『蓋然性』とは『ある事象が実現する割合』という意味
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『蓋然性』を簡単な言葉で説明すると『確からしさ』になります。「確実ではないけど、そうみたいだね」というときに、「~らしい」と表現しますよね。ここでいう『らしさ』は、その『らしさ』と同じです。
しかし、この説明だけではいまいちわかりにくいですね。ここでは『蓋然性』とは何かをわかりやすく解説するとともに、きちんと区別しておきたい類語や対義語などについても紹介します。
『蓋然性』の読み方・意味
『蓋然性』は『がいぜんせい』と読みます。まずは『蓋』『然』それぞれの意味をみてみましょう。
・おおう
・かぶせる
・思うに
・考えてみると など
・そのとおり
・しからば
・しかるに など
『性』は『性質』で、『蓋然』とは『そのとおりだと思う』という意味になります。
そして、『蓋然性』とは何かをわかりやすく説明すると次のようになります。
・ある事象が実現する割合
・事象が起こる確実性の度合い
事象が起こる可能性といっても、0~100%と幅がありますが、『蓋然性』はその可能性が比較的高い場合に使われます。
『蓋然性』の使い方・例文
『蓋然性』は『割合』や『度合い』を表すので、会話の中では『~が高い/低い』『~がある/ない』といった使い方をすることが多いです。それでは、実際の会話・文章ではどのように使うのか、例文で見てみましょう。
■これまでやったことのない取り組みですが、この計画の蓋然性は高いのではないでしょうか。
■喫煙所を設置するなら、全体を覆った個室形式にしないと
健康被害が発生する蓋然性がある。
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『蓋然性』の類語
『蓋然性』の類語としては、次の言葉があげられます。しかし、ニュアンスが異なるものもあるので、言い換え表現として使えるかは、その言葉がもつ意味で判断する必要があります。
可能性(かのうせい)
『可能性』とは、『それが可能かどうかの割合』のことをいいます。可能な割合が高い場合でも低い場合でも『可能性』は使えますが、『蓋然性』は可能な割合が比較的高い場合に使うのが一般的です。
見込み(みこみ)
『見込み』とは、『事象の発生や達成への期待がもてること』『先行きがどうであるかの予想』といった意味をもつ言葉です。『蓋然性』は『実現性』の割合を示す要素が強いですが、『見込み』はあくまでも『予想』であるといった要素が強くなります。
確率(かくりつ)
『確率』とは、『その事象が起こる割合』という意味をもつ言葉です。その割合がゼロの場合でも『確率0%』と表すことができるため、『可能性』と同じように使えます。
『蓋然性』の対義語
『蓋然性』の対となる言葉としては、『必然性(ひつぜんせい)』があげられます。
必ずそのようになると決まっており、それ以外にはありえない事象や性質のこと。
『蓋然性』の英語表現
『蓋然性』を英語で表現する場合、『可能性』『見込み』『確率』の意味をもつ『probability』を使います。
そのほか、『蓋然性が高い』を英語にする場合は『highly probable』という熟語を使うことができます。
that it will rain tomorrow is highly probable.
(明日雨が降る蓋然性が高い)
『蓋然性』と類語との区別をして使えるようになろう
『蓋然性』は、日頃はあまり馴染みのない言葉かもしれません。そのため、わかりやすくするため、言い換え表現としては、『可能性』や『確率』といった類語を使うことになります。しかし、ニュアンスが完全に一致するわけではないので、使い分けは正しくできるようにしておきましょう。