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契約社員とは?正社員との違い・メリット・デメリットを知る

よさそうな求人をみつけたんだけど、雇用形態が「契約社員」なのよね。契約社員って正社員と何が違うのかしら?

契約社員とは

求人情報などを探していると、「契約社員」の募集をみかけることはありませんか?契約社員とは雇用形態の一つであり、あらかじめ雇用期間が決められているのが特徴です。

契約社員の定義

契約社員とは、有期雇用契約で働く雇用形態をいいます。あらかじめ働く期間が決められた雇用契約を結ぶ非正規雇用の一種です。雇用期間は最大で3年間ですが、お互いの合意によって契約が更新されることもあります。

また、期間のほかにも、就労場所や部署、仕事の範囲などが限定的に決められていることが多く、転勤や部署異動は基本的にありません。

契約社員と正社員との違い

契約社員と正社員の最大の違いは、雇用期間です。正社員は一度入社すると定年退職まで無期限に働けます。そのため、安定した収入が得られますし、キャリアが途切れないため昇進や昇給のチャンスも契約社員よりも大きくなります。

また、契約社員は契約によって勤務時間が決められていますが、正社員は基本的に8時間勤務です。残業や休日出勤をすることもあります。

契約社員は、正社員と似ている部分もありますが、違いも多いものです。正社員と契約社員の違いを理解せずに契約すると、待遇や働き方に不満を感じるかもしれません。

ココは同じ!

・正社員も契約社員も社会保険・厚生年金は同じ!
・正社員も契約社員も有給休暇はもらえる!

契約社員のメリット・デメリット

契約社員の働き方には、正社員とは異なるメリットやデメリットがあります。正社員の方が恵まれているようにもみえますが、契約社員ならではの魅力もあるため、自分にとってベターなのはどちらか、比較検討してみることが大切です。

メリット

私らしく、仕事もプライベートもがんばれる!

■ 転勤や異動がない

契約社員のメリットの一つは、正社員のように転勤や部署異動などがないことです。雇用契約であらかじめ部署や業務内容が決まっているため、契約期間内は同じ場所で同じ仕事をできます。

※正社員の転勤や異動は基本的に、正当な理由がないと断れません。

■ 割り切った働き方ができる

契約社員は有期雇用なので、会社に縛られない割り切った働き方ができます。契約時に会社の合意が得られれば、時短勤務なども可能です。契約内容にない仕事を引き受ける必要もありませんし、人間関係のしがらみも一時的なものと割り切れます。

■ 基本は副業もOK

契約社員は多くの会社で副業も許可されています。契約社員には就業規則の「副業禁止」を適用しないことが多く、契約で決められた勤務時間以外にほかの仕事をすることも認めているようです。

正社員の副業も認めようという動きがありますが、いまだNGなことが多く、就業規則で禁止されており破ると懲戒処分の対象になることもあります。

デメリット

正社員と比べると、なんだか心もとない境遇かも…。

■ 昇進・キャリアアップの機会が少ない

契約社員は、雇用期間も仕事内容も契約で決まったことしかできません。そのため、重要なポジションに就くことや一つの会社でキャリアを積み上げることが難しく、昇進やキャリアアップできないことが多くなります。

■ 雇用が不安定

契約社員は、期間の決まった契約の元で働いています。契約期間満了後に契約更新できることもありますが、契約内容次第では継続できないこともあります。常に雇用が不安定で、次の契約更新や収入が途切れる不安を感じ続ける人もいるでしょう。

■ 給料や福利厚生が正社員に劣ることが多い

契約社員と正社員の待遇は異なり、法で定められた有給休暇や保険関係はともかく、給料や福利厚生では正社員よりも待遇が悪いと感じることが多いようです。

給料では契約社員には出ない手当があったり、昇給のペースが悪かったりといったことがあります。また、福利厚生の利用できる範囲も正社員とは区別されていることが多いようです。

契約社員は正社員になれる?

「契約社員として採用されたけど…やっぱり正社員になりたい!」
そんなとき、入社後に契約社員から正社員になれるチャンスはあるのでしょうか?契約社員の募集で「正社員登用制度あり」と書かれている場合がありますが、正社員になりたい人は注意が必要です。

雇用条件・就業規約による

契約社員として入社した場合には、基本的には雇用形態が正社員に変わることはありません。ただし、求人票や契約書の条件の中に「正社員登用制度あり」と書かれていた場合、正社員になれる可能性はあります。

正社員登用制度は、それぞれの会社が定めているルールであり、内容は会社が独自に設定しています。そのため、 「正社員登用制度あり」となっていても、実際にはほとんど正社員になれる人がいないこともあります。正社員を希望している人が応募を検討しているならば、面接の際などに制度の具体的な内容の確認が必要です。

確認したいこと

・過去の実績、利用状況
・登用の基準、難易度

「無期雇用契約」と正社員は違う

労働契約法では、有期雇用の人の通算雇用期間が5年を超えたときに「有期雇用」から「無期雇用契約」へと変えられる「無期転換ルール」があります。契約社員の人も、更新して5年を超えたらルール適用となることがあり、社員側が希望すれば契約期間を無期へと転換できます。

ただし、「無期雇用契約」をしても完全に正社員と同じ立場になるとは限りません。あくまでも雇用期間が無期限になっただけであり、待遇などの契約内容は変わらず、正社員との差も変わらないことが多いものです。

契約社員に向いている人・向いていない人

契約社員として働いている人の中には、正社員になりたい人もいますが、正社員より契約社員として働いた方が有利、便利な事例もあります。自分の境遇が契約社員に向いているかどうか、考えてみましょう。

契約社員に向いている人

私は副業でオンラインショップを経営中!しかもパートナーの会社は転勤が多いの!

■ 家計の主となる家族に転勤が多い人

家計の主となる人が転勤族の場合、一緒に暮らす人は正社員よりも契約社員の方が便利かもしれません。退職時の引継ぎも、仕事内容が限定的な契約社員なら比較的楽に済みそうです。また、転勤が予想できれば、会社と話し合って雇用期間を転勤のタイミングに合わせて調整することもできるでしょう。

■ 趣味や副業に力を入れたい人

契約社員は、勤務時間や曜日など、契約次第で正社員より自由が利く働き方もできます。また、副業も禁止されないことが多くなっています。そのため、契約社員として働きながら、趣味や副業を頑張ることも可能です。

勤務時間外を使って、趣味や副業に力を入れたい人は契約社員の方が向いています。反対にフリーランスなどで働いている人が、副業として契約社員で働くこともできます。

契約社員に向いていない人

シングルマザーだから、無期限で定年まできっちり働きたいわ。

■ 家族を持って家計を支えている人

契約社員は、期限の決まった働き方で、契約期間が終わったら仕事がなくなる恐れがあります。そのため、自分が家計を支えている場合には収入が不安定で、生活に不安を抱えるかもしれません。契約社員を選ぶ場合でも、実際に活用されている正社員登用制度がある会社や更新の際に無期雇用を狙った方がよさそうです。

■ 福利厚生や給料重視の人

契約社員は正社員よりも福利厚生や手当などの待遇が悪い傾向があります。そのため、福利厚生や給料面などの待遇を重視する人は、すべての福利厚生サービスが使えて、昇給や手当もある正社員の方が安心です。

契約社員になるなら契約条件をしっかりと確認して

契約社員は待遇や働き方を正社員と比較されやすく、契約社員の方が不遇のように思われることが多いものです。しかし、契約社員にもメリットはあり、働く人の境遇や考え方によっては契約社員の方が向いていることもあります。

契約社員として働くならば、その メリットもデメリットも把握した上で、自分のライフスタイルに合っているか検討してみましょう。正社員を目指している人がやむなく契約社員になる場合には、正社員登用制度についても確認しておくことが大切です。