「お待ちください」とは?敬語として正しい?メールや返信・類語・英語表現を徹底解説!

「お待ちください」は目上の人やクライアントに使用すべきでない敬語

新人

先輩、今取り込んでいるのでお待ちください。
待つのはいいけど……何なの、その言い方。

先輩

新人

え……!ちゃんと敬語で話してますよ?!

相手に待って欲しいときに使いたい「お待ちください」は、敬語表現になっているためビジネスでも使用できる言葉です。とはいえ、使用の際には少し注意が必要。敬語ではあるものの命令形のため、相手に命令したような印象を与えてしまう場合があります。

日常的なやりとりの中で使う分には特に問題はありませんが、目上の相手や大切なクライアントなどには、より丁寧な言い方で伝えるのが望ましいです。

「少々お待ちください」や「お待ちくださいませ」などのように、前後にクッション言葉を付けて工夫してみましょう。または「お待ちください」というフレーズ自体を置き換えてしまう方法もあります。

「お待ちください」の類語(言い換え表現)
「お時間をいただきたく存じます」
「お時間を頂戴したく存じます」
「お時間をいただければ幸いに存じます」

「お待ちください」の意味

「お待ちください」は、「お」「待ち」「ください」の3つに分類できます。「お」は、名詞や動詞の連用形の前に付いて尊敬の意味を表す言葉。日常的に使用している敬語フレーズでよく見られますね。

そして「ください」は「くださる」の命令形で、「くれ」の尊敬語にあたります。相手にものなどを請求したいときに使う言葉です。

「お待ちください」は、「待ってくれ」という意味を敬語で丁寧に表現したもの。ただ、丁寧な表現にはなっているものの、命令形というスタイル自体は変わっていません。そのため、相手に命令できる立場にないときにはさしひかえるのがおすすめです。

「お待ちください」の使い方

「お待ちください」は丁寧な表現ですが、伝えた相手に命令されたような気分を与えないように、命令形の印象を和らげる表現をおさえておきましょう。

取引先との会話など、より丁寧な表現が望まれるビジネスシーンでは、「お待ちください」の前後にさらに言葉をプラスして使うのがポイントです。

付け加える言葉によって相手に待たせる時間の印象が変わってきますので、時と場合に応じて使い分けるのがコツ。

注意
長くかかりそうなときに、少しだけ待って、というニュアンスの言葉を使わないようにしましょう。

「お待ちください」を使用した例文


ここでは「お待ちください」という言葉を維持して、より丁寧な印象を与えられる文章を紹介します。表現ごとに例文をまとめましたので、シーンにあわせて工夫してみましょう。

お待ちくださいませ

「お待ちください」+「ませ」の表現方法です。「ませ」は、丁寧語「ます」の命令形。相手に何かを要求したいときに、丁寧な気持ちを込められる表現です。ただ「ませ」は、女性特有の表現や言葉を意味する女性語のひとつでもあります。

接客業などでは性別に関わらずよく使用される言葉のため、必ずしも女性だけのもの、というわけではありませんが、言葉の背景を知っておくと場面別に選びやすくなるでしょう。

例文1
誠に申し訳ございません、どうかお待ちくださいませ。
例文2
こちらにお掛けになって、お待ちくださいませ。

今しばらくお待ちください

「今しばらく」+「お待ちください」の表現方法です。「今しばらく」は、もうちょっとの間、などを意味する言葉。

少しの間という意味の「しばらく」に、”もうすぐに”や”さらに”などの意味がある「今」を付けることで、それほど時間がかからない印象を与えることができます。

例文1
ご用意いたしますので、今しばらくお待ちください
例文2
折り返しお電話いたしますので、今しばらくお待ちください

少々お待ちください

「少々」+「お待ちください」の表現方法です。「少々」には、わずかな量、特別に取り立てるほどでもない量、などの意味があります。

ニュアンスとしては、ほんのちょっとの間お待ちください、という表現。「今しばらく」よりも短い時間を印象付けられます。

例文1
ただいま確認して参りますので、少々お待ちください
例文2
お電話をおつなぎいたしますので、少々お待ちください

しばしお待ちください

「しばし」+「お待ちください」の表現方法です。「しばし」は、しばらくを意味する言葉で、少しの間継続することを表しています。

すぐには難しいため相手に少し待ってほしいときに使ってみましょう。ただ、あくまでも”少しの間”を過ぎないことが大切です。

例文1
すぐ呼んで参りますので、しばしお待ちください
例文2
ただいま調整中のため、しばしお待ちください

ビジネスメールで「お待ちください」と言われた場合の返信対応


クライアントなど目上の人から「お待ちください」という文面のメールが届いたときには、そのままにせず一度返信するのがおすすめです。

待ってくれるのかどうか、相手が気がかりに思っている場合の解消にも役立つでしょう。また同時にこちらの好感度を上げられることも期待できます。

内容は簡潔でOK。連絡をくれたことに対する感謝と、「お待ちください」に対する了承と回答も兼ねて引き続き連絡を待っている旨を伝えましょう。

例文

お忙しい中、ご連絡ありがとうございます。承知いたしました。引き続き、ご連絡お待ち申し上げております。

「お待ちください」の類語(言い換え表現)

「お待ちください」は命令形のため、シーンによっては使いづらい場合もあります。そのようなときには、類語表現を用いた言い換えを利用しましょう。

相手に待ってもらう、ということは、相手の時間をいただいている、ということでもあります。言い換え表現では、お時間をいただく、という考え方に焦点を当てるとわかりやすいですよ。

「お時間をいただきたく存じます」

「お時間をいただきたく存じます」にある、「いただく」は「もらう」の謙譲語で、頼んで手に入れることなどを指します。「存じます」は、思うや考えるなどを意味する謙譲語「存ずる」が形を変え、「ます」が付いて丁寧になった言葉です。

つまり、あなたの時間をもらいたいと思います、という意味を表しています。謙譲語が使われ敬意を表しているため、クライアントや上司などに向けてビジネスシーンで使っても問題ない表現です。

例文
ただいま確認中のため、1時間ほどお時間をいただきたく存じます。

「お時間を頂戴したく存じます」

「お時間を頂戴したく存じます」は、「お時間をいただきたく存じます」の「いただきたく」が「頂戴したく」に変わった表現。「頂戴」は「いただく」と同じように、もらうことを意味していて、へりくだっていうときに使用される言葉です。

へりくだった表現のため、クライアントや上司などに向けてビジネスシーンで使っても問題ない表現です。「頂戴いたします」は二重敬語になるため、使用の際には「頂戴いたしたく」としないように気をつけましょう。

例文
サンプルの到着まで、しばしお時間を頂戴したく存じます。

「お時間をいただければ幸いに存じます」

「お時間をいただければ幸いに存じます」の「いただければ」は、もらうことができるという意味の謙譲語「いただける」と、もし~ならばという意味の接続助詞「ば」で構成された言葉です。

もし時間をもらえるなら、という遠慮がちな表現になっているため、相手に要求する姿勢を和らげられるでしょう。また「ありがたいです」を丁寧に表した「幸いに存じます」を付け加えることでよりソフトな表現にできます。

こちらも謙譲語が含まれているため、クライアントや上司などに向けてビジネスシーンで使っても問題ない表現です。

例文
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、お時間をいただければ幸いに存じます。

メールでも使える「お待ちください」の英語表現

「お待ちください」はビジネスシーンでもよく使われる言葉であるため、英語で表現しなければならない場面が出てくることも考えられます。

いざという時のために、会話やメールでの使い方を確認しておくと安心です。

「お待ちください」の英語表現
「お待ちください」は英語で・・・
please wait
と表現できます。

「お待ちください」を使用した例文はこちらです。

例文
・Hang it here and please wait!
⇒こちらにお掛けになって、お待ちくださいませ。
・I will prepare it for you so please wait for a while.
⇒ご用意いたしますので、今しばらくお待ちください
・I will get you connected so please wait a little.
⇒お電話をおつなぎいたしますので、少々お待ちください
・For now it is under adjustment so please wait for a while.
⇒ただいま調整中のため、しばしお待ちください

「お待ちください」は言葉をプラスして丁寧な表現に変えよう!

上司やクライアントなど目上の方に伝えるときには、「お待ちください」に適切な言葉を組み合わせてより丁寧な表現を心がけましょう。待ってほしい時間やその場の状況にあわせて、上手に言い方を工夫してみてくださいね。