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「下戸(げこ)」という表現、ご存知でしょうか?世代によっては、聞いたことがないという人が多いかもしれません。
今回は「下戸」の意味や使い方、英語表現などくわしく解説します。
下戸(げこ)の意味は?
「下戸」は「げこ」と読みます。
下戸の由来は?
「下戸」の由来は古く、平安時代の課税制度(=律令制度)から生まれた言葉。当時、課税の単位は「戸」と呼ばれ、大・上・中・下の4階級に分かれていました。この階級による区別は、生活のさまざまな決め事にも適用されていました。
最下級だった「下戸」は婚礼時に認められる酒量が最も少なく、それがのちに「酒を飲めない」との意に転じたといわれています。ちなみに酒に強い人を「上戸(じょうご)」と呼ぶのも、同じ由来です。
下戸を使った例文
下戸の使い方を具体的な例文でみてみましょう。
・私は下戸だが、居酒屋の雰囲気は好きだ。
下戸の類語や関連語は?
お酒が飲めない、または飲める人を指す表現には「下戸/上戸」の他にも、いくつかあります。
・甘党(あまとう)/辛党(からとう):酒より甘いものが好きな人が甘党。逆は辛党。
これらは、酒を飲まない=甘いものが好きというイメージと結びついている点が「下戸」とは少し異なるといえます。
なお、お酒が強い人に関しては、ほかにも「ウワバミ」や「ザル」など、さまざまな表現があります。
下戸の英語表現は?
「下戸」を英訳する場合は、いくつか定型表現がありますが、それぞれニュアンスが異なります。
以下はいずれも「私はお酒が飲めません」という意味ですが、飲めない理由によって使い分けが必要です。
・I am a lightweight drinker.:体質的に酒に弱い
・I can’t drink alcohol.:体質のほか、仕事中などで「今は飲めない」場合も使う
おまけ:実は下戸⁈意外な有名人
豪快な雰囲気の有名人は一般的に酒豪のイメージが強いですが、実は下戸という人も少なくありません。一例を紹介します。
・舘ひろし
・北島三郎
・友近
日本人に多い?下戸遺伝子
遺伝的にアルコールを受け付けない体質の人が多いといわれる日本。最近では飲めない人に無理にお酒を勧める「アルハラ(アルコールハラスメント)」の問題も指摘されています。くれぐれも 「下戸だ」という人にお酒を強要しないように!