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SaaSの意味とは?特徴やメリットとデメリットも解説

SaaSとは『クラウド上で利用できるソフトウェア』

新人

今日読んだネット記事で「多くのビジネスマンや生活者がSaaSの恩恵を受けている」って書かれてあったんですよ。でもオレは全然恩恵受けていないのに……。
ちょっとちょっと君ねぇ、そんなこと人前でいっちゃ笑われるよ。SaaSって何かわかっていってる?君も恩恵を受けているんだから!

先輩

新人

えっ、マジですか!?先輩、SaaSって何ですか?

SaaSは『Software as a Service』の略であり、読み方は『サース』または『サーズ』です。クラウドサーバーにあるソフトウェアを、ユーザーがインターネット経由でブラウザ上で利用できるサービスです。

とひとことでいってもピンとこないかもしれませんね。SaaSの特徴やメリットとデメリットも紹介しながら、以下でわかりやすく説明しましょう。

SaaSの意味をチェック

『SaaS』の大まかな意味を聞いて「ASP」(Application Service Provider)を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。通常『SaaS』とは提供されるソフトウェアのことを意味します

一方、ASPはサービスを提供するビジネスモデルのことを指しています。本質としては同じものごとを、違う面から表現しているのです。

SaaSの特徴

SaaSの代表的な特徴としては以下の2つがあります。

インターネット環境さえあれば、どこでも利用可能
複数の人たちで同じ課題について編集や管理が可能

ソフトウェアはユーザーのアカウントごとに提供されるため、勤務先だけでなく、移動中や自宅、外出先でも利用が可能です。デバイスが変わっても同アカウントであれば利用できるので、テレワークやリモートワークに重宝します。

また、ドキュメントの編集機能やストレージ機能が搭載されているSaaSであれば、複数のユーザーで同じ案件のデータの共有や管理、編集ができます。これはパッケージ型ソフトウェアにはない魅力です。

上司

SaaSの持つこういう特徴によって、ITベースで進めていけるプロジェクトは、メンバーが現実に集合しなくてもオンライン上で遂行できるんだよ!

SaaSのメリットとデメリット

SaaSのメリットとデメリットの主なものをご紹介します。

メリットからいきましょう。SaaSではクラウド上のソフトウェアを使うので、ユーザーはソフトウェア開発の必要がありません。よって開発費用は不要であり、導入に要する準備期間もほとんど必要ありません

また関与するスタッフの増減が頻繁にあっても、アカウントを増減すれば対応できますので、パッケージ型ソフトウェアよりムダがありません。

さらには、ユーザー側の管理もいらないのでランニングコストが低いです。パッケージ型ソフトウェアや自社開発のソフトウェアなら、バージョンへのアップデートやセキュリティ対策がユーザーの負担になります。

サービスを提供する側でアップデートを行うので常に最新バージョンであり、セキュリティも安心です。

デメリットとしては、使える機能が限定され、基本的にカスタマイズにも制約があるという点が挙げられます。サポートされていないサービスは利用できません。自社業務に必要なサービスが備わっていない場合、使用する価値が低くなります。

実はみんなが普通に使っているSaaS

なじみがないように感じるSaaSですが、実はあまりITに関係がないような人も含めて、多くの人たちがサービスを利用しているのです。

代表的なものを参考に挙げておきます。

Microsoft Office 365
Gmail
メルカート
Dropbox

SaaSの英語は『Software as a Service』

SaaSは英語で『Software as a Service』と表記し、略称の『SaaS』も含めて、意味は日本語と同じです。

以下のように使われます。

例文1
The company today launches an integrated online research panel search system delivered as a SaaS service for consulting companies.
その会社は本日、コンサルティング会社向けのSaaSサービスとして、オンライン調査統合パネル検索システムを発表します。
例文2
Since the launch has been successful, we will move on to work on the protocol layer for providing SaaS service for developers.
立ち上げが成功したので、我々は開発者にSaaSサービスを提供するためのプロトコルレイヤーに取りかかります。

SaaSとPaaSの違い

SaaSと似た言葉でPaaSがあります。これは『Platform as a Service』の略語です。

PaaSとは、アプリケーションソフトを稼動させるハードウェアやOSというプラットフォーム自体を、インターネット経由で提供するダイナミックなビジネスモデルのことを指します。オンライン上でソフトウェアを共有・編集できるサービスを提供するSaaSをさらに進化させたものといえるでしょう。

SaaSの使い方・例文

多くの人が利用しているSaaSですが、ビジネス会話ではいったいどんな使われ方をするのでしょうか。例文で見てみましょう。

例文1

上司

我が社が開発した技術によって、君の得意先にも購入いただいていた会計ソフトをSaaSとしてオンライン上で利用できるようになったんだ。
すごい!それは喜ばれそうですね。早速営業をかけに行ってきます。

新人

例文2

新人

例のソフトウェア、とても使い勝手がよさげなんだけど、ソフトが高いんですよ……。
あれとほぼ同じことができるソフトがSaaSで提供されているわよ!ある程度の機能までは無料で使えるから試してみれば?

先輩

[おまけ]SaaSがバックオフィス業務を劇的に変える

2010年代からビジネス向けのソフトウェアはパッケージ型からインストール不要のSaaSへの移行が進みました

これまではPCに1台ずつインストールする必要があったり、専用サーバを用意して運用する必要があったりしたソフトウェアの導入が、ブラウザ上で完結するようになったのです。

SaaSなら、自社開発すれば数千万円かかるシステムをリーズナブルに使うことができます。SaaSを導入する場合は、開発側の運用基準に合わせないといけないため、自社の運用スタイルを変える必要がありますが、より高い効率化と大幅なコスト削減を実現できます

これはバックオフィス業務を目覚ましく変化させる契機になるでしょう。

意外と身近なSaaSを理解して使おう

すでに私たちは多くのSaaSを利用しており、今後ますます世の中に浸透していくのは明らかです。SaaSという言葉の意味を理解した上で、ぜひビジネスシーンや日常で使用してみてください。