クオリティオブライフとは『心身が満たされた生活という概念』
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この会話のように、クオリティオブライフとは人生の満足度を示す指標のことをいいます。近年、働き方改革が推し進められていますが、そこで大切なのがクオリティオブライフです。この記事では、クオリティオブライフの意味や言葉の使い方などについて解説します。
クオリティオブライフの意味をチェック
冒頭でも述べた通り、クオリティオブライフとは私たちの生活の満足度を示すもので、この指標が高ければ幸福を感じていることになります。この言葉は『生活の質』や『人生の質』などと訳されることが多いです。
クオリティオブライフのもとになった概念は、哲学者・ソクラテスの「なによりも大切にすべきは、ただ生きることでなく、よく生きることである」という言葉からきています。つまり、ただ仕事をして食べて寝るという生活ではなく、楽しく働き美味しく食べて心地よく寝るということができれば、生活の質を向上させられるというわけです。
WHOが提言する「人間の健康」とは?
1947年に、世界保健機構(WHO)は「人間の健康」という定義を「病気でないことはもちろん、肉体的・精神的・社会的にもすべてが満たされた状態」に再定義しています。もとの定義は「病気のない状態」だったことを考えると、クオリティオブライフになぞらえているといえます。
例えば、どんなに病気がなく肉体的に健康であっても、仕事や家もなく絶望の淵に立たされている状態では健康的だとはいえません。クオリティオブライフは、日本のみならず世界中で共通していることなのです。
「何を持って幸せとするか」が重要な軸になる
クオリティオブライフの根底にある考え方は、個人が「何を持って幸せとするか」が重要な軸となります。具体例を挙げてみましょう。
例えば重い病気で入院している患者にとってクオリティオブライフ、つまり人生や生活の質は非常に大切なポイントです。人生を楽しんでいなければ精神的に追い込まれ、病気が悪化してしまうことも考えられます。
そこで「効果は抜群だが副作用も多い薬で治療をする」、もしくは「効果は薄いが副作用も少ない薬で治療をする」、どちらが良いかは患者の意思で選んでもらうことが大切です。患者にとって「早く病気が治る方が幸せ」なのか、それとも「長期間の治療になるが副作用がなくストレスを感じない方が幸せ」なのか、何を持って幸せになるのかをよく考えて行動することが求められます。
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医療や介護ではクオリティオブライフが重視される
前述の具体例のとおり、クオリティオブライフは医療や介護の現場でも重視されています。生活の質を向上させることで、目に見えない活力が生まれ治療率や生存率も上昇するというわけです。
また、介護施設などで行われているレクリエーション活動は、健康でより良く生きることを目的としたクオリティオブライフに役立ちます。老後の生活を同世代の仲間とともに楽しく暮らしていければ、より満足した人生になることでしょう。
クオリティオブライフの英語は『quality of Life』
クオリティオブライフの英語表記は『quality of Life』です。日本語と同じ意味で使われ、頭文字をとって『QOL(キューオーエル)』と省略されることもあります。例文を挙げてみましょう。
人生を後悔しないようにクオリティオブライフを高める必要がある。
QOLを上げる方法について話し合おう。
クオリティオブライフとワークライフバランスの違い
クオリティオブライフと混同されてしまうことの多い「ワークライフバランス」ですが、直訳すると「仕事と生活の釣り合い」となります。これは、仕事とプライベートのバランスを図り、どちらも充実させるという意味です。
仕事にばかり傾いてしまうと何のために働いているのかわからなくなってしまいます。反対にプライベートだけを重視していても収入が上がらず金銭的な悩みが増える可能性も考えられます。
つまり、ワークライフバランスを整えることがクオリティオブライフを向上させることにつながるというわけです。
クオリティオブライフの使い方・例文
それでは、ビジネスシーンにおけるクオリティオブライフはどのような使われ方をするのでしょうか。2つの例文でご紹介します。
先輩
新人
上司
クオリティオブライフを重視しながら幸せに生きよう
クオリティオブライフと似た言葉であるワークライフバランスは、意味が異なるため間違えて使わないようにしましょう。そして、自分自身のクオリティオブライフを高めることでより良い人生を生きましょう。