アーキテクチャーとは設計すること!
アーキテクチャーという言葉は『構造』『構成』『設計されたもの』などの意味をもっており、現代では主にIT業界で使われることが多くなっており、「アーキテクチャーを作り直す必要がある」「弊社独自のアーキテクチャーで進めることが重要だ」「部内全体でこのアーキテクチャーを共有する」「アーキテクチャーに不備はないか?」というような使いかたをします。
アーキテクチャーの意味
IT用語として紹介されていることも多い『アーキテクチャー』ですが、実際のところどんな意味合いをもった言葉なのでしょうか?ここでは言葉のルーツについて少し解説いたします。
もとは建設用語?!
アーキテクチャーは英語で『architecture』と表記し、もともとは「どのような目的でそれを作ったのか?」という設計思想を指す言葉でしたが、建築業界では『設計術』『建築様式』『構造』を意味する言葉として広く使われていました。
しかし、コンピューターが世の中に登場してIT業界が急成長していく中でIT業界に持ちこまれ、広く使われていくうちに、基本となる構造を示す言葉へと変化し、今は『基本構造』『基本設計』という意味合いで使われることが主流となりました。そして、現在ではIT業界での利用のほうが当たり前のようになり、アーキテクチャーを説明しているサイトによってはIT用語として紹介されていることもあります。
IT業界と建築業界でのアーキテクチャー
『構造』『構成』『設計されたもの』『基本構造』『基本設計』などの意味をもっているアーキテクチャーという言葉はIT業界で使われることが多くなっているということはお話しましたが、建築業界で使われていないというわけではありません。
しかし、IT業界と建築業界では行っている設計や業務がまったく違うものですので、アーキテクチャーという言葉の使いかたもちょっと違ってきます。
IT業界でのアーキテクチャー
IT業界に『アーキテクチャー』が普及され始めたときは、ハードウェアの設計のことだけに使われていましたが、今ではOSやソフトウェアも含め、主に基本構造を表現する言葉として使われており、以下のような使いかたをします。
「うちのプログラマーはソフトウェアアーキテクチャーの理解に欠けている」
「〇〇と互換性のあるアーキテクチャであることが重要」
建築業界でのアーキテクチャー
アーキテクチャーという言葉がもともと使われていた建築業界では、『建築様式』『構造』という意味合いの他に、建物自体を表現する言葉としても用いられており、以下のような使いかたをします。
「さすがは世界的な建築家が設計した建造物!アーキテクチャーの美しさに見とれてしまいます。」
「あのビルのアーキテクチャーは斬新だね」
類語はアーキテクト
アーキテクチャーが『構造』や『設計』を示す言葉だということはお伝えしてきましたが、この構造を作る人や設計をする人を『アーキテクト』といいます。つまり、建築士や設計士ですね。IT業界でいうとプログラムを構築するプログラマーもアーキテクトということになるでしょう。
この記事を作る事自体もアーキテクチャー?
アーキテクチャーという言葉について色々と解説してきましたが、建築業界においてもIT業界においても共通していえることは、設計されてできたものはすべてアーキテクチャーになるということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
実は、この記事も個人で書き連ねているわけではなく、編集部にてテーマを考え、それについての構成を考え、ライターが執筆するというという手順を踏んで作られています。
『記事を構築する』と考えると、この記事自体もアーキテクチャーということになるのかもしれませんね。