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『あべこべ』の意味とは?会話での使い方は?類義語や英語表現も解説

『あべこべ』とは『通常とは反対である』という意味

先輩

なんか最近、部長と課長の立場があべこべになってると思わない?
先輩もそう思います?

新人

先輩

「このまま進めてもいいかな?」って部長が課長に聞く姿よく見るもんね。これでいいのかしら?

『あべこべ』とは、順序や位置などが、通常とは反対になっている状態を指す言葉です。ほとんどの人が、なんとなく『反対』のニュアンスで使っていると思いますが、明確な意味を意識することはないでしょう。

本記事では、『あべこべ』の正しい意味や使い方を解説するだけでなく、深く理解するために語源、類義語、英語についても紹介していきます。

『あべこべ』の語源・意味

現代ではひらがな表記をすることが多い『あべこべ』ですが、実は漢字があり『彼辺此辺』と書きます。

古語としての『彼(あ)』には、『あれ』や『あちら』の意味があり、『此(こ)』には『ここ』や『これ』の意味があります。文字から解釈すると、『あっちのあたりこっちのあたり』ですが、『あべこべ』は次の意味で使われます。

ものごとの順番、位置、関係性、方向などが、本来あるべき状態とは反対になっているさま

もともとは、『あちらべこちらべ』と言っていましたが、時代が進むにつれて『あべこべ』と略して使われるようになったとされています。

上司

『あちこち』と同じように、『あべ』や『こべ』を単独で使うことはなく、『あべこべ』とセットで使うのが通常だよ。

『あべこべ』の類語

『あべこべ』の類語としては、次の言葉があげられます。

・さかさま
・逆
・裏腹
・対照的
・対極
・裏表 など

つまり、「反対になっている」ことを伝えられる言葉が、『あべこべ』の類語といえます。しかし、表現する対象物によっては、『あべこべ』の代わりに使えない言葉も存在します。

たとえば、『さかさま』。これは、上下が反対になっている場合に使いますが、左右が逆の場合、裏表が逆の場合には使いません

○ 左右があべこべになってるよ。
× 左右がさかさまになってるよ。

この場合は、『左右がさかさま』ではなく『左右が逆』や『左右が反対』となります。

『あべこべ』の類語としてはいくつか存在しますが、言い換え表現として使える言葉は状況に応じて変えなければいけないということを覚えておきましょう。

『あべこべ』の使い方・例文

『あべこべ』は、意味を正しく理解すると、考えすぎて使いにくい場合があるかもしれません。そこで、ここでは使い方をしっかりマスターできるよう、例文をいくつか用意しました。簡単なシチュエーションのものばかりなので、場面を想像しながら読んでみてください。

例文1

駅から地図を見て歩いていたんですが、あべこべな方角に進んでいたようです。遅れて申し訳ございませんでした。

例文1は、「反対の方角へ」の意味になりますが、会話の中では「とんでもない方向に歩いていく」といったニュアンスで使う場合も多いです。

例文2

このフロアのレイアウト、Aの商品とBの商品があべこべじゃない?もう一度確認してくれる?

例文2は、「AとBが反対になってるんじゃない?」と言っています。

例文3

彼は言ってることとやってることがあべこべになっていることが多いから、注意して見ててね。

例文3の意味としては、「言ってることとやってることが反対」です。しかし実際は、反対になっているだけではなく、言ってることとは違う行動を起こしている場合にも『あべこべ』が使われます。

『あべこべ』の英語表現

『あべこべ』を英語で表現する場合、『反対に=other way』『さかさまに=other way about』が使えます。

【それはあべこべでした。】
It is the other way.
That is the other way about.

状況に応じて正しく『あべこべ』を使おう

『あべこべ』は、多くの場合『反対』『逆』の意味で使えます。しかし、上下が反対の場合には『さかさま』のほうがわかりやすいなど、類語で表現したほうがいいこともあります。

会話の中では意味の食い違いが起こらないよう、どんな状況を表現したいのかを明確にし、正しく『あべこべ』を使うようにしましょう