「節目」とは「人生の重要な区切り」
人生の節目を祝う
20歳、大学卒業、入社、転職、結婚、還暦など人生にはこのような大きな区切りがありますよね。前後で人生がガラッと変わるような、新しく生まれ変わったような。
心機一転さらに頑張っていこうと「成人式」や「還暦祝い」等で「節目」をお祝いします。
「節目(ふしめ)」の意味は「物事の区切り」。本来の意味は木や竹の節のある場所ですが、人生を例えて使われることが多いです。
植物の「節目」は、成長した証であり、さらなる成長に必要なもの。「人生の節目」も同様です。
「節目」の読み方
「節目」の読み方は「ふしめ」。ですが、かつて将棋の藤井壮太棋士は「せつもく」と言い表しました。藤井棋士は読み間違えたのでしょうか。新聞を毎日読み、語彙力には定評がある藤井棋士。単なる読み間違えではなさそうです。
藤井棋士が「節目」を「せつもく」と表したのは2017年。当時の最年少棋士として注目と期待を一身に集めていた中での通算50勝目。このときのインタビューで「節目(せつもく)の数字となりました」と語っています。
「節目」を「せつもく」と読む場合、植物の小分けにした細目のことで、「ふしめ」よりも小さい区切りです。
つまり、「50勝は大きな区切りではなく単なる通過点に過ぎない」という意気込みを込めてこのように言い表したのではないでしょうか。
実際に藤井棋士は、2020年現在まで多くの最年少記録や最速記録、最高勝率記録を打ち立てて、当時の50勝が本当に通過点に過ぎなかったことを証明しています。
「節目」の使い方・例文
具体的な「節目」の使い方を例文を通して確認していきましょう。
・20歳の節目の年にふさわしいお祝いをしてあげたい ・節目の米寿おめでとうございます! ・結婚の節目を機に家を買うつもりです ・節目節目にはみんなでお祝いをしている ・無事創立10年の節目を迎えられたことを祝して乾杯! ・震災から25年の節目に追悼集会を開く
「節目」となるのは5年や10年、20年など区切りのいい数字。その数字に何か意味がない限りは「4年の節目」「84回の節目」といった使い方はしません。「さぶろうの名前にちなんで36回記念」はあるかもしれません。
長寿のお祝いも「節目」で行われます。88歳は米寿、99歳は白寿。一見何の数字かわかりませんが、米寿は「米」の字が「八十八」に見えること、白寿は「白」に「一」を足すと「百」になることにちなんでいます。
「節目の年」「節目を機に」といった言い回しも覚えておきましょう。
「節目節目」と重ねた場合、「節目ごとに毎回」という意味で使います。
「節目」で表すのは人生だけではありません。会社の創業○年記念も節目と表されます。
震災や病気、人の死なども「節目」。良くも悪くも区切りになるような年・出来事を「節目」で表しています。
「節目」の類語
「節目」の類語表現にはどのようなものがあるのでしょうか。
・岐路(きろ) ・転換点(てんかんてん) ・運命の分かれ道
これらは物事がその時点を境に変化するタイミングや出来事を指す際に使う表現です。
・人生の岐路に立つ ・大きな転換点が人生に訪れた ・今思えばあれが運命の分かれ道だったのだ
「節目」の英語表現
「節目」は英語でどのように表現できるのでしょうか。
He is at a turning point in life ⇒彼は人生の節目を迎えている
「turning point(ターニングポイント)」で「節目」を表現しています。また「milestone」を使うと「人生や時代の重大な出来事」を表すことが可能。重大さに応じて使い分けましょう。
「節目」を大切に
入社から1年目の節目、営業で断られた回数100回の節目など生活していれば誰にでもある節目。節目節目で目標やゴールを見直して心機一転していきましょう。