ベンチマーキングの意味は?パクリとは違う?種類・やり方・韓国の事例まで徹底解説

ベンチマーキングとは、いいやり方をマネすること!

新人

また仕事が終わらなくて残業だ。どうしたら部長みたいにスマートなビジネスマンになれるんだぁ!?
部長みたいになりたいなら、部長をベンチマーキングして頑張りなさい。

先輩

新人

なるほど!さっそく部長観察に行ってきます!
「ベンチマーキング」の意味は簡単に説明すると「いいやり方をマネする」こと。「ベンチマーキング」の意味や、やり方をみていきましょう。

ベンチマーキングの意味をチェック

「ベンチマーキング」は英語で書くと「benchmarking」となります。「ベンチマーキング」の意味を確認しましょう。

ベンチマーキングとは?

「ベンチマーキング」は優秀な他の会社を手本にして、自社を改善する長期的な取り組みのこと。

目標にする企業を決めて、目標と自社を比較します。目標と自社の違いをみつけたらそこを改善。ひとつ改善できたらまた次の違いを探して改善。また次の違いを探して…というように長期的に業務を改善していきます。

先輩

「ベンチマーキング」は経営に関する用語だけど、自己改善に使うのもありよね!

ベンチマーキングの由来

「ベンチマーキング」はアメリカのゼロックスが優れた他社をベンチマークにし、自社の業務を改善したことが始まりといわれています。ゼロックスはL・L・ビーンを倉庫業務のベンチマークに、アメリカン・エキスプレスを請求回収業務のベンチマークにしたそうです。

上司

ビジネスでのベンチマークは「目標」という意味だよ。詳しくは後半に説明するからね。

ベンチマーキングのやり方・手法

「ベンチマーキング」の意味がわかったところで、次は「ベンチマーキング」の種類とやり方をみていき、実践的な知識を身につけましょう。

ベンチマーキングの種類

「ベンチマーキング」には細かく分類する方法もありますが、この記事ではわかりやすく4つに分類したものを紹介します。

■社内ベンチマーキング:自社の他事業部や他部署が手本
■競合企業ベンチマーキング:同業のライバル他社が手本
■業務部門ベンチマーキング:他業界の優秀な企業の同一部門が手本
■包括的ベンチマーキング:業界・業務を限定せず、広い範囲から手本を探す

ベンチマーキングのステップ

「ベンチマーキング」の分類がわかったら、次は「ベンチマーキング」の手順をみてみましょう。

何を?

「ベンチマーキング」はやみくもにマネしようとしてもうまくいきません。自社の何を改善したいのか、「ベンチマーキング」で改善したい課題をはっきりさせる必要があります。

改善したい課題はなんですか?製品の機能ですか?営業のやり方ですか?課題はなるべく具体的に絞り込んでください。一事業まるごと課題にしたいという場合でも、事業のあらゆる業務を事前に把握しておかなければ、「ベンチマーキング」のやりようがありません。

新人

部長を手本にするのはいいんですが、なにを「ベンチマーキング」したらいいんでしょうか?
まずは自分の理想と現状を比較して、理想とのギャップをみつけなさい。

先輩

新人

理想とのギャップが多すぎて落ち込みそうです。考えなきゃだめですか?
課題がはっきりしない状態だと、手本のなにを調査したらいいのかわからないわ。課題決定は「ベンチマーキング」の肝になるわね。

先輩

どのベストプラクティスを参考に?

改善課題が決まったら、ベンチマーキングの対象を選びます。「ベンチマーキング」では手本にする対象の選び方で、「ベストプラクティス」という言葉がよく使われます。「ベストプラクティス」は「最も効率のよい方法」という意味です。

「最も」という言葉が付きますが、「最も効率のよいベンチマーキング」の対象は必ずしも超一流企業である必要はありません。あまり高望みしすぎてもマネのしようがなかったりしますからね。頑張って努力すればマネできそう、継続的に努力すれば手が届きそうな企業など、自社にとって最善の相手を手本として選んでください。

先輩

手本にしたい相手が思い浮かばないときには、さまざまな企業の成功事例を集めて、自社の理想に近いものを探すのもひとつの手よ。

どのように?

ベンチマーキングする相手がみつかったら、課題に関する事柄の調査に取りかかるわけですが、他社をベンチマークにする場合、調査は難しいはずです。相手もライバル会社に自社の強みを教えてくれるはずないから当然ですね。

でも、調査の方法がないわけではありません。ベンチマーキングする企業について、どのように情報収集をするべきか、代表的な方法を紹介します。

・新聞記事や専門誌、ビジネス書などを読む。

・学術論文や研究資料をデータベースから探して読む。

・その企業を研究する大学教授など、専門家に教えを請いに行く。

・その企業に以前勤めていた専門家に教えを請いに行く。

・調査会社やコンサル会社に依頼して調査してもらう。

・実際に企業の商品を購入し、使用したり、分解したりして調査する。

ベンチマーキングとパクリの違い

「ベンチマーキング」と似て非なるものに「パクリ」があります。「ベンチマーキング」のつもりが気がついたら「パクリ」になっていたということがないように、両者の違いを確認しましょう。

意味の違いは紙一重?

「ベンチマーキング」と「パクリ」の違いは紙一重といわれています。

■ベンチマーキング=成功事例をマネて、自社の課題を改善する
■パクリ=成功事例を完全にマネて、同じことをする

意味の違いがあるような、ないような。本当に微妙な差ですよね。「ベンチマーキング」をやりすぎると、「パクリ」と判断されてしまうようです。

韓国のベンチマーキング事例

韓国の「ベンチマーキング」はやりすぎて、日本企業の「パクリ」といわれてしまうような事例が多々あります。紹介するので反面教師にしてください。

[例1]

新世界グループがソウル市内のCoexモール内に出店したピエロショッピング
→商品陳列のやり方や構成が日本のドン・キホーテに酷似していてコピーに近いと批判を受けた

[例2]

ロッテグループがオープンした「ロッテスーパー with LOHB’s」
→日本のコスモス(ドラッグストアとスーパーマーケットを合体させたハイブリッド店)に似ている

[例3]

家電流通企業ロッテハイマートが家電製品とブックカフェを合体させた店をオープン
→日本のTSUTAYAと似通っていると指摘を受ける

韓国の日本パクリが最も横行しているのは食品業界

韓国では特に食品業界で「日本パクリ」の疑惑が持ち上がることが多いそうです。数が多いので箇条書きで紹介します。

・ロッテ製菓の「ペペロ」→日本の「ポッキー」
・農心の「セウカン」→カルビーの「かっぱえびせん」
・オリオンの「チョコソンイ」→明治の「きのこの山」
・南陽乳業の「17茶」→アサヒ飲料の「十六茶」
・ヘテ製菓の「カロリーバランス」→大塚製薬の「カロリーメイト」
・オリオンの生チョコレート→ロイズ
・ピングレのアイスクリーム→グリコの「ジャイアントコーン」

ベンチマーキングの類語・関連語

ここまで「ベンチマーキング」についていろいろ紹介してきました。次は「ベンチマーキング」の類語・関連語についてみてみましょう。

インスパイア

「インスパイア」は意識せずに「影響を与える・受ける」ときに使う言葉です。「インスパイアする(他者に影響を与えるという意味)」や「インスパイアされる(他者から影響を受けるという意味)」のように使います。

「インスパイア」も「パクリ」の言い訳にされやすい言葉ですが、意識的にマネする「パクリ」とは違い、あくまでも「無意識に影響を受ける」のが「インスパイア」です。

「インスパイア」については、下記の記事で詳しく紹介しています。
インスパイアの意味は?インスパイアされるって何?日立のCMやラーメン店の使い方とともに解説

ベンチマーク

「ベンチマーク」はビジネスで使われる場合、「目標」という意味で使われることが多いです。

もともとは測量で使われる「基準点(測量の基準になる地点)」という意味の技術用語。「判断基準」という意味を核に持ち、そこから少しずつ意味を変えてパソコン関連や自動車業界、投資の世界など、様々な業界で使用されています。

「ベンチマーク」については、下記の記事で詳しく紹介しています。こちらもぜひ読んでみてください。
ベンチマークの意味とは?ビジネス用語以外(測量・自動車・PC業界など)の使い方まで徹底解説

ビジネスや医療で活用されるベンチマーキング

この記事ではビジネスでの「ベンチマーキング」を説明してきましたが、「ベンチマーキング」は医療の世界でも活用されています。

病院団体が「ベンチマーキング」をおこなうと医療の質をはじめ、収入・コスト・生産性等の改善を図ることができるそうです。

どの業界に就職するにせよ、社会人なら「ベンチマーキング」を覚えておいて損なしです。ただし、やりすぎてパクリにならないように注意してくださいね。