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ヒアリングの意味とは?リスニングやインタビューとの違いって?言い換えやコツも解説

ヒアリングとは『情報収集』のこと

上司

CHEWY社が新商品の開発を始めるらしいから、技術部の担当者と一緒にヒアリングしてきてもらえるか?
ヒアリングって…何を聞けばいいんですか?

新人

上司

新商品の情報を集めてきてくれって言ってるんだ。キミだけじゃ不安だな。山田主任にも一緒に行ってもらおう。

ヒアリングは、ビジネスシーンでは、『相手の話を聞いて情報を集めること』を指して使われるカタカナ用語です。

また、ヒアリングと似た意味の言葉もあり、きちんと理解して使わなければ相手に意図が伝わらない場合もあります。

今回は、言葉の意味だけでなく、似た言葉との違いやヒアリングのコツなどもわかりやすくまとめました。これを機にきちんと覚えていってくださいね。

ヒアリングの意味をチェック

会話で使いこなすためには、まず意味を正しく理解しなければなりません。言い換え表現も含めてチェックしておきましょう。

日本語としてのヒアリング

本来、ヒアリングは人の話を聞いて情報を得る『公聴会』の意味で使われていました。公聴会とは、国や地方公共団体などで重大事項決定時に、関係者や学術関係者などに意見を聞く会を指します。

ビジネスシーンにおいても、相手の話から情報を得ることは重要ですよね?そういったところから、ヒアリングは『情報収集』の意味で一般的に使われるようになりました。

また、ヒアリングは『ヒヤリング』と表記される場合もあります。意味は同じとなります。

ヒアリングの言い換え表現

ヒアリングは、『ヒアリングする』といった使い方をよくします。しかし、冒頭の新人くんのように、「ヒアリングとはどういう意味ですか?」という質問を受けることもあるでしょう。そんなときは、次の言い換え表現ができるので、覚えておくと便利です。

ヒアリングの類語(言い換え表現)
・話を聞く
・意見を聞く
・聞き取りをする
・質問する
・取材する など

ヒアリングの英語

ヒアリングは英語では『hearing』と表記し、『hear』が由来となっています。そして、次の意味をもつ単語として使われています。

■聴力
■聴取
■傾聴
■聞いてもらうこと
■聴聞会 など

英語のhearは、しっかり耳を傾けて聞くというよりも、意識せず耳に入ってくる状態を表します。そのため、英語の中でのhearingも『自然と耳に入ってくる状態』の『聞く』の意味で使います。

ヒアリングと間違いやすいカタカナ用語

ヒアリングを簡単な日本語にすると『聞く』ですが、カタカナ用語の中には、ほかにも『聞く』を表現できる言葉があります。ここでは似た言葉で代表的な、『リスニング』『インタビュー』の2つについて解説します。

リスニング

日本語としてのリスニングは、『自分の意志をもって相手の会話を聞く』ことが中心となりますが、情報を得る行為は含まれません。

たとえば、英語の試験での『聞き取り』では、何を言っているか集中はしますが、その中に情報はありませんよね?そのため、聞き取りの試験は『リスニング試験』となるわけです。

ヒアリングとリスニングの違いは、『情報を得るための聞き取りか否か』だと考えれば簡単ですね。

インタビュー

インタビューとは、相手を対話をして情報を収集することです。情報収集という意味ではヒアリングと同じですが、得た情報をどうするかに違いがあります

インタビュー
情報そのものが重要で、インタビューの対象者が一人で語っているかのように、文章として公表するのが一般的。
ヒアリング
自社事業のために、他社の情報が欲しいなど、情報そのものを重要視するのではない。何らかの目的のために、相手から情報を得る手法。

仕事で役立つ!ヒアリングの使い方・例文

カタカナ用語をスムーズに使えるとカッコよく見えますが、間違った使い方をすれば、たちまちイメージを悪くしてしまいます。そうならないよう、ここで正しい使い方をチェックしておきましょう。

例文1
先月仕事で大きなミスをしてから眠れなくなったため、社内カウンセラーのヒアリングを受けることにした。
例文2
今回井上くんがC社へ訪問したけど、前回の倍以上の情報をもって帰ってきたぞ。キミももっとヒアリング能力を身に付けないといけないな。
例文3
井上くんがしっかりヒアリングしてきてくれたおかげで、他社とは違った提案ができたみたいだよ。

営業活動におけるヒアリングのコツとは?

顧客との面談でどれだけの情報を聴取できるかは、営業パーソンの腕の見せどころ。そこで、ここではヒアリングをするうえでのポイントについて、比較的実行しやすいと思われるものをピックアップしてお伝えします。

ポイントその①:いきなり本題に入るのはNG

お互いに信頼関係が築けていない段階では、深い話まではしてくれません。業界で話題になっていること、その日のトップニュースになっていることなどから入り、話しやすい雰囲気を作り出しましょう。

ポイントその②:他社の事例を使う

「先日B社にこの製品をテストしてもらったところ、こんな結果が出たようですよ」など、他社の事例を出し、自社との比較検討をしやすくするのもひとつの方法です。

しかし、「こんなことができればいいとは思いませんか?」「こんな機能が使えると便利だと思いませんか?」というような、家庭にやってくるセールスマンのような誘導トークはオススメできません。

不信感を与えやすいため、相手は心を閉ざしてしまいます

ポイントその③:質問の仕方を工夫する

投げかけた質問すべてに「はい」「いいえ」で答えられてしまっては、多くの情報を聞き出せません

「どんなスペックがあるといいと思いますか?」「不便に思っていることは?」など、言葉で答えなければいけない質問も用意しましょう。

ポイントその④:打ち合わせ後の数分を有効に

打ち合わせ終了後「今日はありがとうございました」と言ってから、片づけて退出するまで、数分の時間がありますよね?

打ち合わせ中は、相手も「この情報だけは喋らない」など、ある程度緊張の糸を張っているもの。しかし、打ち合わせが終わると糸は緩みがちです。質問の仕方によっては、思わぬ情報を聞きだせることもあります。

ヒアリングする側は、相手から離れるまで気を抜かないようにしましょう。

ヒアリングの意味を正しく理解し、会話に取り入れよう

『聞く』の意味をもつカタカナ用語はヒアリング以外にもあります。そのため、状況に応じて正しく使い分けることが大切です。『ヒアリング』をスマートに使いこなせるだけでなく、適格なヒアリングができれば一目置かれる存在になれます

今現在、ヒアリングに自信がない人でも、コツをつかめば能力は発揮できます。あきらめずに頑張ってくださいね。