バックキャスティングとは『未来から現在に逆算して考える思考法』
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上記の会話にも出てきたように、『バックキャスティング』とは『未来から現在に向かって逆算して考える思考法』のことです。個人でも企業でも目標を設定し、改善する際に役に立ちます。
今回は、そんなバックキャスティングについての特徴やメリット・デメリット、使い方や活用法までご紹介します。読んですぐ実践できるところもあるので、参考にしてください。
バックキャスティングの意味をチェック
バックキャスティングとは『未来から現在に向かって逆算して考える思考法』のことと紹介しました。これは今ある方法では解決できない問題に対して、新たな解決策を考える際に有効です。変化の激しい近年では、様々な課題に対してこのバックキャスティングを活用して計画を立てられています。
ビジネスパーソンに限らず、すべての人に重要な思考法です。そんなバックキャスティングの特徴やメリット・デメリット、進めるコツをご紹介します。
バックキャスティングの特徴
あるべき姿からいまを考えるバックキャスティングは様々なシーンで使えるという特徴があります。ビジネスシーンはもちろんのこと、教育やスポーツ、個人の目標達成にまでその思考法は利用可能です。
例えば、今注目されている「SDGs(持続可能な開発目標)」もこのバックキャスティングの思考が基本となっています。人類の存続という地球規模の課題にも利用されており、目標達成に欠かせない思考法の一つといえるでしょう。SDGsについては詳しく後述します。
バックキャスティングのメリット、デメリット
バックキャスティングでは、今の状態は考えずにゴールへ到達点するための目標ややるべき行動を決められるため、物事へ前向きに挑戦するきっかけとなったり、自由な発想で取り組んだりできるようになるというメリットがあります。
デメリットは、失敗する可能性があることです。現状を考えずに計画するので、今の状態と離れすぎてしまう恐れがあります。
また、理想とする未来は誰も経験することができないので、途中で頓挫してしまうことも珍しくありません。短期的な計画には向かず、成果が出るまで時間がかかることもデメリットの1つです。
バックキャスティングを進めるコツ
目標を設定し、実現するための手法であるバックキャスティング。大枠での進め方は下記の通りです。
・今現在、目標実現ができていない理由を洗い出す
・設定した未来の実現のために必要なアクションをあげる
・アクションする項目を決めて、時間軸にそのアクションを配置する
バックキャスティングの英語は『Backcasting』
バックキャスティングの英語表記は『Backcasting』です。例えば、次のように使われています。
では、本来バックキャスティングとは、どのようなものか?
もし私たちが、バックキャスティングのアプローチを、現在の気候の危機に当てはめたらどうなるだろうか?
バックキャスティングとタイムマシン法の違い
タイムマシン法は、バックキャスティングの手法の一つ。
未来のあるべき姿を設定するというところまではバックキャスティングと同じです。違いは、中間ポイントを設けることです。
ゴールにたどり着くまでのいくつかのポイントでどうなっていなければならないのかを踏まえ、アイデアや目標を考えねばなりません。
ちなみに、現在を基準として積み上げて考える思考法は「フォアキャスティング」と呼びます。
先輩
バックキャスティングの使い方・例文
バックキャスティングの意味はわかりましたね。それでは、どのように使うのかを例文でご紹介します。
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[おまけ]バックキャスティングとSDGsの関係性
現在SDGs(エス・ディー・ジーズ)に世界が注目しています。SDGsとは『Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)』の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された国際社会共通の目標です。
SDGsを実現させるためには、バックキャスティング思考が必要だと言われています。現在を基準に物事を考えていては、目標は達成できません。バックキャスティング思考で物事を考え、今すべきことは何かを考えることが重要なのです。
バックキャスティングをビジネスで活用しよう
すでに多くの企業が取り入れて様々な成果を出しているバックキャスティング。しっかりとした目標を決めて、共有することで考えてもいなかったような大きな力を生み出せることがあります。
ビジネスにおける実現したい目標をしっかりと掲げて、ぜひ成功させてください。