AQとは『逆境指数』
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『AQ』という概念はハーバードビジネススクール客員教授でピーク・ラーニング社のCEOでもある、ポール・G・ストルツ博士によって生み出されました。日本でも近年、採用活動に積極的に取り入れる企業が増えています。
今回はそんなAQについて詳しくご紹介しましょう。
AQの意味をチェック
ビジネス成功に必須の能力ともいわれている『AQ』(逆境指数)は、個人の能力を示す指標のひとつで、『逆境に陥ったときに、その状況へのストレス耐性や対応力を数値化したもの』です。似たような概念にIQ(知能指数)があります。
人のAQはどのような要素で決定されるのでしょうか。AQを決定づけるには4つの要素と5つのレベルがあります。また、AQの違いによって行動にどのように影響を与えるかについて、詳しく見ていきましょう。
AQを決める4つの要素とは
AQの指数は、COREと呼ばれる4つの要素によって決定づけられます。COREは、コントロール(Control)、責任(Ownership)、影響の範囲(Reach)、持続時間(Endurance)の頭文字を取ったものです。
AQには5つのレベルがある
さらに、以下の5つの評価レベルに分かれます。
・レベル2 サバイブ(Survive)=損失は無視しても、逆境下で何とか生き残ろうとする人
・レベル3 対処(Cope)=逆境や困難に立ち向かって対処しようとする人
・レベル4 管理(Manage)=逆境やピンチを管理して克服しようとする人
・レベル5 滋養(Harness)=逆境や危機をチャンスに切り替えようとする人
障害に対する3つの行動
ストルツ博士は、人が障害やトラブルに遭遇したときにとる行動は、以下の3つタイプに分かれるとしています。
1.脱落組
危機に対応できず、その状況から逃げ出してしまう人を指します。
2.キャンパー
現状にとどまり、何とか危機をやり過ごそうとする人です。ストルツ博士によると、企業に所属する人の約80%はキャンパーだといいます。
3.登山家
危機に直面したときに、山を登るように困難を乗り越えようとする人です。組織に求められる人材は登山家であるとストルツ博士は言っています。
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AQの英語は『Adversity Quotient』
AQは英語では『Adversity Quotient』と表記します。Adversity(逆境)Quotient(指数)で、日本で使われる意味のままで英語でも使われています。
英文では次のように使われます。
子どもたちに逆境指数のテストをする。
私たちは逆境指数が高い人を採用したい。
AQとEQの違い
AQと似た概念にIQとEQがあります。IQは知能指数のことで、日本でも一般的です。対して、EQは知らない人も多いのではないでしょうか。EQはEmotional Intelligence Quotientの略で、日本語では心の知能指数と訳されます。
AQは『人が危機に直面したときの能力を表した指標』のこと。一方、EQで重視されるのは人間関係です。EQでは相手の感情に気がつくことができ、自分の感情をコントロールできることが評価されます。ビジネスに必須の能力であり、トレーニングによって鍛えることができるため、日本でもEQ研修を取り入れている企業が少なくありません。
AQの使い方・例文
日常会話ではAQをどのように使えばいいのでしょうか。例文を紹介します。
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上司
AQを高めて組織に求められる存在になろう
一般的に広く知られているIQと比べると、AQの意味や使い方は知らなかったという人が多いのではないでしょうか。知能指数を表すIQよりも、よりビジネスに求められるといわれているAQ。先天的な要素が強いIQとは異なり、AQはトレーニングや経験によって鍛えることができる指標です。AQを高めるためのプログラムや研修は多数用意されていますので、この機会にAQを高めて企業や組織に求められる存在になってみてはいかがでしょうか。