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カテゴリーキラーとはどんな意味?使い方から日本における具体例まで徹底解説

カテゴリーキラーは安くて品ぞろえ豊富な大型店

先輩

あのお店、もうすっかりカテゴリーキラーとして定着したわね。
キラー?なんか物騒ですねぇ。殺し屋って意味ですよねぇ?

新人

先輩

違うわよ!安い商品が豊富に置いている大型店舗のことをカテゴリーキラーというのよ。

マダムキラー、おじさんキラーなど、対象の人に打撃を与える存在の人に使うことがありますが、カテゴリーに打撃を与えるとはいったいどんな存在なのでしょうか?

英語の意味とビジネス用語としての意味の違いは?どんな事例がある?気になることがたくさんです。

最後まで読んで、『カテゴリーキラー』についてほかの人に説明できるくらいに詳しくなりましょう!

カテゴリーキラーの意味をチェック

カテゴリー(カテゴリ)は、家電や衣料品など、ざっくりとした分類だということはわかりますよね?それに『殺し屋』の意味をもつキラーがつくと、いったいどんな意味になるのでしょうか。

カテゴリーキラーとは?

玩具、医薬品、家具など、ある特定分野の商品を、豊富な品揃えと安い価格で販売活動をする大型専門店のことをいいます。

そして、今ではこのカテゴリーキラーを集めたショッピングセンターも増えており、このような形態を『パワーセンター』と呼びます。

カテゴリーキラーの英語

カテゴリーキラーは、もともとは米国で生まれた言葉で、『category killer』と表記し、『category』と『killer』という2つの言葉から成り立っています。それぞれの言葉がもつ意味は以下のとおりです。

category
■区分
■種類
■部門 など
killer
■殺し屋
■殺すもの
■驚異的なもの
■すごいもの
■決定的な打撃 など

「このカテゴリーの販売については他企業に負けない!」という意気込みで特価商品を販売するため、『他企業の驚異的な存在』になります。最悪の場合、さまざまなカテゴリーの商品を販売している百貨店、大幅な値下げができない小規模な小売店などは、撤退に追い込まれることもあります

このように驚異的な存在になることから、『カテゴリーキラー』と呼ばれるようになったとされています。

カテゴリーキラーの使い方・例文

言葉の意味がわかっても、会話に登場させることができなければ意味がありません。そこで、いくつか例文を紹介しますので、「こんな場面で使えそうかな?」とイメージしながらぜひ読んでみてください。

例文1
周りにカテゴリーキラーが増えたせいで、商店街の入り口にある電気屋さんが閉店するらしいよ。
例文2

先輩

今度できるショッピングセンターはカテゴリーキラーばかりが出店するみたいよ。
へ~。いろんなものを一か所で揃えることができますね。便利になるなぁ。

新人

例文3
カテゴリーキラーで積極的に販売するためには、もっと特徴的な商品を開発しなければならない。

日本におけるカテゴリーキラーの具体例

実際のところ、カテゴリ-キラーと聞いてもピンとこないかもしれません。しかし、実例をあげていくと「あー、それ知ってる!」と多くの人は思うはずです。そこで、ここでは2店舗をピックアップして紹介します。

[アパレル]ユニクロ

1998年に1,900円という低価格でフリースを売り出したユニクロは、『フリース=ユニクロ』というイメージがもたれるほどの枚数を売り上げました。その他にも、フリース以外のトップス、ボトムス、靴下、下着など品揃えが豊富で、トータルコーディネートも可能です。

また、メンズ、レディース、キッズそれぞれのコーナーが設置されているので、老若男女問わず買い物を楽しめる場所となっています。

ユニクロは自社店舗のほか、イオンなど商業施設に入っていることも多いです。さらに、同じ施設内のブランドショップよりも安ければ「ユニクロでいいよね。」と顧客が流れるケースもあり、高価なイメージがある百貨店業界はさらに打撃を受ける可能性が高くなります。

[家具・日用品]ニトリ

家具、日用品、インテリア用品、食器など家の中をコーディネートできる商品が取り揃えており、「お、ねだん以上ニトリ」のフレーズのCMのとおり、高品質でありながらもリーズナブル』が売りのインテリアショップです。

また、店内もホームセンターのように気軽に入れる雰囲気で、高級感のある老舗百貨店や家具専門店より入りやすいこともあり、人気を集めています。

新人

なんでもある百貨店とは異なり、あるカテゴリーに特化して安く商品を提供しているのが特徴なんだね。

カテゴリーキラー戦略のメリット・デメリット

販売戦略として、カテゴリーキラーにはいいことばかりのように感じるかもしれません。しかし、実際はそんなにあまいものではありません。ここでは、どのようなメリット・デメリットがあるのかを確認しておきましょう。

メリット

最大のメリットといえば、ブランドイメージがつきやすいところです。

例えば、ニトリと聞けば『日用品・インテリア』をイメージしませんか?ユニクロと聞けば『リーズナブルな衣料品』をイメージするはずです。カテゴリーを絞ることで消費者に特徴を伝えやすくなるわけですね。

デメリット

成功すれば大きな売り上げが期待できるカテゴリーキラーですが、こんなデメリットもあります。

■低価格のイメージがついているため高価格帯への切り替えが困難。
■カテゴリーイメージがつくため、売り上げが伸びない場合でもカテゴリーの変更がしにくい。
■低価格販売で1つの店舗の売上高が限られるため、利益を伸ばすには新規出店をし続ける必要がある。

最後の『出店』に関しては、大量の商品を置くには大型店舗にする必要があります。それには広い土地が必要で、都心となると地代も高くなり、採算が合わなくなります。それを回避するためには都心から離れた場所に出店することになるのですが、そうなると、交通の利便性が悪くなり客足が遠のいてしまいます。

これの典型となったのが、2018年の玩具量販店『トイザらス』の米国店舗撤退表明です。本拠地が米国のトイザらスですが、日本においては商業施設に隣接している店舗が多く、売り上げも伸ばしているため、そのまま営業は続くようです。

カテゴリーキラーの存在が個人店や百貨店を脅かすんだよな?それじゃ、カテゴリーキラーの存在を脅かすものってあるんだろうか?

Amazonはカテゴリーキラー・キラーなのか?

1994年に設立され、1995年からオンライン書店としてのサービスを開始、その後1998年からは音楽配信を始めました。

それから、DVDやビデオのストア、エレクトロニクス、ホーム&キッチンなど続々とカテゴリーを増やしていき、今では「欲しいものが見つからない時はamazonで」といわれるほどの大型店舗に発展しました。

価格も、商品によってはカテゴリーキラーと呼ばれる店舗より安い場合があり、購入を検討した結果、「やっぱりamazonで」という人も少なくありません

amazonのほか、楽天やYahooo!ショッピングも同様、カテゴリーキラー・キラーだと思っている人がいるのも事実です。

カテゴリーキラーの存在を意識した経営戦略を

カテゴリーキラーは既存の店舗を撤退に追い込むほど力をもった存在です。そして、今ではカテゴリーキラー・キラーといわれる店舗まで存在します。販売競争に勝つためには、カテゴリーキラーを意識した経営戦略をたてる必要があるということを忘れないでくださいね。