センシティブとは『微妙で慎重を要する』こと
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センシティブは、上の先輩と新人くんの会話のように、ビジネスシーンでは『微妙で慎重を要する』の意味で使われることが多いです。しかし、ほかにも意味があり、会話内容や状況に応じた解釈が必要な言葉です。
ここではさまざまなニュアンスのセンシティブを紹介するとともに、類語や正しい使い方についてもわかりやすく解説します。
センシティブの意味をチェック
センシティブは、冒頭の会話のように状況や様子に使う場合もあれば、「彼はセンシティブだから…」と人に対して使う場合もあります。
しかし、人について表現する際は、『微妙で慎重を要する』以外の意味になる場合もあります。まずはいくつかのニュアンスをもつ『センシティブ』の意味について明確にしていきましょう。
センシティブの英語は『sensitive』
センシティブは英語で『sensitive』と表記し、いくつもの意味をもつ単語として使われています。
■敏感な
■傷つきやすい
■神経質な
■繊細な
■微妙な
■親切な
■慎重に扱うべき
■機密の
■不安定な など
熟語にはこのようなものがあります。
■sensitive ability(感知力)
■sensitive skin(敏感肌)
■sensitive about~(~に神経をとがらせている)
■sensitive character(神経質な性格)
■sensitive document(機密文書)
■sensitive market(不安定な市況)
■sensitive time(微妙な時期) など
センシティブの意味をわかりやすく
カタカナ用語でのセンシティブには、『微妙で慎重を要する』のほか、『繊細な』『敏感』『感じやすい』『機密な』などの意味もあります。
また、センシティブという言葉は批判的な状況でも、何かを褒める状況でも登場します。
日本語でも、「あの人は敏感だ」といったときに、流行などに敏感という良い意味だけでなく、過剰に気にするといった悪い意味で使うこともあります。それと同じで、ネガティブなのか、ポジティブなのか、前後の文脈でニュアンスの判断が変わってきます。
Twitterにおけるセンシティブの意味
手軽に不特定多数に発信できるSNSのうち、Twitterは多くの人が利用していることでしょう。
あなたもこれまでTwitterを利用してきた中で「センシティブな内容が含まれている可能性のあるメディアです」といった内容の表示を目にした経験はありませんか?
Twitterにおけるセンシティブな内容とされているカテゴリーは次のとおりです[efn_note]参考:ヘルプセンター|Twitter[/efn_note]。
■現実的な暴力描写
■成人向けコンテンツ
■強姦及び性的暴行に関するコンテンツ
■グロテスクなコンテンツ
■ヘイト表現*を伴う画像
(ヘイト表現*:人種、出身地など、自分自信で変えることが困難な事柄に基づき、個人や集団を侮辱・攻撃する発言や言動)
Twitterを登録した際、通常はセンシティブな内容に対しての表示が『オフ』になっています。しかし、どんな内容でも表示させたいと思った場合は、『センシティブ解除』をすることが可能です。
Twitterにログイン→自身のアイコンをクリック→設定とプライバシー→プライバシーとセキュリティ
使っているアプリによって表示内容に違いがあるかもしれませんが、『セキュリティ』に関する項目の中に、センシティブな内容の設定ができるところがあります。
センシティブな画像とは
Twitterが定義するセンシティブな画像とは、具体的にはどんなものがあるのでしょうか。公式サイトに掲載されている中からわかりやすいものをピックアップして紹介します。
・暴力的な犯罪や事故
・身体的な争い
・身体的な児童虐待
・体液(血液、排泄物など)
・深刻な身体的危害(目に見える外傷も含む)
・重症を負った、または切断された動物
・露出した内臓や骨
・性行為に見える画像 など
この例をみてもわかるように、Twitterが定義する「センシティブ」は、ネガティブな意味で使われています。繊細なすばらしい画像ということではなく、人が敏感に反応してしまう慎重に扱わなければならない画像、というニュアンスになります。
センシティブの使い方
センシティブは、多くの意味をもち、さまざまな場面での活用が可能なため、「どんな使い方をすれば正しいのか…」と迷う人も多いのではないでしょうか。ここでは、どんなシーンでどんな使い方をするのかをわかりやすく解説します。
センシティブな人
センシティブを人に対して使う場合、次のニュアンスがあります。
・傷つきやすい
・神経質である
・過敏である
・感性が鋭い
『感性が鋭い』の意味で使う場合は褒め言葉ですが、『神経質』の意味では褒めていないこともあります。
「センシティブな人(=傷つきやすい人)だから言葉には気をつけてね。」
「センシティブな人(=感性が鋭い人)だけあって、素晴らしい作品を作るね」
同じ言葉でもニュアンスが異なるので、どんな意味で使いたいのか自分自身で明確にして言葉を発するようにしましょう。
センシティブな内容
文書や会話の内容など、なんらかの事柄に関して使うセンシティブは、取り扱いに注意したい場合に使います。慎重に扱うべき内容ということで、ビジネスシーンにおいてはこの使い方がもっとも多いといえます。
センシティブ情報
個人情報や国家的な機密事項など、極めて慎重な取り扱いが必要な情報を指します。ビジネスシーンでよく使う『センシティブな内容』にも近いですが、『センシティブ情報』のほうが『機密である』といったニュアンスが高いです。
センシティブの類語
センシティブにはさまざまな意味やニュアンスがありますが、ほかにもこんな言い換え表現ができます。
・鋭い
・微妙
・多感
・繊細
また、同じような意味をもつカタカナ用語に『ナイーブ』や『デリケート』があります。これらの言葉との違いもチェックしておきましょう。
『純真』『素朴』『繊細』という意味。純粋な性格の人など、うぶなさまを表す場合に使います。センシティブにある『鋭い感性』というニュアンスはありません。また、センシティブのような『微妙』といったニュアンスではなく、『純粋であるがうえに壊れやすい』のイメージが強いです。
『繊細なさま』『微妙なさま』を指す言葉。細心の注意を払うべきときに使います。デリケートは、ネガティブな場面でしか使いません。
センシティブな情報を入手したときは取り扱いに注意しよう
業務上、センシティブな情報を目にすることはあります。外部に流出した場合、企業として大きな問題になるケースもあるため、取り扱いには十分に注意しましょう。
また、人に対して『センシティブ』を使うときには、ネガティブに受け取られる可能性もあるので、使用には注意しましょう。
また、言葉の意味やニュアンスもしっかり理解し、状況に応じて『ナイーブ』や『デリケート』などの類語とも上手に使い分けてください。