「挑む」とはどんな意味?「臨む」との違いや類義語、使い方、英語まで詳しく解説

挑むには4つの意味がある

先輩

昨日、テレビでラグビーの決勝戦を観てたんだけど、すごかった。どんな体格の相手にも挑む選手たちの姿に感動した!
僕も、どれだけ早く帰れるかという記録に日々挑んでますよ。

新人

先輩

それは挑んでいるんじゃなくて、ただ怠けているだけでしょう!

『挑む』は、『対象に立ち向かう』や『挑戦する』といった意味の言葉です。「新記録に挑む」や「限界に挑む」といった使い方をします。このように、挑むは、目標や課題といった言葉とよく一緒に使われます。

ここでは、『挑む』の4つの意味について、それぞれ説明していきます。

挑むとは『戦いやけんかをこちらからしかける』

『挑む』の1つ目は、『戦いやけんかをしかける』という意味です。「決闘を挑む」や「けんかを挑む」などと使います。

挑むとは『目標などある対象に向かっていく』

2つ目の意味は、『目標や課題などの対象にむかって挑戦する』という意味です。スポーツ選手たちが、「新記録に挑みます」といったインタビューを聞いたことがある人も多いことでしょう。「高い目標を掲げ、それに向かって頑張る」といったニュアンスで用いられます。

挑むとは『異性に言い寄る、関係を迫る』

3つ目は、あまり馴染みがありませんが『異性に言い寄る、関係を迫る』という意味です。たとえば、「酔った勢いで挑む」や受動的に「お酒の席で挑まれた」などと使います。

挑むとは『張り合う』

4つ目の意味は、『張り合う』という意味です。古文のなかで「この盛りに挑む」といった使われ方をみることができますが、現代では、この意味で用いられることはほとんどありません

挑むの意味をチェック

『対象に立ち向かう』や『戦いやけんかをこちらからしかける』といった意味の挑むについて、さらに深く掘り下げて説明します。よく似た言葉に「挑戦する」がありますが、ニュアンスの違いを汲み取って使い分けることで、表現の豊かな文章になります。

挑むと挑戦するの使い分けとは

もともと挑むには、挑戦するという意味があります。日常では、どちらもよく使う言葉ではないでしょうか。「挑戦する」という言葉は、「戦いや試合を挑む」や「困難な物事に立ち向かう」といった意味があります。

挑戦するの例文としては、「新しいテストに挑戦する」といった文章が考えられます。この文章は、挑むを用いて「新しいテストに挑む」といい換えることもできます。

しかし、挑戦するは「ライバルからの挑戦を受ける」といった受け身の意味合いでも使われる点が挑むとは異なります。「ライバルから挑まれる」といえなくもありませんがしっくりきません。文脈に応じて使い分けるようにしましょう。

挑むの類義語は

挑むの類義語には、「競り合う」や「立ち向かう」、「試みる」、「歯向かう」といった言葉が挙げられます。

「競り合う」とは、「お互いに負けないように競争すること」を意味し、力関係が同じレベルのときに使われることが多い言葉です。挑むは、どちらかというと自分より上の相手や、まだ達していない目標や課題に向けて挑戦することを意味します。

「立ち向かう」は、「敵に向かっていくこと」や「物事に対して正面から取り組むこと」を意味します。立ち向かうは、「問題に向けて行動すること」を表しますが、挑むは、「問題に向けて行動しその問題を解決する」といった意味合いが含まれます。「難題に立ち向かう」と「難題に挑む」では、ニュアンスが異なることがわかるでしょう。

「試みる」は、「実際の効果を試すために行動すること」を意味します。試みるは、挑戦するというより、試しにやってみるという意味合いが強い言葉です。

「歯向かう」は、「力あるものに対して反抗して向かっていくこと」という意味です。歯向かうは、「反抗して逆らうさま」であり、とくに上の立場の人や権力に対して用いられることが多いでしょう。挑むには、このような意味はありません。たとえば「権力に歯向かう」といいますが、「権力に挑む」とはいいません。

挑むには、さまざまな類義語がありますが、その違いやニュアンスを汲み取り、必要な場面で適切な表現を使いましょう。

挑むの英語表記

挑むの英語表記はいくつかあるので、それぞれ例文とともに紹介します。

例文

【challenge(挑戦する)】
My daughter challenged a difficult test.
私の娘は難しいテストに挑戦した。

【vie(優劣を争う、競う、競争する)】
They vied for superiority.
彼らは、優劣を競った

【contend(戦う、争う、競う)】
They contended with the enemy for victory.
彼らは、勝利を目指して敵と戦った

挑むと臨むの違い

挑むによく似た言葉に「臨む」があります。ここでは、挑むと臨むの違いを説明しましょう。

「臨む」には、次のとおり4つの意味があります。

    ・風景や場所に面すること
    ・ある事態に直面すること
    ・ある場所に出かけること、参加すること
    ・ある物事に対応した態度で接すること

これらの意味からもわかるように、「臨む」は「ある場面に直面する」といった意味の言葉です。たとえば「飲酒運転に対して厳罰で臨む」というふうに用いられます。

同じ文章を挑むでいい換えると「飲酒運転に対して厳罰で挑む」となり、意味が通じません。このように、臨むはある場面に直面するさまを表しますが、挑むには、そのような意味は含まれない点が異なります。

挑むの使い方・例文

それでは、挑むの使い方や例文をいくつか紹介します。

例文1

上司

我が社は、今期の目標に達することができた。来期はさらなる高い目標を設定して、みんなで力を合わせて挑みましょう。
例文2

新人

僕の尊敬する水泳選手は、大会に優勝するだけでは満足できず、毎日練習に励み新記録に挑んでいる。僕も彼のように頑張りたい。

挑むの意味を理解して正しく使おう

挑むは、『こちらから戦いをしかける』や『挑戦する』といった意味です。類義語も多い言葉なので、文章に合った言葉を使わけるようにしましょう。

普段からよく使う言葉なので、正しく用いることで知的な印象を持ってもらえます。今回紹介した使い方をぜひ参考にしてください。