ランニングコストとは『続けるのに必要な費用』のこと!
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「ランニングコストが高い」「ランニングコストを下げないと予算が…」という言葉は日常生活の中でも頻繁に耳にしますよね?ビジネスシーンにおいても、製品メーカー、不動産、建築、IT、車業界など、さまざまな分野で関連があります。
しかし、分野によってランニングコストにあたるモノに違いがあり、計算の仕方もいろいろです。
ここではランニングコストの基本的な意味とあわせて、英語表現や関連語についてもわかりやすくまとめているので、しっかり学んでいってくださいね。
ランニングコストの意味をチェック
これまでなんとなく『ランニングコスト』を使っていたかもしれませんが、今日からは明確な意味を説明できるようになりたいところ。日本語・英語それぞれのランニングコストについて解説していきます。
ランニングコストの日本語の意味
ランニングコストとは、企業であれば、一般的には設備や建物などの維持費や運営費、備品を使っていくのに必要な費用を指します。
また、費用の内訳として『固定費』『変動費』があります。それぞれの意味は次のとおりです。
厳密には、運営維持していくためには固定費・変動費ともに必要なので、両方がランニングコストになるでしょう。しかし、会計的には現場で直接必要となる変動費がランニングコストになるので知識として覚えておいてくださいね。
また、ランニングコストにはどんな費用が含まれるのかについては、分野によっても違いがあります。
①:IT関係のランニングコスト
IT分野のランニングコストで一番わかりやすいのはプリンターの維持費です。価格が高い純正インクから、価格の安い互換インクを使う。プリンター用紙に再生紙を使う。そのようにして、ランニングコストを下げる努力をしている企業も多いはずです。
また、コンピュータを起動させるのに必要な電気代、修繕費、外付けハードディスクやUSBメモリなどにかかる費用もランニングコストになります。
②:車関係のランニングコスト
車は、ランニングコストが多くかかる代表的な品物といっても過言ではないでしょう。走るときに必要なガソリンはもちろんのこと、車自体の維持費もかなりかかります。リースでなく購入した車であれば、保険料や車検代もランニングコストです。
そのほか、点検費用、オイル代、修繕費、ウォッシャー液の費用、洗車代なども必要に。購入を検討する場合はランニングコストのことも忘れないようにしてください。
③:住宅関係のランニングコスト
一戸建、マンションどちらの住宅にもランニングコストはかかります。浴室、トイレ、キッチンも、多くの場合10~20年での交換が目安といわれています。そして、交換となればリフォーム工事をしなければならず、数十万~数百万が必要です。
給湯設備がガスタイプであれば給湯器の交換、オール電化でも設備機器は耐用年数が限られているので交換が必要になります。
また、紫外線や雨風にさらされている外壁にも寿命があり、マンションでも20~30年に一度の大規模改修工事を行うところが多いです。
ランニングコストの英語は『running cost』
ランニングコストを英語で書くと『running cost』で、『RC』と略語が使われる場合も多いです。しかし、runningには『運用する』の意味はあっても、『走る』『動いている』の意味が強い。
そのため、『運用経費』『経営費』『営業費』などの意味をもつ英語である『operating cost』のほうが伝わりやすいです。
ランニングコストの言い換え表現
ランニングコストは『続けるのに必要な費用』ですが、ほかにもこんな言葉に言い換えることができます。状況に応じて使い分けてみてください。
・必要経費
・運営費用
・活用費
・運転経費 など
ランニングコストとイニシャルコストの違い
ランニングコストとともによく出てくるカタカナ用語に『イニシャルコスト』があります。これは、何かを始めようとするときにかかる費用で、『初期費用』とも呼ばれています。
たとえば、新しく工場を建てた際には、機械や設備を購入する必要があります。また、新しく事務所を構えた際にそろえるオフィス家具やパソコン設置費用なども、スタートアップにかかるイニシャルコストになります。
このイニシャルコストについては、次の記事でも詳しく解説しているのでぜひ読んでみてください。
イニシャルコストとは?ランニングコストとの違いも含めてわかりやすく解説!
ランニングコストとコストパフォーマンスの違い
コストパフォーマンスは、『コスパ』と略語で使われる場合も多いですよね。作業や物にかかる費用と、得られる効果を比較する意味で使われる言葉です。
たとえば、低価格で高い能力が得られれば『コストパフォーマンスがいい』となります。
つまり、コストパフォーマンスがいいものをたくさん利用すれば、ランニングコストを安くおさえることができるというわけです。
ランニングコストとライフサイクルコストの違い
ライフサイクルコストとは、製品や建造物をつくり始めるときから、使い終わるまでにかかる総費用を指します。
これまでに解説した言葉を使って説明すると、ライフサイクルコスト=イニシャルコスト+ランニングコストとなります。また、廃棄に費用が発生する場合には、それもライフサイクルコストに含まれます。
[ビジネス版]ランニングコストの使い方・例文
日常的に使われるランニングコストですが、ビジネスシーンではどんな会話で登場するのでしょうか。間違った使い方をしないよう、例文でチェックしておきましょう。
新しいモノ・コトを導入する際はランニングコストも計算!
職場や自宅で利用するモノやコトにはランニングコストがかかる場合も多いです。
新しく導入する際は、目先の価格だけでなく、利用にかかる費用もしっかり計算するようにしましょう。