歩合とは『成果や売上に応じて給料が決まる給与形態』のこと
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歩合とは、成績や売上次第で給料がアップする給与形態のことを指しています。頑張った分だけ給料がアップするので、あえて歩合を取り入れている会社を選ぶ人もいます。努力が反映される分、頑張らないと平均的な給与より低くなる可能性もあるので注意が必要です。
ここでは、歩合の給与形態をわかりやすく解説していくので、しっかりと理解しましょう。
歩合がつく用語
『歩合』とはもともと割合を小数で表したもので、給与形態では「歩合給」や「歩合制」と呼ばれています。売上の一定の割合を給与にプラスされるのが「歩合給」や「歩合制」です。
歩合での給与の仕組みについて、具体例をあげて説明しましょう。
たとえば、売上の10%が歩合として支払われる給与形態だとします。1ヶ月に100万円を売上げると100万円の10%である10万円が、1,000万円を売上げたとすると100万円がプラスされるのです。固定給の場合は、1ヶ月の売上が100万円でも1,000万円でも給与額に違いはありません。
歩合には、次の2種類の給与形態があります。
「固定給+歩合」とは
「固定給+歩合」とは、毎月決められた給与が固定給として支払われ、売上に応じた分がプラスされる給与形態のことです。もし売上がゼロでも、固定給は支払われるので安心できます。
「完全歩合」とは
「完全歩合」とは固定給がなく、すべての給与が自分の売上や成績によって決まる給与形態ことです。そのため、もし売上がゼロであれば給与もゼロになってしまうこともあります。「フルコミッション」とも呼ばれています。
歩合で働くメリットとデメリット
歩合で働くメリットは、給与に上限がないことです。長時間働かなくても、実力次第で給与を上げることができます。
一方デメリットは、売上で給与額が決まるため安定しないことです。とくに完全歩合であれば、給与がゼロということもあり得えます。
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歩合の英語は『commission system』
歩合は英語で『commission system』と表記し、日本語で使われる意味とほぼ同じです。
■歩合制
■手数料制度
など
たとえば、次の文章を見ても日本語と同じ意味で使われていることがわかります。
My husband’s salary is commission system.
夫のお給料は歩合制です。
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歩合とインセンティブの違い
歩合によく似た仕組みにインセンティブがあります。インセンティブとは、社員のやる気を引き出すために目標を達成するとプラスされる給与形態のことです。現金だけではなく、商品券やプリペイドカードなどさまざまな方法で支払われます。
インセンティブは「目標を達成すると与えられるご褒美」ですが、歩合は「売上や成績によって支払われる給与」であるという点が両者の違いです。歩合は、給与額に直に反映されるので責任が重くなります。
歩合の使い方・例文
それでは、歩合の使い方を見てみましょう。
例文1
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先輩
例文2
上司
[おまけ]歩合が取り入れられている業種とは
歩合が取り入れられている職業としては、保険営業、不動産営業、タクシードライバー、美容師やエステサロンがあげられます。
これらの業種は、同じ時間だけ働いても人によって売上が大きく異なります。公平に評価するために歩合が取り入れられているのです。
先輩
日本では、完全歩合は雇用契約を結んだ人に対して適用してはならないと法的に定められています。採用されるのは、業務委託契約を結んだフリーランスのみです。求人情報に完全歩合と記載されていたら、正社員やパートでの募集ではないということを覚えておきましょう。
また、個人では完結しない企画職や事務職に歩合が取り入れられていることはほとんどありません。
歩合で働けば実力次第で給料がアップする
歩合で働けば、年齢や勤務時間にかかわらず、実力によって平均的な給与より大きく稼ぐことが可能です。歩合のメリット・デメリットをよく理解して、歩合の仕事を選ぶのもひとつの方法でしょう。