千変万化の意味とは?
新人
上司
新人
違います。
新人君は妖怪変化を連想してしまったようですが、千変万化はそのような意味の言葉ではないですよ。
千変万化の正しい意味や使い方を学び、社会人としてレベルアップしましょう!
千変万化とは「さまざまに変化すること」という意味
実は、新人君が千変万化の漢字から考えた「千回変わる?万回化ける?」は、そう外れたものではありませんでした。
「化」は「化ける」という意味だけでなく「変わる」というニュアンスももつ漢字です。
「千回変わる。万回化ける」ではなく「千回変わる。万回変わる」と考えてみてください。
千変万化は次のような意味になります。
千変万化は何かが起こっている場面の状況や、ものごとの状態がコロコロ変化してさまざまに様子が変わっていくことを表す言葉です。
千変万化の語源・由来
千変万化は中国の春秋時代の思想家、列禦寇(れつぎょこう)が記した書物「列子」に由来する言葉です。
面白いお話がもとになっているのでみてみましょう。
領内を見回っていた周の穆王(ぼくおう)は、何でもできる万能の達人、偃師(えんし)に出会いました。偃師は、穆王に歌や踊りなど千や万の芸ができる人形を披露します。
穆王は、人形の目まぐるしく変化する複雑な動きに驚き喜びました。
この話が世に広まって、ものごとが次々と変化していくことを千変万化というようになったといわれています。
千変万化の読み方は「せんぺんばんか」
千変万化の一般的な読み方は「せんぺんばんか」です。
「せんべんばんか」と読む場合もあります。
しかし「せんへんばんか」や「せんへんまんが」は間違いなので気をつけましょう。
千変万化の使い方・例文
ビジネスには、千変万化を使えるシチュエーションがたくさんあります。
たとえば、進歩が著しい技術開発。目まぐるしく変わる世界情勢や変化が激しい市場ニーズなどの話題でも使用できます。
千変万化の使い方を例文でイメージしてみましょう。
上司
新人
新人
先輩
千変万化の類語
千変万化は意図的に変化させようとしているわけではないのに、次々と変わっていくという意味合いをもつ四字熟語です。
似たようなニュアンスをもつ四字熟語も、この機会に勉強しておきましょう。
万物流転(ばんぶつるてん):すべてのものは、絶え間なく移り変わってとどまることがない
流転無窮(るてんむぐう):さまざまな状態に移り変わり続けて、とどまることがないこと
生生流転(せいせいるてん・しょうじょうるてん):すべてのものは絶えず生まれて死に、また生まれるを繰り返して常に変化し続けること
二転三転(にてんさんてん):状況や情勢がコロコロと何度も覆ること
難しい言葉が多いですね。とっさに四字熟語が出てこなかったら「目まぐるしい変化」や「多種多様な変化」などわかりやすい表現に言い換えるのもひとつの手ですよ。
千変万化の対義語
千変万化の対義語として使える四字熟語も、あわせて覚えておきましょう。
万古不易(ばんこふえき):千古不易と同じ意味
永遠不変(えいえんふへん):いつまでも変わらないこと
永久不変(えいきゅうふへん):いつまでも変わらないこと
恒久不変(こうきゅうふへん):いつまでも変わらないこと
一定不変(いっていふへん):ひとつに決まっていて、どんなことがあっても変わらないこと
不易と不変は同じ意味で、変わらないことを表します。
千古と万古は「はるか昔」というニュアンス。永遠・永久・恒久は「果てしなく続く未来」という意味合い。一定は「決まった状態」という意味。
それぞれの単語の意味を理解してから四字熟語を見直すと暗記しやすくなりますよ。
千変万化の英語表現
千変万化を英訳するときには「変化」という意味の「change」を含めた次の語句が使えます。
Innumerable changes:千変万化
ever-changing:千変万化の
Innumerableは「数えきれない、無数の」という意味の単語です。「Innumerable changes」は、 直訳すると「数えきれない変化」。そこから変化して「千変万化」になります。
ちなみに、千変万化の反対の意味を英語で表現したいときには「unchangeable(不変の)」を使えばOKです 。
よくても悪くても使える千変万化
千変万化は、中国の故事に由来する四字熟語。使いこなせると知的な印象を相手に与えることができます。
四字熟語を用いるというと難しく感じるかもしれませんが、千変万化はいい意味合いでも悪いニュアンスでも使用できる使い勝手がいい言葉です。
楽な気持ちでビジネス会話に差し込んでみましょう!