側のソフトウェアやコンピューターをクライアントと呼んでいます。

たとえば、あなたが使っているパソコンを頭に思い浮かべてみてください。そして、「今日の野球の結果が知りたい」と思ったらGoogleやYahoo!で検索しますよね?すると、情報があなたのパソコンに表示されます。

この場合、GoogleやYahoo!のサーバーから情報を受け取った、あなたのパソコンがクライアントになります。

IT業界でも、システム開発や運用などを依頼してきた企業やお客さんをクライアントと呼ぶ場合があるので、『物』か『人』なのかは状況に応じて判断してね。

クライアントの英語は『client』

クライアントは英語で『client』と表記し、こんな意味をもつ単語として使われています。

・依頼人
・顧客
・(仕事上の)お客
・得意先 など

そして、熟語としてはこんな使い方をします。

・client enterprise(顧客企業)
・client management(顧客管理)
・regular client(常連客)
・take on a new client(新しい依頼人の仕事を受ける)

英語でも日本語とほぼ同じ意味で使われますが、大きな取引をするお客さんや、長期的な取引をする顧客を指す場合が多いです。

クライアントとカスタマーの違い

カスタマー(=customer)も、クライアント同様に『顧客』や『お客さん』の意味をもっている言葉です。しかし、『依頼人』の意味はありません。

また、カスタマーは、どちらかというとスーパーや小売店などを利用する一般顧客を指しますが、クライアントは主にビジネス上の顧客を指す場合が多いです。

クライアントの対義語

クライアントの対義語は、分野によって異なります

サーバー
情報を受け取る側のコンピューターがクライアントであるのに対し、発信する側のコンピューターはサーバーになります。
ベンダー
主に、IT業界で使われる言葉で、ソフトウェアやハードウェアの販売者を指します。
サプライヤー
メーカーに部材を納めている、供給者にあたる企業がサプライヤーにあたります。

上司

取り扱い商品やサービスは異なるけど、提供する側にあたる人や企業がクライアントの対義語になるわけだね。

クライアントの関連語

クライアントには『クライアント〇〇』という形の関連語がいくつかあります。ここでは2つの言葉をピックアップして紹介します。

クライアント証明書

クライアントとして接続されているPCが本物がどうかを確認するための証明書をクライアント証明書といいます。

たとえば、企業内で従業員Aが使っているPCがあったとします。このAさんのPCに証明書をインストールしておくことで、自社の従業員Aさんが正規の利用者だと認証します。

このような証明書を入れておけば、AさんのIDとパスワードでほかの端末からアクセスした場合、「今アクセスしているのはAさんではないね」と判断し、なりすましの利用を防止できるというわけです。

クライアントワーク

クライアントワークとは、顧客から受注して行う仕事を指す言葉です。

わかりやすい例としてはWebデザインの世界が挙げられます。一般的に依頼する側(クライアント)は、「こんなイメージで作りたい」「こんな機能がほしい」といった要望をもち、それをWebデザインの会社に依頼をします。

依頼を受けた側は、受注した仕事を進めていくので、『クライアントワーク』になるわけです。

また、「こういったタイトルで記事を書いてください」と依頼されて執筆するライター業もクライアントワークになります。

[ビジネス版]クライアントの使い方・例文

『クライアント』は、ビジネスシーンではどのような会話で登場するのでしょうか。わかりやすい例文を用意したので、正しい使い方をチェックしておきましょう。

例文1

この予算じゃクライアントの要望を100%反映させるのは無理ですよっ。
例文2

当社はどこの企業よりも安くWebデザインをすることを売りにしているんだから、一社でも多くのクライアント企業をもつことが重要となってくるのはわかるな。
例文3
朝一でクライアントとの打ち合わせがあるので直行します。

仕事で登場する「クライアント」の意味を理解しておこう

仕事上で依頼人や顧客にあたる人や企業は『クライアント』ですが、本来はクライアント本人に対して言う言葉ではありません。意味をきちんと理解したうえで、状況に応じて正しく使うようにしましょう。