「怠惰」とは「怠けている様子」という意味
週末だからといって怠惰に過ごさないように
休み中であればいくら「怠惰」に過ごそうが自由ですが、勤務中や授業中は「怠惰」と言われないようにしたいもの。
「怠惰(たいだ)」とは「怠けている様子」という意味。ダラダラと時間を無駄に過ごすような様子、態度を指しています。
「怠惰」と「怠慢」の違い
「怠惰」と似た表現に「怠慢(たいまん)」があります。この2つは似ているようで微妙に違うニュアンスの言葉。
・怠惰⇒単にだらけている様子 ・怠慢⇒やるべきことをやらない
「怠惰」は生活や態度などが単にだらしがないことを指します。
一方で、「怠慢」は仕事や義務などやるべきことがあるのにそれをやらない、おろそかにすること。
やるべき仕事をやらない「職務怠慢」、スポーツで手を抜く「怠慢プレー」など、具体的な対象がある際に「怠慢」は使用されます。
「七つの大罪」での「怠惰」
「怠惰」と聞くとキリスト教の「七つの大罪」を思い浮かべる人もいるかもしれません。キリスト教に詳しくなくても、同名の漫画やアニメで親しんでいる人も多いはず。
「七つの大罪」とは、キリスト教において人を罪に陥れる七つの欲望や感情を指します。「怠惰」はその一つで、他は「傲慢」「強欲」「嫉妬」「憤怒」「色欲」「暴食」です。
単なる「怠ける」ではない
「七つの大罪」の「怠惰」は単なる「怠ける」とは違います。ここでいう「怠惰」とは、修行者が自分の修行に自信が持てなくなり、思い悩んで何も手がつかなくなること。
仕事や修行が面倒でダラダラするという意味ではありません。とはいえ、端から見たら変わりがない気がします。
「怠惰」の使い方・例文
具体的な「怠惰」の使い方を例文で確認していきます。
・学生時代は怠惰に過ごしていたから社会人なりたての頃は苦労したよ ・怠惰な生活してたら年取ってから大変だよ ・怠惰に寝転ぶ猫を見てうらやましいと思う ・度を過ぎた怠惰は病気の可能性があります ・怠惰を求めて勤勉に行き着く
「怠惰を求めて勤勉に行き着く」は、漫画『哲也-雀聖と呼ばれた男』に登場するセリフ。
働かずにギャンブルで生きていこうと本気で考えたら、ギャンブルの勉強や経験を必死で積まないといけないことを皮肉った言葉です。
他のドラマや映画でも使われることがあるフレーズ。座右の銘にしている人もいるようです。
「怠惰」の英語表現
「怠惰」は英語ではどのように表現できるのでしょうか。
I spent my time lazily ⇒怠惰に過ごした
「怠惰」は英語では「laziness」。動詞「lazy」や副詞「lazily」で文章を組み立てましょう。
ちなみに、「七つの大罪(seven deadly sins)」の「怠惰」は「sloth」。「sloth」は古い表現とされ日常的にはあまり使いません。ちなみに動物の「ナマケモノ」も英語にすると「sloth」。
時には「怠惰」も
四六時中、怠惰ではさすがにいけませんが、休みの日くらい怠惰に過ごしても誰も文句は言わないはず。リラックスできて次の日の仕事も頑張れるってもんですよね。怠惰な時間の中で何かひらめくこともあるかもしれません。