「不遜」とは「へりくだる気持ちがない」という意味
後輩の不遜な態度に腹を立てる
後輩に成績を抜かされてしまったら悔しいですよね。素直な後輩であれば認めておめでとうと言ってあげたいですが、「不遜」な奴だったら…。
「不遜(ふそん)」とは「へりくだる気持ちがない」という意味。ビジネスシーンでは謙遜した態度がよしとされますが、「不遜」は謙遜とは真逆。思い上がって生意気な態度を取ることを「不遜」といいます。
「不遜」の使い方・例文
・そんな不遜な態度では誰も味方になってくれないよ ・若気の至りで社長に不遜なことを言ってしまった新人時代 ・当時の私は成績トップで調子に乗って先輩たちにも不遜な振る舞いをしていた
「不遜」は「へりくだる気持ちがない」という意味。へりくだる(謙遜する)必要がある上司や先輩に対して、調子に乗った態度を取ることをいいます。
部下や後輩などそもそもへりくだる必要がない相手に対して、調子に乗っていたとしても「不遜」とは言いません。その場合は、「傲岸」とは言えるかも。
「不遜」と「傲岸」の違い
「不遜」と同じような意味の表現に「傲岸(ごうがん)」があります。「傲岸不遜」という四字熟語があるように一緒にされることも多いですが、微妙にニュアンスの違う言葉です。
・不遜⇒へりくだらない ・傲岸⇒威張っている
思い上がって上司や先輩に偉そうな言動をするのも「不遜」ではありますが、「傲岸」はただ単に威張っているだけ。部下や後輩に偉そうな人、元々、人を見下すような性格の人も「傲岸」です。
「不遜」を使った四字熟語
「不遜」を使った四字熟語は「傲岸不遜」だけではありません。
・傲岸不遜(ごうがんふそん) ・傲慢不遜(ごうまんふそん) ・尊大不遜(そんだいふそん)
どれも「へりくだる気持ちがなく偉そうな態度」を表す四字熟語です。
「不遜」の類義語・対義語
・傲岸(ごうがん) ・傲慢(ごうまん) ・尊大(そんだい) ・横柄(おうへい)
これらは「威張って偉そうな態度を取る様子」を意味する単語。「不遜」の類義語というよりも「傲岸」の類義語といった方がいいかもしれません。
・謙遜(けんそん) ・謙虚(けんきょ)
「不遜」の対義語は「謙遜」や「謙虚」。これらを忘れた態度が「不遜」です。
「不遜」を英語で
I cannot support his insolently behavior ⇒彼の不遜な振る舞いに我慢できない
「insolently」で「不遜」を表しています。「無礼」や「横柄」と訳すことも可能。
他にも「haughty」や「arrogant」でも表現できます。
「不遜」は一時的に
一時的に「不遜」な奴になってしまうことは誰しもあるでしょう。特に成功経験が少ない若手のうちはあるあるです。上司や先輩も通ってきた道なので温かい目で見てくれるはず。
とはいえ、「不遜」な態度が続くと誰も相手にしてくれなくなります。何事も謙虚な態度で取り組んでこそ、更なる成功があるはずです。