吶喊とはどんな意味?「吶喊する」の使い方を例文で紹介、同じ読み方の突貫・突喊との違いも

吶喊は時代劇や小説の言葉?

先輩

吶喊は「とっかん」と読むのよ。
「とっかん」ですか?突貫なら知ってますけど、吶喊の漢字はみたこともないですよ。

新人

先輩

吶喊は日常生活ではまず使わない言葉だからね。時代劇や時代小説を好む人でないと知らないかもしれないわ。

吶喊は兵語(へいご)のひとつです。兵語というのは軍事の専門用語のこと。戦闘とは縁遠い現代の日本では、日常的に使うような言葉ではなくなっています。

プライベートでは、吶喊を使用するシチュエーションはほぼないでしょう。

しかし、ビジネスは戦にたとえられる場合もありますよね。吶喊を用いる人もいるかもしれません。

多くの人が積極的に使うようなワードではないですが、耳にしたときに慌てないよう、吶喊の意味や使用法を身につけておきましょう。

吶喊とは「鬨の声(ときのこえ)を上げること」

吶喊は、戦場シーンのある時代劇などでよく登場します。皆さんは、敵の軍隊に立ち向かう軍勢が「ワァー!!」とか「ウォー!!」とか大声を上げながら突進している場面をみた経験はありませんか?

吶喊はこの大声のことです。

漢字からみる吶喊のニュアンス

吶喊の「吶」の意味は「どもる」「鬨の声を上げる」。「喊」の字は「さけぶ」「鬨の声を上げる」という意味です。

「吶」と「喊」を合わせた吶喊は、感情が高まりすぎて明確な言葉が出せなくなり、抑圧された気持ちが言葉にならない叫びとなって爆発するというニュアンスになります。

MEMO
鬨は戦場での叫び声という意味の漢字です。鬨の声というのは、軍勢が士気を上げるために一斉に叫ぶ大声こと。鬨の声は、雄叫びや喊声、鯨波などともいいます。

吶喊の意味

吶喊といった場合、次のような意味になります。

吶喊
鬨の声を上げること
・鬨の声を上げて、敵陣へ攻め込むこと

吶喊は、もともとは士気を奮い立たせるために叫ぶ大声を意味する兵語でした。

そこからニュアンスが広がり、大声を上げて敵陣に突進することも吶喊というようになります

吶喊の使い方・例文

吶喊は「鬨の声を上げること」や「雄叫びを上げて敵陣に突撃する」という意味の言葉です。しかし、ビジネスでは語句そのものの意味ではなく、戦いに臨む意気込みを表すたとえとして吶喊を用います。

吶喊の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文1

上司

うちのお得意先に、ライバル企業が売り込みをかけているって情報を得たよ。
大変じゃないですか!ぼんやりしてたらライバル企業に顧客を奪われちゃいますよ。とりあえず、吶喊します!

新人

上司

あ~ぁ。新人君、戦略を練らずに吶喊しちゃったよ。
例文2

新人

門前払いを食らってしまいました。
あたり前でしょう。吶喊するなら、負けないための手を準備してからにしなさい!

先輩

読み方は同じだけど違う言葉?吶喊の類語とは

吶喊には、同じ「とっかん」という読み方をする別の漢字言葉があります。これらは、意味も吶喊に似ていますよ。

吶喊の類語をみてみましょう。

突貫

突貫は、吶喊と同じ「鬨の声を上げて、敵陣へ攻め込むこと」という意味をもっています。このニュアンスで吶喊を使っている場合は、突貫と言い換えられるので覚えておくと便利です。

しかし、突貫には「つらぬきとおすこと」と「短期間で一気にしあげること」という吶喊にはなかった意味もあります。一気に仕上げるというニュアンスの突貫は、急いで工事をすることを表す「突貫工事」に使われていますね。

吶喊と突貫は、いつでも置き換えできるわけではないので注意しましょう。

突喊

突喊は「指揮官の出した突撃号令に従って、部隊が一斉に大声をあげて叫ぶこと」という意味。

吶喊と同じようなニュアンスですが、突喊は指揮官の突撃号令があった場合にのみ使えるワードです。

先輩

戦場での喊声は「吶喊」や「突貫」で表現できるわ。
突撃している様子を強く印象づけたいなら「吶喊」より「突貫」がおすすめだ。自然発生的な雄叫びではなく、指揮官の号令に応えた鯨波だといいたいときには「突喊」が最適だよ。

上司

吶喊の英語表現

「鬨の声を上げること」という意味の吶喊を英語で表現するときには、次の語句が使えます。

scream:大声で叫ぶ
roar:ほえる、うなる
battle cry:鬨の声
shout out:大声で叫ぶ

「鬨の声を上げて、敵陣へ攻め込むこと」といいたいときには「move forward while shouting out」を使用するとニュアンスが伝わります。「叫びながら前進する」という意味です。

吶喊するのは標的を落とせる策を立ててから!

吶喊は「鬨の声を上げること」や「猛々しい雄叫びとともに敵陣へ攻め込むこと」という意味の兵語です。

ビジネスでは、戦いに臨み敵陣に攻め込む意気込みをたとえる言葉として吶喊を使うのが一般的

本物の戦では負けるとわかっていても戦わなければならない場合はありますが、ビジネスでは負ける勝負は避けなければなりません。

勝てる策を十分に準備した上で吶喊するようにしましょう。