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「施行」の意味、あえて読みを変える理由とは?使い方や類語、英語表現も解説!

「施行」とは「実行すること」

関連する法律が施行されると、いろいろ変更しないといけないことが出てくるの。その前に施工を完成させなくっちゃ!

施行?施工?似たような言葉が多くて混乱してきた…

「施行(しこう)」は法律関係の話題で多く使われていますが、他の分野にも登場する言葉です。「施行」の意味は「実施すること」

「施行」には「しこう」以外にも読み方があります。これだけであればさほど難しくはないのですが、あえて読み方を変える理由があったり、似たような字面の言葉があったりといろいろ複雑…。

「施行」に関するあれこれをまとめて押さえておきましょう。

「施行」の使い方

まずは「施行」の複数ある読み方とその意味を見ていきましょう。

・しこう

・せこう

・しぎょう

・せぎょう

読み方が4つもあるなんて…頭がくらくらしてきた

「施行」は「しこう」と読むのが一般的ではあるものの、他の読みも大いに使われている言葉です。それぞれ解説していきます。

「施行(しこう)」の使い方・例文

施行(しこう)はもっとも広く使われている読み方。法令を実行する際などに使用されています。

「施行(しこう)」を使った例文

・条例の施行(しこう)に伴い、内容を周知するイベントが催される

・規則の一部を改正する省令の施行(しこう)の知らせ

・今は結婚式の施行(しこう)の多い時期だ

・2度目の手術が施行(しこう)される

このように法令が実施されることを「施行(しこう)」といいます。他にも、結婚式や手術が行われることに対しても「施行(しこう)」が使われます。

「施行(せこう)」の使い方

「施行(せこう)」は「しこう」と読む場合と意味は同じです。では、なぜ読み方が違うのかと言うと、他の言葉と区別を付けるため。

「施行(せこう)」は、法律関係者が「執行(しっこう)」と区別をつけるために使います。

「執行」も執り行うという意味で「施行」と近い意味の言葉。法律用語では刑や処分を行うことを「執行」といいます。

「施行(しぎょう)」の使い方

「施行(しぎょう)」も「しこう」と読む場合と意味は同じ。役所関係の人が「施工」「執行」と区別を付けるために使うことがあります。

「施工(せこう・しこう)」は「工事を行う」という意味です。

「施行(せぎょう)」の使い方

「施行(せぎょう)」は「しこう」と読む場合とは全く関係ない意味を持ちます。「施行(せぎょう)」は仏教用語で「施し(ほどこし)」を行うこと。

読み方まとめ

「施行」の4つの読み方を紹介してきました。分類すれば難しいことはありません。

「しこう」「せこう」「しぎょう」の意味は同じです。誤認を防ぐためにあえて読みを変えています。特に区別する必要のない場合は「しこう」を使いましょう。

「施行」の類語

「施行」と似た表現にはどのようなものがあるでしょうか。

「施行」の類語(言い換え表現)

・実施(じっし)

・公布(こうふ)

・施工(せこう・しこう) など

「実施」は「施行」と同じく「実行すること」を意味します。法律関係以外でも見かけることが多い表現です。

「公布」は法律用語で法律や政令を周知させること。日本の法令は原則、一定の期間「公布」された後に「施行」されます。

「施工」は「工事をする」という意味ですが、「施行」と混同しやすい言葉。「せこう」とも「しこう」とも読むことができますが、「施行」と区別するために「せこう」と読まれるのが一般的。

法律関係の話題の場合、用語が決まっていることが多いです。あえて「施行」を言い換える必要はないでしょう。

「施行」の英語表現

法律を「施行」すると表現したい場合、「enforce」が使えます。

「enforce」を使った英語例文

・The government has enforced the law.

⇒政府はその法令を施行した

業界で読み方が違う

「施行」は基本的には「しこう」と読み、区別したい場合に読みを変えます。業界で読み方が変わる面白い言葉。人によって読み方が違っても混乱しないようにしましょう。