「検証」とは『物事の真偽を確認する』ってこと!
上司
部下
上司
「検証」とは、“物事の真偽を確認する作業”を示す言葉です。もっとわかりやすくいえば、本当かどうかを実際に行って確かめてみる作業といえます。
物事は正確に示さなければ、あらぬ誤解や重大なミスにつながる危険性があります。「検証」の類語は非常に数が多く、正しく使い分けて適切な言葉を選ばなくてはいけません。
そして、常に正しい判断ができる人は、ビジネスシーンで信用される人材になります。ここで「検証」の使い方や類語の意味・使い分けを理解し、正しい答えを導き出せるようにしておきましょう。
・「検閲」
・「検査」
・「実証」
・「監査」
「検証」の意味と使い方
物事を調べる・確かめる作業には、「確認」や「検査」といった言葉があります。
これらは「検証」とよく似ている単語であるため、しばしば使われていますが、言葉の使い分けが正しくされていないケースも少なくありません。正しい「検証」の意味と使い方を順に解説していきます。
「検証」の意味
「検証」とは、物事を調べて事実を明らかにする様子をあらわす言葉です。
・「証」- 事実を明らかにすること
そもそも「検証」とは、上記2つの漢字を使った言葉です。それぞれの漢字には”調べる”と”事実を明らかにする”の意味をもちます。つまり「検証」とは、漢字そのものの意味をもつ単語なのです。
物事を調べて事実を明らかにする行動とはどのようなものかといえば、みなさんも料理をする機会があると思われます。例えば、卵をお湯で湯がけばゆで卵ができます。もしも卵を電子レンジで温めた場合、ゆで卵ができるでしょうか?
この疑問に対して実際に行ったらどうなるか?それを確かめるための行動が「検証」になります。もしもの予想を「仮説」「仮定」として、「実際に行う」「実験する」のが「検証」です。予想した通りの実験結果・成功した場合、仮説の証明となります。
ちなみに電子レンジで卵をそのまま温めると破裂するので、絶対にやらないようにしましょう。
「検証」の使い方
「検証」が使われる場面は主に以下の3パターンになります。
2.捜査などから直接調べる
3.仮説の真偽を確かめる
それぞれのシチュエーションをもとに、「検証」の使い方を例文で見ていきましょう。
先輩
後輩
上司
部下
先輩
後輩
・新薬の効果を実際に使用して検証する。
・事件が起きたのでこれから現場検証を行う。
・この商品はすでに検証済みなので安全性は保証されています。
・ここまでデマが広がってしまうと検証は困難です。
真偽を確かめるときに「検証」を使います。つまり、嘘か本当か、できるかできないかを調べる行為が「検証」です。物事がはっきりせずに議論になった際には、「検証」で答えを出すのが一番効果的な解決方法です。
「検証」の類語
物事をはっきりさせる行為をあらわす単語は「検証」だけに限りません。なかでも使用頻度が高い「検証」の類語の一部を紹介します。
「確認」
物事をはっきりと認めるときに使用する単語です。「事実を確認する」「正解を確認する」「仕上げを確認する」など、実際に見て確かめ、物事を明確にする際に使用します。
先輩
後輩
先輩
課長
「検閲」
正確には”国家などの公権力が調査・検査に基づいて表現の禁止を判断する行為”を指す言葉です。現在では物事に問題がなく、基準に沿っているかの判断として使用されています。
上司
部下
部下
先輩
先輩
後輩
上司
後輩
「検査」
定められた基準と比較して、異常がないか調べるための言葉です。持ち物検査や身体検査など、広い範囲で日常生活にも浸透している単語です。
上司
部下
上司
部下
「実証」
事実を証明する確かな証拠を指す言葉です。事実確認、真偽を証明する言葉であるため、「検証」とは非常によく似た言葉ですが、証拠が重要であるため。証明のための実験や行動を必ずしも必要としません。
後輩
先輩
上司
部下
「監査」
監督して検査するの意味をもつ言葉ですが、簡単に説明すると“不正がないかどうかを調査する”言葉です。会社では一定の期間を置いて監査が入り、法令や社内規定に反していないかを確認する重要な業務として行われています。
上司
部下
上司
B子
「検証」と似ている類語の使い分け・注意点
「検証」とは、わかりやすくいえば証明するための行為です。なにを証明するか?どのように証明するかが「検証」の意味を示すものとなります。
ただ事実を証明するだけであれば、「確認」や「実証」などの言葉を選べます。しかし、「検証」とは、基準をもとにして事実を証明するための行為です。実際に事実を確認するために調査する行為こそが「検証」です。
実験や現場検証以外では、大体の場面で「確認」を使えば済みます。
「検証」と似ている言葉との違い
類語を使っても意味が通じてしまうため、「検証」の使いどころを厳密にする必要性は高くはありません。教養のひとつとして「検証」と類語の違いについてお伝えしておきます。
「検証」と「確認」の違い
調査して事実確認するという点では「検証」と確認には大きな意味の違いはありません。「検証」は大掛かり・大げさな表現ともとられるケースが多いことから、調査の程度が軽い場合はほとんどの場面で「確認」で間に合います。
“見て確認する”と”実験して検証する”では、スケールが異なるので、調査の規模を相手に伝える手段として使い分けましょう。
「検証」と「調査」の違い
「確認」よりもさらに規模が大きく、状況や数字、そのときの流れなどあらゆるシチュエーションを想定・取り調べる行為を「調査」とします。「確認」よりも「検証」に近い言葉で、より正確・精密に調べることを指す言葉です。
もしもデータや統計、あらゆる側面から事実を調べる必要性が出た場合、「確認」よりも「調査」を選ぶのが相応しいでしょう。
「検証」の英語表現
「検証」するシーンはビジネスの世界においても多々起こります。物事の真偽を確認する際に役立つ「検証」の英語表現を事前に確認しておきましょう。
verification
と表現できます。
「検証」の英語表現を使用した例文はこちらです。
⇒今回の事件に矛盾がないか整合性を検証する。
・Verify the effectiveness of the new drug by actually using it.
⇒新薬の効果を実際に使用して検証する。
・On-site verification will be performed because of the incident.
⇒事件が起きたのでこれから現場検証を行う。
・This product has already been verified and its safety is guaranteed.
⇒この商品はすでに検証済みなので安全性は保証されている。
・If the hoax spreads so far, verification will be difficult.
⇒ここまでデマが広がってしまうと検証は困難です。
理想だけではダメ!何事も「検証」してみよう!
社会に出れば数字などの目に見える実績が求められます。理想を口にするのは悪いことではありませんが、それには行動が伴っていなければなりません。自分の主張を口にするなら、まずはその言葉にリアリティをもたせるための「検証」が絶対に必要です。
みなさんも理想を実現させるために、周りを説得できるだけの検証をしっかりと行いましょう!