リカレント教育の意味とは?使い方から類語を説明!各国での違いも

リカレント教育とは『生涯教育構想のこと』

先輩

うーん、まだまだ業界知識が浅いわね。リカレント教育を検討してみたら?
リカレント…どっかの国の名前ですか?

新人

先輩

うん、まずそこから勉強ね…。

リカレント教育という言葉を聞いたことがあるでしょうか?リカレント教育とは『生涯教育を推し進めるシステム』のことです。

今では、国際的に取り組みが進んでおり、日本でも取り入れている企業が徐々に増えています。ここでは、リカレント教育の意味や生涯学習との違いを解説しますので、参考にしてください。

リカレント教育の意味をチェック

リカレント教育を生涯教育と紹介しましたが、特徴的なのは、『働くことが前提での学びであり、かつ仕事でのスキルアップ、キャリアアップ等を目指すための教育』ということです。そのため、「趣味や生きがいを目的とした学びではない」という理解が必要になります。

また、基本的には就労と教育を繰り返す教育方法です。海外では、リカレント教育の浸透が進んでおり、仕事を一度辞めて、大学で学び直してから再就職するライフコースが確立しつつあります。

日本では、リカレント教育の意味を海外のそれよりも広くとらえており、就労したままでも始めやすいのが特徴です。

リカレント教育が生まれた背景

正しく言葉を理解するためにも、まずは歴史から紐解いていきましょう。

リカレント教育という言葉が生まれたのは1969年5月です。スウェーデンの文部大臣であったパルメ氏が、第6回ヨーロッパ文部大臣会議のスピーチで提唱しました。この言葉は国際的に注目を浴び、1970年には経済協力開発機構(OECD)教育政策会議で取り上げられています。

従来、教育の大部分は若い世代に集中していました。これでは若者の社会参加を遅らせるだけでなく、大きく移り変わる世界経済への対応が困難になる可能性があります。長く社会人として活動するためにも、生涯にわたり周期的に学びとキャリアを繰り返すことは、非常に重要なことです。

日本におけるリカレント教育

前述したとおり、日本でのリカレント教育は諸外国と少し定義が異なります

日本では会社を辞めてまで学び直すという考えが根づいていないため、就労しながら学び直すこともリカレント教育の一つという広義の意味で考えられています。

近年では文部科学省が主体となって、大学と企業が連携してのプログラム作りや、就労しながらも受けやすいオンライン講座などの環境整備が推し進めており、リカレント教育に取り組む人は今後より増えてゆくでしょう。

新人

日本なら、働きながらでもリカレント教育は受けられるんですね!

各国のリカレント教育

日本の現状を知ったところで、各国の推進状況も気になるところです。ここでは、デンマークやスウェーデンの活動をお伝えします

リカレント教育発祥の地であるスウェーデンでは、人生もキャリアもさまざまな選択肢のパズルを柔軟に積み上げていくものという、ライフパズルという考えが定着しています。人口が少ないからこそ、なるべく長く働いてもらうために、国も積極的にリカレント教育の推進を後押ししているのです。

そのため、企業の有給消化率も高く、ワークライフバランスを重視した働き方が定着しています。実際、企業に勤めながら30年以上大学で学び直しをする人もいるくらいです。

デンマークでは、リカレント教育と合わせて、労働市場改革や雇用制度の充実を図っているのが特徴です。次の仕事に移行するまでの教育プログラムも豊富で、積極的な雇用を後押ししています。その結果、経済成長にも影響を与え、社会保障費の確保にもつながりました。

そのほか、アメリカではコミュニティカレッジの普及、フランスやイタリアでは、有給で一時的に職場を離れることを認める「有給教育制度」が確立しています。

リカレント教育の英語は『recurrent education』

リカレント教育を英語にすると『recurrent education』です。『recurrent』は、『繰り返し』や『反復』の意味を持つ英単語です。実際に英文も見てみましょう。

例文
Recurrent Education” means lifelong learning and is not a new idea as it was developed by a Swedish educator in 1969.
リカレント教育』とは、生涯学習のことで、新しい概念ではなく、1969年にスウェーデンの教育学者が発案したものである。

リカレント教育と生涯学習の違い

リカレント教育とよく混同される言葉として「生涯学習」があります。生涯学び続けるという点では同じ意味に感じられますが、目的が異なります。

生涯学習とは、豊かな人生を送ることを目的とした学習活動のこと。そのため、スポーツやボランティア、趣味なども生涯学習に含まれます。

生きがいを目的とした活動は、仕事に活かすことを前提とするリカレント教育には含まれません

先輩

つまり、生涯学習のほうがさらに広義な意味ということね。

リカレント教育の使い方・例文

ビジネスシーンでの実際の言葉の使い方をみてみましょう

例文1

先輩

最近、リカレント教育を取り入れている企業が増えていますね。
そうだな。わが社でも社員のスキルアップを目指して導入を検討してみるか。

上司

例文2

新人

先輩!ついにわが社にもリカレント教育制度ができましたね!
そうね!まだまだスキルアップするわよ!

先輩

[おまけ]国が定めた制度も活用しよう

先ほど紹介したとおり、政府ではリカレント教育を推進するためにさまざまな制度を用意しています。ここでは一部を紹介しますので、参考にしてみてください。

・自己PRにもなる履修証明制度
大学などで社会人向けの教育プログラムを開設しており、修了者に履修証明書を交付する制度です。受講後は履歴書への記載もできるため、転職活動の際に自己PRとしても活用できます。

・社会人特別選抜
書類や面接、論文による選考方法で入学させる制度です。多くの大学で実施されており、社会人を対象に実施されています。

・教育訓練給付制度
国がリカレント教育の受講における費用の一部を支給してくれる制度です。一定期間の雇用保険加入が条件となります。

リカレント教育で企業を成長させよう

企業の成長に必要なものは、人材の育成です。時代の変化が激しいからこそ、働きながら学び直せるリカレント教育を積極的に取り入れるべきでしょう。長い目でみれば、ゆくゆくは企業の生産性向上にもつながっていきます

従業員の学びを支援して、会社全体のスキルアップを図っていきましょう。