「よしなに」とは?目上の人に使える?使い方・類語との使い分け・返事の仕方も解説!

「よしなに」は「よろしく」や「いいように」ってこと!

上司

資料整理忙しそうだな、少し手伝おうか?
部長!よしなに願い申し上げ候!

新人

上司

君はいつから武士になったんだ?

「よしなに」とは「よろしく」や「いいように」という意味合いの言葉です。ビジネスシーンでは物事が上手く進むようにお願いするときなどに用いられます

使う機会が少ない言葉ではありますが、急にいわれたときに失敗しないよう正しい意味や使い方をマスターしておきましょう。

「よしなに」の類語(言い換え表現)
・適宜
・然るべき

「よしなに」の意味

「よしなに」とは「よろしく」や「いいように」という意味のほかに、「うまい具合になるように」「折り合いをつけて」という意味も持っています。

主に物事や関係が円滑に進むようにお願いをする際に使いますが、相手に判断を委ねる・任せるニュアンスを含んでいます

また「よしなに」は方言のようにも聞こえますが、日本古来の和語である「大和言葉」だといわれています。柔らかく端的な物言いにならない表現なので、物事をオブラートにくるむ日本人らしさが現れた言葉といえます。一方で曖昧な表現になりやすいため、具体的な依頼や指示を出す際に使うのは注意が必要です。

「よしなに」の使い方|ビジネスシーンでの例文

「よしなに」は効果的に使えば柔らかく優しい印象を与えることができる言葉ですが、ビジネスシーンにおいてむやみに使うのは注意が必要です。ここでは「よしなに」の適切な使い方や例文をご紹介します。

「よしなに」を使った例文

「よしなに」を実際にビジネスシーンで使うには、どのような言い回しがあるのでしょうか。ここからは例文をご紹介しながら解説していくのでチェックしてみましょう

「よしなによろしくお願いします」を使った例文

例文
「先日はお世話になりました。今後ともよしなによろしくお願いします」

「今後ともよろしくお願いします」と言い切るより、「よいお付き合いをよろしくお願いします」というニュアンスが含まれます

「どうぞよしなに」を使った例文

例文
・「○○様にもどうぞよしなににお伝えください」

ビジネスシーンではその場にいない人に対して「○○様によろしくお伝えください」と挨拶する場面は多くあります。この場合「どうぞよしなに」を使うと、今後のやり取りが円滑に進むようにという気持ちが込められた挨拶になります

「よしなに」といわれた場合の返事の仕方

「よしなに」と自分が言われた場合はどのように返すのが適切なのでしょうか。急に言われたときに焦らないためにも返し方を身に付けておくと安心です。

例文1
・取引先「明日もよしなによろしくお願いします」
・自分「承知しました。こちらこそよろしくお願いします」
例文2
自分「○○の納期を○日に延ばしていただくことは可能でしょうか?」
取引先「問題ありません。よしなによろしくお願いします」
自分「ありがとうございます」

相手から「よろしく」や「いい具合になるように」とお願いされる意味合いの「よしなに」と言われた場合は「承知しました」や「かしこまりました」と返すのが基本的な返事の仕方です

自分の依頼や要望が受け入れられたときは「ありがとうございます」とお礼の気持ちを伝えるようにしましょう。状況に応じて「承知致しました。無理な要望を聞き入れてくださりありがとうございます」などと組み合わせることも可能です。

目上の人にもOK?「よしなに」を使う際の注意点

「よしなに」は柔らかい印象を与えるフレーズですが、使い方・使う相手を間違えると思わぬトラブルを招く可能性もあります。ここではビジネスシーンで使用する際に気をつけるべき「よしなに」の注意点を2つご紹介します

目上の人には使わない方が無難

「よしなに」は「よろしく」や「いいように」という意味のため、本来は失礼な言葉ではありませんが、目上の人に対して積極的に使うのは控えたほうがよいとされています。

目上の人に対して「いい具合になるようにお願いいたします」と頼みごとをするのは、いくら丁寧な表現でも失礼にとらえられる可能性があります。そのため目上の人に対しては「よろしくお願いいたします」という方が無難です

もしも目上の人に「よしなに」を使う場合は「本日はありがとうございました。今後ともよしなによろしくお願いいたします」のような表現にすると上品な印象になります。

あいまいな表現になるので注意

ビジネスシーンでは相手に指示や依頼をする際「何を・いつまでに・どうするか」を的確に伝える必要があります。

「よしなに」は「いいようにしてください」とお願いする際に使用できる言葉ですが、あいまいな表現になるためビジネスシーンでは特に注意が必要です。

たとえば自分が上司から「会議資料をよしなに作成してください」と指示されてしまったら、どこで誰に対して使うのか、いつまでに作るのか、どのように作ればいいか、などの部分が曖昧になり困ってしまいますよね。

このように具体的な内容提示が必要な場面で「よしなに」を使うと、伝えるべき内容が不明確になるため使用する際は注意しましょう。

また自分が「よしなに」と言われた場合は、すれ違いを防ぐために具体的な指示や説明を求めることもお忘れなく!

「よしなに」の類語・言い換え表現

「よしなに」以外にも似た意味の言葉はいくつかあります。シチュエーションや相手に応じて言い換えられるようチェックしてみましょう。

適宜

「適宜(てきぎ)」は「状況によく合っていること」「状況に応じて各自の判断で行動するさま」という意味の言葉です。

例文
・「適宜休憩をとってください」
・「問題があれば適宜連絡します」
・「緊急時には適宜安全な行動をとるようにして下さい」

「適宜」は簡単にいえば「いいように」という意味ですが「適切なタイミングで臨機応変に対応する」というニュアンスがあり、自主性にまかせる場面で使われます。

然るべき

「然るべき(しかるべき)」は「適当な」「そうするのが当然である」「ふさわしい」などの意味を持つ言葉です。

例文
・「道具を使ったら然るべき場所へ戻しておいてください」
・「このまま給料の未払いが続く場合は、然るべき対応を取らせていただきます」
・「業務上横領として社内の然るべき部署に告発をします」

一般的に事態が穏やかでない場合に使うことが多い言葉のため、無理にビジネスの場で使う必要はありません。

「よしなに」の英語表現

「よしなに」はあまり聞きなれない言葉ですが、似たようなニュアンスを英語で表現しなければならない場面が出てくることも考えられます。いざという時のために、使い方を確認しておくと安心です。

「よしなに」の英語表現
「よしなに」は英語で・・・
appropriately
suitably
alright

と表現できます。

「よしなに」の英語表現を使用した例文はこちらです。

例文
・Thank you for taking care of me yesterday. Hope to benefit from your support in the future also as you consider appropriately.
⇒先日はお世話になりました。今後ともよしなによろしくお願いします。
・I am counting on your support next year also as you consider suitably.
⇒来年もよしなによろしくお願いします。
・I am counting on your support tomorrow also as you consider suitably.
⇒明日もよしなによろしくお願いします。
会話形式の例文
・Oneself: Could you postpone the delivery date for 〇〇 to 〇(day/date).
⇒自分「○○の納期を○日に延ばしていただくことは可能でしょうか?」
・Supplier: There is no problem. I will do as you think best.
⇒取引先「問題ありません。よしなによろしくお願いします」

「よしなに」はシーンを見極めて使おう!

「よしなに」は日本古来の柔らかく美しい響きを持った言葉です。ただしビジネスの場において、的確な指示や依頼が必要な場面ではあいまいな表現となるため使わないようにしましょう。

使える場面が限られている「よしなに」という言葉ですが、正しい意味を理解しシーンに応じて使うことができれば、相手に上品で知的な印象を与えられるでしょう