「朴念仁」とは「わからずや」という意味
少々、朴念仁なところが玉に瑕だ
知らないと「ぼくねん人」?って「何人」?とわけがわからなくなってしまうかも。
「朴念仁(ぼくねんじん)」とは人の性質を表す表現で、「わからずや」「頑固」「無口」といった人のことを指します。
最近ではあまり使わなくなった言葉ですが、一度聞けば忘れない響きだと思うのでこれを機に頭の辞書に入れておきましょう。
「朴念仁」は男性のみ
「朴念仁」の意味は「わからずや」と述べましたがもっと正確にいうなら、「わからずやな男」。「朴念仁」は男性に使われる言葉で女性に使われることはないからです。
理由は不明ですが昔から男性を形容する言葉として使われてきました。
「朴念仁」の由来・語源
「朴念仁」の由来は大昔に韓国に「朴念仁」という無口で頑固で、わからずやな人がいたことから
というのはガセです。
とはいえ、「朴念仁」の「朴」は朝鮮半島によくある名字なのでこのように誤解している人もいるようです。
「朴念仁」の正しい由来・語源
「朴念仁」の正確な由来・語源ははっきりしません。ですが、「朴」が「素朴」、「念」が「思う」、「仁」が「人」という意味なので、「素朴な考えの人」という意味で使われていたのが語源といわれています。
それが「不愛想」や「わからずや」という現在の意味に変化していったようです。
「朴念仁」と「唐変木」の違い
「朴念仁」と似た「唐変木(とうへんぼく)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
「唐変木」には「気が利かない」「偏屈」といった意味があります。
「朴念仁」は良くも悪くも人の性質を表す言葉であるのに対して、「唐変木」は悪口で使われることが多い表現。
とはいえ、「唐変木」も「朴念仁」と同じく最近ではあまり使われなくなった言葉です。
「朴念仁」の類語
「朴念仁」の類語は以下の通りです。
・鈍感 ・わからずや ・頑固
「朴念仁」は男性限定の表現なので、女性に対して使いたい場合はこれらの表現に言い換えるといいでしょう。
「朴念仁」の使い方・例文
・父は朴念仁ですが、腕はいいので信頼してください ・朴念仁なことばかり言っていないで、周りの人の意見にも耳を傾けてください ・君は仕事の勘はいいのに、恋愛となると途端に朴念仁になるね
前述したように、「朴念仁」は良くも悪くも人の性質を表す際に使われる言葉。とはいえ、面と向かって言われた場合、あまりいい気はしないでしょう。使い方には注意してください。
恋愛モノの「朴念仁」
ドラマやマンガなど恋愛系ストーリーの主人公には「朴念仁」な性質の人が多いといわれています。
というのも、主人公が敏感に相手の心情を組み取れる人であれば、ストーリーがスムーズに進み過ぎて話として面白くないからだそうです。
許される「朴念仁」と許されない「朴念仁」
「朴念仁」はあまり使われなくなった言葉とはいえ、「朴念仁」な人がいなくなったわけではありません。恋愛モノの主人公のように周りに愛される「朴念仁」ならいいですが、仕事に支障をきたすような周囲に疎まれる「朴念仁」にはならないようにしましょう。