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簿記は就職に有利?どんな職種で活かせる?気になるアレコレを解説

新人

簿記は就職や転職に有利ってよく言われてますけど、実際のところ、どうなんでしょう?
個人的には実務で使えるおすすめの資格だと思うけど…人によって違うから、一概には言えないなぁ…

先輩

簿記と言えば、キャリアアップに役立つイメージをお持ちの方が多いはず。でも実際のところ、どうなのでしょうか?今回は就職・転職市場における簿記資格の位置づけについて解説します。

簿記が就職・転職に有利って本当?

新人

日商簿記って誰でも受験できるし、3級なら独学でも合格を狙えるから、割と気軽に受けられますよね。それだけでは、あまりアピールできない気がするんですが…

例年、延べ40万人前後もの人がトライする日商簿記。人気資格である反面、これだけ多くの人が受けるなら希少価値は低いという見方もあるでしょう。ここではまず、簿記資格がどの程度、就職・転職活動に有利か見てみましょう。

簿記だけで就職・転職につなげるのは難しい

ズバリ、日商簿記単独で就職・転職に直接つなげるのは、ほぼ不可能です。簿記に限らず、合格できればそれだけでOKという資格は、まずありません。

就職・転職はあくまで総合力。資格以上に、それまでの経験と資質が問われます。もちろん資格を持っていることはプラスに評価してもらえますが、過剰な期待は禁物です。

簿記の好感度は高い!

簿記資格そのものは直接的なアピールにならなくても、企業の採用担当者から好感してもらえるのは事実です。

簿記は事業活動に関わる資金の流れを正しく記録するためのスキル。経理や会計担当者はもちろん、あらゆる業界・業種に共通する知識を学べます。つまり、ビジネスパーソンに必要な基礎知識を備えた人材として、評価される可能性が高いのです。

また、初心者が簿記にチャレンジする場合、必ず一定の学習時間が必要です。資格を持っているということは、それだけ成長意欲が高く、自己管理ができる人材と見てもらえます。

特にアピールできる実績がない就活生や異業種転職を考えている人なら、持っていて損のない資格です。

自身の適性を知ることができる

例えば、経理の道に進みたいと考えて簿記にトライしたものの、内容に興味が持てず、勉強が苦痛になることもあります。こうしたケースは、自身の適性と志望がマッチしていないのかも。早々にキャリアプランを見直した方がよさそうです。

一方で、なんとなく始めたものの、勉強を進めていくうちに俄然面白くなってきた!という人は、企業経理や経営に向いているかもしれません。

日商簿記を勉強することで、自身の意外な適性に気付くこともあるのです。

志望企業の経営状態を把握できる

日商簿記2級以上の知識があれば、財務諸表を読み解き、企業の経営状態を理解できるようになります。

これは就職・転職活動で企業をリサーチする際にも使えるスキル。簿記の知識があれば、志望業界や企業の絞り込みも有利に行えるかもしれません。

簿記の知識が活かせる業種は?実務で役に立つの?

新人

簿記って経理のための資格だと思ってたんですが、それだけじゃないんですね。具体的には、どんな仕事で使えるんでしょう?
数字が絡む仕事なら、経理以外でも役に立つよ。業界問わず、勉強して損にならないと思う!

先輩

簿記は経理や会計担当者に必須の基礎知識であるにとどまらず、幅広い業界・業種で使えるスキルです。ここでは、簿記の実用度について解説します。

日商簿記は級別で知識レベルが違う

日商簿記は初級から1級までありますが、級別で求められる知識のレベルがかなり違います。ここでは1級から3級までを比較してみましょう。

出題範囲 知識レベル
3級 商業簿記 青色申告や経理関連の初歩的な処理できるレベル。
2級 商業簿記・工業簿記 財務諸表を読み解き、企業の経営状態を把握できるレベル。
1級 商業簿記・工業簿記・原価計算・会計学 経営管理や分析ができる。大企業の経理レベル。税理士の受験資格が得られる。

 

就職活動で評価されるのは日商簿記2級以上

先輩

日商簿記3級は社会人の基礎レベル。率直に言って、就職活動でのアピールとしては弱いかな。

一般的に専門性の高い資格として認められているのは日商簿記2級から。2級以上を経理職の募集要件としている企業も多いです。就職活動でアピールしたいなら、2級は取っておきたいところ。

合格率が一気に下がる日商簿記1級は、文句なしの難関資格です。合格には時間もコストもかかりますが、その分、希少性は高いです。将来的に税理士や会計士、監査法人などの会計専門職を志望するなら、1級合格を目指しましょう。
簿記1級はなぜ難しい?2級との違いや勉強方法、おすすめの講座を大公開!

簿記資格=即戦力ではないが、アドバンテージになり得る

無事に資格を取得できても、直ちに実践で通用するレベルに達する訳ではありません。特に経理や会計などの専門職の場合、資格だけでは実務の全てを網羅できません。とはいえ基礎知識がある分、習熟は早いとアピールできます

未経験者でも簿記資格を持っていれば、一定のアドバンテージになり得るでしょう。

幅広い分野で活かせる簿記の知識

簿記は、あらゆるビジネスの根幹に関わるスキル。そのため幅広い分野で活かせる知見が詰まっています。

経理や会計専門職はもちろんですが、営業やコンサルティング職、販売や製造部門でも役立ちます。業界で言えば、商社、金融、小売、製造、サービス業など、ほぼオールマイティに活かせる場があります。

経営に欠かせない数字を扱えるようになるので、将来、独立・開業を考えている人にもおすすめです。

簿記資格を活かせるかどうかは、あなた次第!

簿記資格をどの程度活かせるかは、その人の職種や経験によって違います。漠然と「就職に有利」というイメージだけでチャレンジするより、目的意識を持って取り組む方が、勉強の効率も上がるはず。

簿記に限らず、自分に必要な資格は何か、洗い出してみるのも良いかもしれません。あれもこれもと欲張るより、目指すキャリアを明確にした上で、本当に習得すべき知識やノウハウを選択しましょう