風物詩には2つの意味がある
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『風物詩』という言葉を1度は耳にしたことがあるかもしれませんが、この言葉には2つの意味があることをご存知でしょうか。
今回は『風物詩』の正しい意味や使い方、また類似語としてよく使われている「代名詞」との違いなどをご紹介します。正しい意味をしっかりと覚えて、ぜひ会話に取り入れてみてくださいね。
風物詩とは『その季節や時期を感じよく表現されている物事』
『風物詩』が持つひとつ目の意味は冒頭の会話文でもあったような『その季節や時期を感じ、よく表現されている物事』を指します。季節とは春夏秋冬、時期とはお正月や大晦日・クリスマスなどのことです。これらの季節や時期をよく表現でき物事を『風物詩』といいます。
先の例で見てみると、花火大会も浴衣も「夏ならでは」のものですよね。こうした「〜ならでは」を意味するのが風物詩なのです。
風物詩とは『風景や季節をうたった詩』
『風物詩』のふたつ目の意味は『風景や季節をうたった詩』という意味です。これは風物詩という漢字のとおり、そのままの意味を指しています。しかし、こちらの意味はあまり知られておらず、一般的に風物詩といえばひとつ目の意味だと考えておきましょう。
風物詩の意味をチェック
風物詩の意味には『その季節や時期を感じ、よく表現されている物事』と『風景や季節をうたった詩』の2つがあることを紹介しました。次に風物詩としてよく挙げられる具体例や注意点を説明します。
風物詩として挙げられる物事の具体例
まずは季節の風物詩から一例を紹介します。
春:桜、お花見、菜の花
夏:プール、海、ひまわり、花火大会、浴衣、夏祭り、ビアガーデン
秋:松茸、紅葉、ハロウィン
冬:雪、雪だるま、雪まつり、こたつ、イルミネーション
次に季節の風物詩は次のとおりです。
お正月:お餅、お年玉、箱根駅伝、初詣
大晦日:紅白歌合戦、年越し蕎麦
クリスマス:クリスマスケーキ、プレゼント、サンタ
このように、その季節や時期ならではの物事が風物詩として使われています。
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風物詩を使うときの注意点
風物詩を会話に取り入れる際の注意点として「誰もが連想できる物事を風物詩として選ぶ」ことが挙げられます。例えば全国的に行なわれているイベントを風物詩として選ぶ場合には、誰が聞いても季節や時期を連想しやすいですよね。
これが地元限定のお祭りやイベントなどを風物詩として選んでしまうと、その地域の人にしか伝わらないことになります。そのため風物詩という言葉を会話に取り入れる際には、必ず誰もが知っている物事を選びましょう。
風物詩の英語表記
風物詩の英語表記にはいくつか種類があり、どれもニュアンスを表すものとなります。代表的な英単語を紹介しましょう。
【feature】
The fireworks display is a summer feature.
花火大会は夏の風物詩ですね。
【tradition】
Fireworks are a summer tradition in Japan!
花火は、日本の夏の伝統(風物詩)です!
【seasonal】
Yukata are one of the seasonal charms of summer.
浴衣は夏の風物詩のひとつである。
風物詩と代名詞の違い
類義語として用いられる「代名詞」は、本来「特定の名称や人物名などを使わずに、物事や人を表す言葉」という意味があります。例えば「私」「あなた」「あれ」「それ」などです。
風物詩と同じように「季節や時期を表現している物事」のことをいうときもあり、ほとんど同じ使われ方をしています。つまり風物詩を言い換えれば代名詞になりますす。文章のニュアンスやリズムなどでどちらが適しているのかを感じ、使い分けてみましょう。
ただし冒頭でも述べた通り、風物詩にはもうひとつ意味があります。『風景や季節をうたった詩』として風物詩を使う際には、代名詞には言い換えることはできませんので注意してください。
風物詩の使い方・例文
最後に『風物詩』を会話に取り入れるとどのようになるのか、2つの例文で紹介します。
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風物詩を会話に取り入れて季節を感じよう
『風物詩』には2つの意味があることを解説しました。おもに『季節や時期の象徴』として使われている言葉です。類義語である「代名詞」でも表現できますが、風物詩の方が柔らかい印象になります。ぜひ日常会話などで『風物詩』を取り入れて季節を感じてみましょう。