ファクターは「要因」や「要素」のこと!
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ファクターは特別な分野だけで使われる言葉ではなく、いろんな場所で登場します。類語と意味を混同させている人も多いはず。今回はファクターの意味や使い方だけでなく、類語との違いもしっかり覚えていってください。
ファクターの意味をチェック
ファクターは、「聞いたことはあるけど意味はちょっと…」といった感じのカタカナ語ではないでしょうか。しかし、ビジネスシーンでは意外とよく登場する言葉なので、この機会にしっかりと意味を理解しておきましょう。
ファクターとは?
カタカナ語としてのファクターは、『要素』『要因』の意味合いで使われます。よく似た言葉に『原因』があるのですが、ファクターの意味合いとはちょっと異なるんです。それでは、『要素』『要因』『原因』はそれぞれどのような現象を指す言葉なのでしょうか。以下にまとめたので、比較しながら読んでみてください。
要因と原因は少し違いをとらえにくいですが、何かが起こったときに、「要因」=影響したこと、「原因」=元になること、と覚えておきましょう!
ファクターの英語
ファクターは英語で『factor』と書き、こんな意味をもった単語です。
■要素
■要因
■原因
■問屋
■因子 など
そして、熟語としてはこのように使います。
■a plus factor(プラス要因)
■key success factor(成功のカギ)
■a material factor(重要な要素) など
ファクターの例文
意味がわかっている言葉でも、会話の中にスムーズに登場させるのは難しいものです。そこで例文をいくつか紹介しますので、ぜひ使い方の参考にしてください。
ファクターの使い方を分野別に解説
前の項目ではファクターの使い方例を紹介しましたが、実は事業分野の違いでファクターの意味合いが少しずつ異なります。それではどんな違いがあるのかを実際に見てみましょう。
①:ビジネスにおける「ファクター」
ビジネスシーンでは、本来の『要素』『要因』との意味合いで使われます。また、『ファクター』単体でも会話や文章の中に登場しますが、『ヒューマンファクター』という使い方をすることも多いです。
日本語では『人的要因』となります。製造の現場では機械を人が動かします。運送業ではトラックを人が運転します。このような人側の要素のことをヒューマンファクターといいます。
たとえば、人的ミスのことを『ヒューマンエラー』といいますが、これは人的要因、つまりヒューマンファクターの負の結果を指します。
②:医療業界における「ファクター」
医療分野においては『リスクファクター』がよく使われます。日本語では『危険因子』と訳される言葉で、患者の疾患と関係している要素のことを指します。
たとえば、職場での受動喫煙、アスベストはガンの危険因子ですので、リスクファクターになるわけです。この場合は一般ビジネスの分野でも使われることもあるでしょう。
③:金融業界における「ファクター」
金融業界では経済成長、インフレ、流動性など、資産のリスクもしくはリターンに影響をおよぼす『要因』の意味合いでファクターが使われることが多いです。その中でもよく利用されるのが『ファクター投資』『ファクターアナリシス』でしょう。
④:化学におけるファクター
化学分析は、正しい数値で行わないと実験を行う人によってバラつきが生じ、結果に影響をおよぼします。しかし、作業する人によってどうしても誤差がでてしまいます。その誤差を修正するための値のことをファクターといいます。
ファクターの計算方法は標準の値を実際の値で割って算出されますが、標準の値は取り扱う物質によって異なります。
ファクターの類語
ファクターには似た言葉が存在しており、間違って使うと会話がかみあわないことがあります。ここでは代表的な類語を紹介しますので、あわせて覚えておきましょう。
エレメント
車を運転する人は、エレメントと聞くとエンジンオイルをろ過するためのフィルターであるオイルエレメントがあたまに浮かぶかもしれません。化学薬品を扱う分野では、車と同じように「ろ過フィルター」としての意味が多いですが、『成分』『要素』『元素』を指す言葉としても使われています。
コンポーネント
コンポーネントを簡単に説明すると『部品』や『構成要素』となります。電気製品を取り扱う際によく登場する言葉ですが、機械分野においては、その機械を構成する部品を指し、オーディオの分野では音に変換するスピーカーやアンプなどの装置を指します。
コンポーネントが指す『部品』はネジやボルトなど一つひとつを指すのではありません。たとえば、テレビでいうなら、基盤、モニターなど、ひとかたまりになった部品のことをいいます。
製品の種類によって厳密には指す物が異なりますが、おおまかにその製品の構成要素となっている物だといえます。
[番外編]洋服のブランド「ファクター」
洋服のブランドにファクターイコール(Factor=)があります。このブランドは、アメカジ、ヴィンテージ、ミリタリーmixといったカジュアルスタイルをベースにしており、型にはまらない自由なファッションを楽しみたい女性をターゲットにしています。
ブランド名の由来ははっきりとわかりませんでしたが、『Factor=をおしゃれのきっかけにしてもらいたい』との目的をもって事業を行っています。もしかしたら、『Factor=』をおしゃれの『要素』にしてほしいという希望をもってつけられたのかもしれませんね。
ビジネスシーンでもファクターを使ってみよう
仕事をしていると、至るところで『要素』となる物や出来事が存在しています。今後、機会があればあなたも会話でカッコよくファクターを使ってみてくださいね。