【本の要約】採用獲得のメソッド　はじめての転職ガイド　必ず成功する転職（谷所 健一郎著）

「採用獲得のメソッド　はじめての転職ガイド」の要約を紹介

今回ご紹介する「採用獲得のメソッド　はじめての転職ガイド　必ず成功する転職」は、転職にあたり知っておくべき要点が網羅された本です。

著者の谷所 健一郎さんは、約20年間、人事の仕事に従事し、なんと1万人以上の採用試験を行ったという方。単に実務をこなしてきただけでなく、転職者向けのセミナー、個別指導などの経験もあるため、本書で記されている内容も非常にわかりやすいです。

「採用獲得のメソッド　はじめての転職ガイド」の目次

目次を見ると、「サンプル集」や「回答例」など、具体的な内容が多いことがわかります。この本の魅力は、転職にあたり知っておくとプラスになる知識が、体系的にまとめられていることにあります。

視覚的にも情報をとらえやすい、テキストブックのようなイメージです。

唯一難点をあげるとしたら、スマホだと拡大しながら読む必要があること。私はタブレット端末で読みました。ただ、それだけ情報が詰まっているということでもあるので、「お役立ち度」は高いはずです。

「採用獲得のメソッド　はじめての転職ガイド」で進める転職準備

転職準備といえば求人を探すことが思い浮かびますが、そのほかにも細かな点で準備すべきことはたくさんあります。本書で解説されている準備の概要をまとめます。

新卒採用と中途採用の違いを知る

新卒採用と中途採用の違いといえば、採用の基準を思い浮かべるのではないでしょうか。新卒なら意欲や適性、中途なら実務能力も求められます。実際には、それ以外にも、採用試験のあり方、提出書類、入社時期、内定までの期間など、さまざまなものに違いがあります。本書では表になってまとまっているので比較可能です。

企業に対するアピールのコツ

転職者の年代によって企業が期待することも解説されているので、それをふまえて戦略を立てる必要があります。30代、40代では前職という比較対象があるので、自社に批判的になる可能性があるなど、企業側が考えるデメリットにも触れられています。

また、アピールのポイントも退職が「自己都合」と「会社都合」のパターンで説明されています。結婚や出産でブランクがある場合、派遣社員が正社員を目指す場合など、想定されるものは網羅されており、アピールの仕方について作戦を立てることができます。

転職を成功させる自己分析って？

企業に対して上手なアピールをするために、著者は「自己分析」が必要だと説いています。転職の理由、自分の強み、弱点の克服方法などを整理するようアドバイスがあります。具体的な5つのステップも紹介されているので、立ち止まって整理することが転職への近道になるでしょう。

「会いたい」「採用したい」と思わせる方法

本書では、具体例を用いて手本を提示してくれているので、それを参考に書類の準備や面接対策を始めることができます。

書類の書き方

志望動機や自己PRの例があり、イメージをつかむことができます。また、「前職の経験を生かして貢献したい」という意欲を盛り込むなど、何が応募先にウケるのか明示されています。複数のエピソードではなく、１つに集約するなど、書き方のコツは全般的に網羅されているので、これを真似して書けばOKです。

こちらも、ブランクが長い場合、リストラされた場合など、パターン別に職務経歴書の書き方が載っています。普通だと少し迷ってしまうような場合でも問題なく書類作成に取りかかれます。

面接テクニック

そもそも面接では何を見極めようとしているのか、人事担当者の視点で解説があります。１次、２次、役員面接の傾向と対策もあり、定番の質問への回答例も載っています。

こんな質問に対する回答例が、OK例とNG例で紹介されており、それぞれどこがよくて、どこがだめなのかもわかるようになっています。

この質問の場合、残業や休日出勤を理由にするのはNG。前職でできなかったことが応募先で可能であるなど、前向きな理由が望ましいです。他にも質問と回答の例が複数あるので、面接で言っていいこと、悪いことがわかるようになります。

転職のイロハがパーフェクトに詰まった一冊

転職関連の書籍はたくさんありますが、こちらは「教科書」や「ガイドブック」のような感じで、情報が体系的に整理されています。個人の体験ベースで書かれたものだと個別性が大きくなりますが、1万人以上の採用試験の経験がある著者が書いているので、万人に共通して使える情報となっています。

本書で解説されていることを知り、対策を立てたうえで転職活動に挑むと、成功率が上がるはずです。「採用獲得のメソッド　はじめての転職ガイド　必ず成功する転職」をバイブルとして、理想の転職を実現しましょう！