一流企業の基準や定義を知っていますか?一流企業と言われると、なんとなくイメージはあるものの、具体的にどんな企業を指すのか、言えない人も多いでしょう。一流企業とはどんな企業を指すのか、そしてそれ以外の企業と比較した就職や転職のメリットやデメリットを紹介します。
一流企業の定義
一流企業と聞いて想像するのは、大きなビルディングや高い給料、ステイタスなどありますが、厳密に「一流企業」とはどんな企業を指すのでしょうか?なんとなく思い描くだけでなく、条件や誰もが認める定義をチェックしておきましょう。
大企業・上場企業
一流企業の条件として誰もが思いつくのは、規模が大きい大企業です。売上高、社員数も多く、その業界のシェアもトップに近いことが多くなります。また、当然ながらイメージ通り、大きなビルディングの社屋を持っていることもあるでしょう。
上場企業の中にも一流企業は多くなります。ただし、一流=上場というわけではありません。上場させるには厳しい条件があり、それをクリアできるのは一流企業である証といえます。しかし、上場が会社経営を邪魔することもあるため、一流企業でもあえて上場していないケースもあります。
元財閥系・老舗
由緒正しく歴史に裏打ちされた信用という意味で、一流の名にふさわしいのは元財閥系や老舗企業です。財閥系というのは、昔の解体前の「財閥」という一族が経営していた企業のことで、三菱、三井、住友などがあります。たくさんのグループ企業を持ち、安定性の高さが魅力です。
また、老舗企業というのも一流といって良い風格、安定性、信頼性があります。日本だけでなく世界でも老舗企業への信頼やブランド力の高さは目を見張るものがあり、大きな魅力となっています。
人気企業
大学生就職企業人気ランキングなどで上位になっている企業も、一流企業と言えます。新卒で入社したいと思う人が多いのは、知名度もさながら、企業の情報収集などで社会人としての第一歩を踏み出すのにふさわしい魅力を感じる企業だったからです。また、近年の学生が意識している福利厚生や働きやすさなども高い水準を満たしていることが多くなります。
ただし、一流企業の定義はあいまい
このように、さまざまな観点から「一流企業」と呼ばれる条件を上げることはできますが、その定義は厳密に言えば明確に決まっているわけではありません。こうした条件を満たしていても一流とは言いにくいこともありますし、条件から外れていても一流企業と認められていることもあります。
また、特殊な業界でのみ通用する条件で認められている企業なども、その分野でのみ「一流」と呼べるかも知れません。
一流企業に就職するメリット
一流企業の定義には若干曖昧なところはありますが、一般的に言われている前述の定義を満たす企業は、やはり入社して勤める上でメリットが多く見られます。一流企業に勤めたいという人が多いのも、こうしたメリットがあるためです。
待遇と給料
一流企業に勤めるメリットとしてまず考えられるのは、給料が比較的高く、勤続していれば安定的に昇給する点です。昇進に応じた昇給や手当なども大きく、年齢や昇進ごとに一流企業とそうでない企業の幅が広がる傾向があります。
また、休日や福利厚生も恵まれている企業が多いと言えそうです。さらに、産業医が常駐していたり、社内のトラブルの相談部署があったりとヘルスケア、メンタルケアも手厚くなってい企業も増えています。
社会的な評価が高い
一流企業は広く名前を知られていて、社会的にも評価が高い傾向があります。入社できただけでもステイタスとなり、社会人生活のスタートを順風満帆に切れたと考える人が多いものです。社会的に認められ、信用も高いため、結婚やマイホームローン申し込みなどでも有利に働くことがあります。
ハイレベルな人脈が作れる
一流企業は、就職・転職するにもライバルが多く、入社するには厳しい競争を勝ち抜く必要があります。一流企業の社員たちはそんな厳しい競争に勝利した人の集まりであり、(個人差はあるものの)優秀な人材が集まっていると言えるでしょう。
そのため、社会人としての人脈作りにも有利です。一緒に働く同僚や先輩、上司など、優秀な人に囲まれており、ハイレベルな人脈を作りやすくなります。
一流企業に就職するデメリット
一流企業には、皆が憧れるだけのメリットもありますが、デメリットも潜んでいます。大手の安心感や印象の華やかさにばかり囚われるのではなく、大規模企業や老舗企業の問題点もしっかりチェックしておきましょう。
仕事が地味
一流企業は規模の大きな企業が多く、仕事は大人数のスタッフごと、部署ごとに分業していることが多くなります。そのため、仕事内容は一連の流れの一部分だけのルーティンワークが多く、組織の歯車になったように感じることもあります。
一流企業は華やかで社員はバリバリ働いている印象ですが、意外にも地味な仕事が多いものです。バリバリ働いて輝く自分を想像しているとギャップで挫折感を覚えるかも知れません。
人間関係がストレスになることも
一流企業では社員数も多く、1つの部署にはたくさんの社員が働いています。同僚も多く、先輩や上司、他部署のスタッフなどたくさんの人と関わりながら働くことになります。こうした中で複雑化する人間関係に疲れてしまう人もいるものです。
ライバル同士の争いやいじめなども起こる可能性があり、財閥系では派閥争いに巻き込まれることも。こうした関係から逃れるには異動の希望を出すのが一番ですが、部署は多いのに組織が巨大なためスピーディーな対応ができず、すぐに希望を受け入れられるとは限りません。
企画や提案が通りにくい
大きな規模の企業や老舗企業では、新しく何かを変えたり改善したりといった提案が通るまで時間がかかり、通りにくい傾向があります。規模が大きい企業では、いくつもの部署や上司、管理職の決済を通すことになり、稟議に時間がかかります。
また、老舗企業では新しいことを始めようとする若い力を認めない先輩社員や上司に阻まれたり、変わることを躊躇する幹部に否決されたりすることもあります。
転職で一流企業に入るには
一流企業に入るのは新卒でも難しく、転職ではそんな道などないような気もします。ところが、探し方を工夫すれば、中途採用の募集に応募して、転職でも一流企業に入社することも夢ではありません。中途採用のある一流企業を目指すには、求人企業から厚い信頼を得ている転職エージェントやスカウトを使うと良いでしょう。
一流企業に強い転職エージェント
リクルートエージェントは、老舗企業や大企業からの信頼も厚いリクルート系エージェントです。リクルート自体も大手であり、長年の実績から一流企業の信頼も得ています。エージェントサービスとしては、独自に企業から依頼されている非公開求人も多く、応募者を厳選したい一流企業の求人の紹介も期待できます。
一流企業に強いスカウトサービス
ビズリーチは、ハイクラス求人や管理職求人を多く手掛ける転職サービスです。スカウトやヘッドハンティングを受けることができます。これまでの実績やスキルを活かしてキャリアアップ転職をしたい人に向いているサービスです。一流企業の求人というだけでなく、マネジメント力を活かした管理職転職も目指せます。
一流企業は好待遇と勤めやすさが魅力
一流企業は基本的には待遇の良さと勤続年数を重ねることで着実に年収をアップできる点などが魅力です。ただし、企業の一歯車となることで、思ったような活躍ができず仕事内容に不満が出ることもあります。
一流企業に入りたいなら、メリットとデメリットを比較して、納得の上で目指しましょう。転職は自分で探すよりも一流企業に強い転職エージェントやスカウトサービスを利用するのが安心です。