有名人にも多い「二足のわらじ」とはどんな状況?意味や使い方、類語も解説

「二足のわらじ」はあまりいい意味の言葉ではない

新人

二足のわらじは、掛け持ちするっていう意味ですよね。この言葉は僕も知っていますよ!
そういう意味で使っている人もいるけど、本来はちょっと違う意味のことわざなんだよ。

上司

新人

そうなんですか?くわしい解説お願いします!

最近では、ひとりの人が複数の仕事を掛け持ちするのは、別に珍しい事例ではなくなっています。

掛け持ちという意味で「二足のわらじ」を使っている人も増えていますよね。

しかし、本来の「二足のわらじ」は、あまりいい意味の言葉ではありません。「二足のわらじ」について学び、社会人としてレベルアップしましょう!

「二足のわらじ」の意味は「両立できない職業の掛け持ち」

「二足のわらじ」は、江戸時代に生まれたことわざ。「二足のわらじを履く」というのが本来の言い方で、それを略したものが「二足のわらじ」です。

江戸時代には、ばくち打ち(現代のやくざみたいな人)が、そのばくち打ちを取り締まる捕吏(現代の警察官)を兼ねる場合がありました。やくざと警察官を掛け持ちするのは、かなりの無理がありますよね。

わらじというのは、現代でいうところの靴。靴を二足重ね履きするのが無理なのと同じくらい、無理な掛け持ちをしているというのが「二足のわらじ」の本来の意味です。

「二足のわらじ」にはマイナスのニュアンスがある

やくざが警察官を掛け持ちするのは、非常に難しいし、本来あってはならないことですよね。

「二足のわらじ」には「そんな掛け持ちやったらダメでしょう!」というニュアンスや「そんなに無理してどっちつかずになるんじゃないの?」という疑いの気持ちも込められています。

「二足のわらじ」の使い方・例文

「二足のわらじ」は、両立に無理のある掛け持ちという意味でしたね。あまりいいニュアンスではないので、会議や打ち合わせなど、真剣な会話の中に差し込む言葉には向きません。

ビジネスシーンで「二足のわらじ」を使うとしたら、休憩中や仕事の合間の雑談がおすすめ。

「二足のわらじ」の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文1

元上司

念願の自分のお店をオープンしたのはいいけれど、お客さんそんなに入ってないみたいだね。大丈夫?
昼間はレストラン、夜は道路工事現場の交通誘導の二足のわらじで生き残りをはかる挑戦中です!

元部下

元上司

そんな無理して体は持つのかい?二足のわらじはやめたほうがいいよ。
例文2

新人

小説家とサラリーマンの二足のわらじを履く生活を続けられることになりました。
社長が二足のわらじを理解してくれたんだって?熱意が通じてよかったね。

上司

「二足のわらじ」の類語

「二足のわらじ」は、無理のある掛け持ちという意味です。そのため「二足のわらじ」といった場合、相手がよくない印象を抱いてしまう恐れがあります

気心の知れた間柄なら大丈夫かもしれませんが、あまり親しくない相手に「二足のわらじ」を使うのは少し心配ですね。言い換えできるように「二足のわらじ」の類語も覚えておきましょう。

「二足のわらじ」の類語
兼業:本業のほかに別の仕事をすること
兼務:本務のほかに別の職務を兼ねること
二刀流:異なる2種類のものを同時にうまく使いこなすこと
二役:ひとりで2つの役を兼ねること

これらの言葉には「掛け持ち」という意味はありますが「無理のある」というニュアンスはありません

「二足のわらじ」の英語表現

英語にも日本語の「二足のわらじ」のような言い回しがあります。

double-jobbing:仕事の掛け持ち

wear two hats:ひとりで2つの役目を兼ねる
many irons in the fire:二足のわらじ
be engaged in two trades at the same time:二足のわらじをはく
have one’s fingers in two pies:二足のわらじをはく

2つでは足りずに「あれこれたくさんのことに首を突っ込む」といいたいときには「have one’s finger in (too) many pies」という表現が使えます。

「二足のわらじ」は相手と状況を選んで使おう

お笑い芸人が社長業を掛け持ちしていたり、歌手が歯科医を掛け持ちしていたり。

「二足のわらじ」で立派に活躍している有名人も少なくないためか、抵抗なく会話に「二足のわらじ」を用いる人も増えています。

しかし「二足のわらじ」は、本来あまりいいニュアンスのことわざではありません。「二足のわらじ」を使用するのは、使って大丈夫なシチュエーションかよく見極めてからにしましょう!