「至言」は「それな」
「至言(しげん)」は日常生活ではあまり使いませんよね。「至言」は「その通り」という意味。物事を的確に言い表している言葉に対して使用します。
日常会話で登場することはほとんどなく、文章や挨拶などで使うことが多い言い回し。若者を中心に使われている「それな」を究極に硬くした表現ともいえます。
読みは「しげん」。「しごん」と読み間違えることが多いので注意しましょう。
「至言」の語源
「至言」の語源は漢文の中のフレーズ、「至言去言」といわれています。「真理は言葉では言い表せない」という意味。
現在使われている「至言」とは違った意味ですよね。長い時間をかけて意味合いが変化していったと考えられます。
四字熟語っぽいですが「至言去言」は日本では定着していないようです。
「至言」の使い方・例文
「至言」はどのような際に使用されるのでしょうか。例文で確認していきましょう。
・「失敗は成功のもと」は至言といえる ・去年退職した先輩の至言にこういうものがあります ・それは至言ですね
このように、その通りと思えるフレーズに対して使用。誰かの発言に対しての「至言ですね」は日常会話でも比較的使いやすいのではないでしょうか。
「至言」の類語表現
「至言」は言い換えるとしたらどのような表現ができるか見ていきましょう。
・名言(めいげん) ・金言(きんげん)など
「名言」も「金言」も「至言」と言い換えても違和感がありません。
「名言」は「その通り」と感じさせる優れた言葉という意味があります。「至言」を聞いたことがない人も「名言」は知っているのではないでしょうか。
「金言」は昔の人の残した優れた言葉という意味。歴史上の人物や故人だけではなく、「おばあちゃんの金言」と生きている人に対しても使用することができます。
・日本の経済を牽引する社長の名言は新入社員たちを鼓舞する ・野球界のレジェンドでもある監督の金言を引き合いに出して伝えた
「至言」の英語表現
「至言」を英語でいいたい場合はどのように表現できるでしょうか。「引用文」という意味の「quote」を使って表現してみましょう。
・Steve Jobs has many famous quote ⇒スティーブ・ジョブズはたくさんの有名な引用文(至言)を残している
「名言」や「金言」と訳すこともできます。
「至言」はスマートな表現
「至言」は日常会話ではあまり使わないかもしれませんが、知っておいて損はないでしょう。挨拶等で人の言葉を引用する際に「至言」を使うとスマートに見られるはず。
また、友人同士の何気ない会話で「それな!」といいたいところをグッとこらえて、「至言ですね!」と言い換えると一気に知的な会話になるかも。