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ブラック企業の定義は「労働者を酷使して過度の選別を行う」特徴や見分け方も紹介

ブラック企業という定義は曖昧に使われていることが多いです。そのため勤めている会社がブラック企業か判断できないという人もいるのではないでしょうか。ブラック企業の特徴、見分け方、ホワイト企業との違いも含めて詳しく紹介するので、参考にしてみてください。

ブラック企業の定義は「労働者を酷使して過度の選別を行う」

ブラック企業とは「労働者を酷使して過度の選別を行う行為」のことです。劣悪な職場環境で過重労働をさせ、労働者の心身に強い負担をかけます

ブラック企業の定義は、法律で明確にされていませんが、厚生労働省では一般的な特徴を次のように述べています。

    ①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す。
    ②賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い。
    ③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う。

参考:「ブラック企業」ってどんな会社なの?|厚生労働省

ブラック企業の特徴

ブラック企業の特徴は、長時間労働や過酷な労働環境を指します。ここでは6つ紹介するので、それぞれ見ていきしょう。

長時間労働

労働基準法では、労働時間の上限は原則、「1日8時間・1週40時間」と定められています。法定労働時間を超える場合、36協定により時間外労働を認められるようになります。時間外労働は上限、「月45時間・年360時間」です。これより大幅に労働時間が超えると、ブラック企業とみなされてもおかしくありません。

また、法定労働時間を超えて労働する際は、従業員の休息の確保や特別休暇を設けるなど、健康と福祉を確保することが必要です。

給与が低い

ブラック企業は労働者への基本給を低く設定することが普通です。基本給が低い理由のひとつは、会社側が利益を多く得られるからです。ブラック企業は経営者が儲かりやすく、従業員には安く働かせます。また、初任給から昇給する機会も少なく、賞与がないという会社も存在するでしょう。

休日が少ない

ブラック企業はそもそも休日が少ないです。労働基準法では最低、年間104日の休日を取得するよう定めています。週一回も休めない環境は、残業代を払われてもブラック企業です。

休日に持ち帰りの仕事をする、仕事のメールや電話の対応をするといった行いは出勤扱いと同等といってもいいでしょう。

有休を取得しづらい

有給休暇は法律で定められた、労働者が取得できる権利です。雇用日から6カ月間、継続して勤務した従業員に与えられます。最低、年10日間の付与が決められています。従業員は正社員だけでなく、パートやアルバイトも取得義務が発生するのです。有休を利用したくても実際には取得できない会社は、ブラック企業と言えるでしょう。

参考:有休休暇ハンドブック|厚生労働省

賃金不払残業

賃金不払残業は、所定労働時間外に対して適正な賃金を支払わないこと。サービス残業は、労働基準法では違法です。残業代は支払わなければいけないと規定されています。自主的に残業したとしても、残業代は発生します。もしブラック企業と思い当たる場合は、残業の指示や業務時間を記録しておくといいでしょう。

不当な解雇

会社からの一方的な解雇通告は、ブラック企業にあたります。会社が従業員を解雇するには客観的、合理的な理由が必要です。一般的なリストラをする場合、会社の業績が赤字続きで経営危機に陥っているか、客観的な判断をすべきでしょう。

ブラック企業リスト

厚生労働省から、各都道府県が公表した労働基準に違反した企業名や事案内容が公表されています。また、勤めている会社がブラック企業か判断するには「確かめよう労働条件」が参考にしてみてください。

参考:労働基準関係法令違反に係る公表事案|厚生労働省

ブラック企業とホワイト企業の違い

一般的に多くの人がホワイト企業で働きたいと考えるでしょう。ホワイト企業は労働環境が整っていて、ワークライフバランスが重視されます。

ホワイト企業の特徴は次の4項目を満たしています。

    ①残業時間が少ない
    ②福利厚生が充実している
    ③離職率が低い
    ④女性も働きやすい

ブラック企業の見分け方

ブラック企業の見分け方は、求人票のチェック、口コミサイトを見るなど、まずは自分で情報を集めましょう。3つの見分け方を紹介します。

求人票を細かく確認する

求人票の「給与」「勤務時間」「福利厚生」は細かくチェックしましょう。労働時間ではなく、成果で給与額を決める場合、みなし残業や裁量労働制を導入している会社も存在します。時間外労働を行っても給与に反映されない場合は、ブラック企業の可能性があります。休日日数、有休が取得しやすいか、福利厚生の内容もしっかりとみることが重要です。

求人募集の掲載頻度が高い

1年中、求人募集を掲載している企業は、それだけ離職率が高い可能性をもっています。常に求人を出しているのは、人手が足りないということです。なかには多くの人を採用するため、年中、掲載していることもありますが、人材が定着しない理由をチェックしてみたほうがいいでしょう。

口コミの評価

ブラック企業の見分ける方法のひとつは、口コミサイトです。実際に働いていた人や応募した人のコメントを確認できます。個人の意見なので、すべてが本当の情報とはいえませんが、企業の雰囲気や詳細を確認できるでしょう。企業の評価が悪いコメントが多いと、ブラック企業の可能性があります。

ブラック企業を辞めるには

ブラック企業は、いざ辞めようとすると引き止められる場合があります。例えば「労働環境を改善する」「給与を上げる」と言われますが、ブラック企業だと実際は一向に改善されません。
もしスムーズに辞められそうもなければ、「労働基準監督に相談する」「退職代行サービスを利用する」など、第三者に相談することを検討しましょう。