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マネジメントの意味とは?役割やリーダーシップとの違いって?仕事で参考にしたい事例3つも解説

マネジメントは「管理」や「経営」のこと!

新人

オレもゆくゆくはマネジメントができるようになりたいと思ってるんです!
あら、なかなかの意欲だわねぇ。それならもっと周りを観察する力身に付けなきゃね。

先輩

新人

そーいえば、マネジメントって具体的にはどんなことするんですかねぇ??

ビジネス用語の知識があまりない人でもマネジメントはなんとなく経営に関わることだとイメージできますよね?しかし、『なんとなく』のまま過ごしている人は多いはず。今回はマネジメントを『なんとなくの意味』ではなく『間違いなくこの意味!』と自信をもって説明できるようになりましょう!

マネジメントの意味をチェック

管理職でない限り携わることがないマネジメントですが、どのようなマネジメントが行われているかは一般社員も知っておくべきです。そのためにはマネジメントの意味がきちんと理解できていないといけません。ここでしっかり学んでいきましょう。

マネジメントとは?

カタカナ語としてのマネジメントは『管理』『経営』との意味合いで使われています。しかし、管理や経営の意味を言葉で説明できますか?まずはそこを明確にしておきましょう。

管理とは?
企業においては、事業が円滑に行われるように、人・物・資金・情報などを維持したり発展させたりする行為を指します。

物品の管理については、取得・保管・供用・処分という4つの行為を指し、法律の世界では、財産や物の権利を改良したり、消滅させたりすることを指します。

経営とは?
事業目的を達成して利益を得るため、人・物・資金を活用したり、管理をする行為のことを指します。

また、英語では『management』と書き、こんな意味をもっています。

■経営
■管理
■経営の方法
■経営陣
■操縦 など

こうやって見ると英語が語源になってカタカナ語になっただけだと思うかもしれませんが、実は、マネジメントはアメリカの経済学者であるドラッカーが生み出した概念なんです。

ドラッカーは、19歳の頃から証券会社、経済帰社、銀行員として働き、働きながら大学に入学して法律も勉強。その後アメリカで企業の経営コンサルタント、経営学者として活躍した人です。そして、1973年に『マネジメント』という書籍を発表し、2001年にこの書籍の要素を凝縮した『マネジメント(エッセンシャル版)』が発売されました。

マネジメントとリーダーシップの違い

リーダーシップとは、『指導者としての統率力・要素』のほか、『指導者としての任務・地位』を指す言葉です。特に、何か目標に向かって活動する現場に近いところで統率力を発揮し、結果に導く立場にあります。

一方で、マネジメントは現場に至るまでの前段階で、どのように目標を達成していけばいいかなど、手段を示す役割を担う人や行為を指します。

マネジメントの役割や仕事内容

マネジメントの言葉の意味はわかりましたが、どんな役割をもち、どんな仕事をしているのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

①:目標を設定する

企業や遂行している業務がどの方向に向かっていくのか、従業員に目標を示す役割があります。「まずはAをクリアすることを目指し、次にBにとりかかろう」といった段階的な目標を定めることも含まれます。このあたりの管理もマネジメントの大切な役割です。

②:組織を編成する

企業にはさまざまな部署が存在し、それぞれに業務の目的が違います。それは大規模な会社でも、小規模の会社でも同じですよね。会社を経営していくにあたって、どんな組織が必要か、それらを編成するのもマネジメントの重要な仕事です。

たとえば、あるプロジェクトに必要な組織や人員を選び、メンバーを構成することもマネジメントです。

③:職場の環境整備

実際に現場で業務を行うのは従業員です。従業員の人達が気持ちよく、目標に向かいやすい職場環境を作ることもマネジメントの仕事です。仕事環境は仕事に対するモチベーションを上げるのにも重要な役割を果たすので、どうすれば快適に仕事ができるのかを考えます。

④:業務を把握し適切な育成を行う

マネジメントとして、現場でどのような仕事をしているか把握しておくのは当たり前のこと。どの業務を誰にお願いするのかを考え、人材を適切に育成していくことも大切な仕事の一つです。

⑤:定期的に目標に対する評価をする

「仕事をやり始めたらあとは現場で管理してね」ではダメです。マネジメントは、定期的に従業員と業務の遂行状況を確認し、評価をしなければなりません。必要があれば、新たな目標を設定するなど、整備も行います。この『評価』の段階を踏むことで、従業員とのコミュニケーションが円滑になり、良質な職場環境作りにもつながります。

[具体例]マネジメントを行う職業・業種の事例3つ

基本的なマネジメントの仕事はわかったと思いますが、実際に業務をしていない人にはいまいちピンとこないでしょう。ここではどんな場面でどんなマネジメントが行われているのか、企業の具体例を見てみましょう。

事例①:丸亀製麺

運営会社である株式会社トリドールでは、『カオナビ』を導入し、現場主体の人材マネジメントを実現させました。カオナビでは、顔写真付きで従業員の基本情報やプロフィールのほか、その人の能力や勤務場所も登録しておくことができます。

そして、それらの情報が会社で配布しているスマートフォンで閲覧できる手軽さがこのシステムの特徴でもあります。これにより管理者と従業員とのコミュニケーション頻度や評価サイクルが増え、人材不足の改善にもつながったといわれています。

事例②:リクルートライフスタイル

じゃらん、ホットペッパー、ポンパレモールなどを運営するリクルートライフスタイルでは、情報の共有率を高めることで、従業員の育成力の向上に成功しました。

リクルートライフスタイルは、2,000人規模の大手企業で、当初はプロジェクトごとに情報閲覧に対してブロックがかけられている状態でした。そこで、社内改革で情報共有ツールのConfluence(コンフルエンス)を活用し、情報共有の文化を作りました。

さまざまな情報を共有することで、会議時間をそれまでの8分の1にまで減らせたのは業務効率化の大きな功績でしょう。

事例③:日本オラクル株式会社

日本オラクルは、アメリカのオラクルコーポレーションが日本で設立した法人で、日本国内を拠点とし、ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングなどの事業を展開している会社です。同社は、年間約200~300人の中途採用を行っていましたが、『中途社員は即戦力』という概念であったため、短期間の研修で現場に配置していました。その結果、短期間での退職が相次ぎ人材が定着しませんでした。

そこで手掛けたのが、5週間にわたる研修プログラムと、新入社員をサポートする『ナビゲーター』と『サクセスマネージャー』という2つの役割の導入です。

ナビゲーターは、現場の社員が担当することになっており、細かい実務についてのサポートをする人。サクセスマネージャーは、新入社員を会社になじませる役割を持つ人で、5週間の研修期間に毎週1時間のミーティングを実施しながら、問題点があれば共有し、改善に努めるようにします。

この教育プログラムを管理しているのは、社員の貢献意欲を高めるための専門組織『社員エンゲージメント室』。全社員の会社への満足度85%以上を目指すだけでなく、同じ市場で事業を行う他社からも評価される企業を目指しているそうです。

マネジメントの使い方・例文

『マネジメント』は管理職だけでなく、一般従業員の会話でも登場することがあります。実際にどのように使うのか例文で確認しておきましょう。

例文1

Aさん、専務に昇格したけど、あんなに観察力がない人がマネジメント業務なんてやる資格あるのかしら?
例文2

K主任、長い間あのポジションにいるけどマネジメント能力高いんだから管理職に昇格してもいいよねぇ。
例文3
うちの社長は実際に業務をしている人の目線でマネジメントしてくれるからとても仕事がしやすい。

仕事ではマネジメント能力も大切なスキルになる!

マネジメント能力は管理職の人には備わっていてほしいものですが、一般社員に不要な能力ではありません。特に、あなたが先輩社員になった際には大切なスキルになりますので、新人のうちから『マネジメント』を意識して毎日の業務に励みましょう。